東京は、世界のあらゆる料理を、高品質で堪能できる美食の街。それも、ぐっとお手ごろな価格で。そんな街における料理業界では、現状に満足せず、新たな食の世界の開拓は生き残るために必要不可欠です。そこに訪日外国人観光客の増加という新たな層を得て、食の創作が新たな領域へと突入しているのを日々感じずにはいられません。

人気店のひとつ、「権八」も地域によってスタイルを変えた店舗を展開。今回12店舗目を展開するにあたり、原宿では海苔手巻き専門店「権八 NORI-TEMAKI 原宿」という新たな業態で出店しました。

職人から手渡しで口にする究極の手巻き寿司

手巻き寿司をおいしくするポイントのひとつは、やはり主役のひとつのの海苔。こちらの店舗では海苔は握る直前まで乾燥機能がついたケースに保存し、究極にパリっとした状態で提供することにこだわっています。さらに、握る際に寿司飯からの水分で海苔がしなっとなることを防ぐために、サラダ菜を挟みこむ工夫もおいしさの秘訣です 。

寿司は職人が1つひとつ巻き立てを提供。受け取ったら、お好みで醤油をつけてすぐに口のなかへ。究極にパリッとした海苔で食べる手巻き寿司の味わいは、これまで知っているそれとはまったく違うものでした。

具だくさんの手巻き寿司
具はたっぷり!大きく口を開けてぱくりといかないと、あふれるので注意!
いくらの手巻き寿司
「いくら」550円。サイズは比較的大きめにつくられているので、女性のランチならば4本程度でおなかいっぱいに。

こちらで使われている海苔は、ミシュラン星付き寿司店御用達の創業160年の老舗、丸山海苔店の「こんとび」。

「職人たちが日本各地から評判の海苔を取り寄せ、食べ比べをしたうえで決めました。この海苔には青さが混ざっており、自然な香りと味わい、軽い歯触りが特徴です」(権八 NORI-TEMAKI 原宿 広報 安部美希さん)

糖質制限しているならば試したい「カリフラワーライス」に注目

こちらの店舗では、通常の寿司飯に加え、お米の代わりにカリフラワーを使った「カリフラワーライス」も選べるのも注目ポイント。寿司飯に比べて低糖質なことに加え、ビタミンCとカリウムの含有量も高いなど、栄養価も秀でています。

実際の食感は、カリフラワーであることでの違和感はなし。カリフラワーライスも、寿司に使うために研究を重ねていて、一度火を入れるなど味だけでなく口当たりにもこだわったそうです。

カリフラワーライスの海苔手巻き「長芋明太」
カリフラワーライスの海苔手巻き「長芋明太」は340円

カリフラワーライスは一部メニューのみでの提供で、寿司飯のものに加えてプラス50円の価格設定になっています。

オーダーシート方式、店舗デザインなど訪日客も意識

オーダーは店舗入り口に設置されているオーダーシートにチェックをいれ、店員さんに渡すスタイル。日本でも最近導入する店舗が増えていますね。

店舗デザインでは、海外からみた日本を意識。モダンデザインと日本文化の融合をテーマにし、座席は店内をぐるっと1周するカウンターのみ。

職人さんは常に食べるペースをチェックしていて、食べ終わるごとに新しい寿司を握ってくれるのでいつもできたて。回転寿司よりもリッチで、スマートカジュアルな寿司体験を提供してくれます。さまざまなアイディアを盛り込んだ、海苔手巻き専門店。日本の新たな食のトレンドとなるのか、注目したいですね。

権八 NORI-TEMAKI 原宿店内の様子
和モダンなデザインの店内
他言語対応のオーダーシート
オーダーシートは日本語版と英語版があり、セットメニューも用意されています。

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この記事の執筆者
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WRITING :
北本祐子