ホテルのレストランでミーティング…そんな日は、
ゲストとしてホテル側に迎えられるきちんと感、
テーブル上だけでも寂しく見えない華やぎづくりなどを
意識して、コーディネートを考えます。
そこでトップスに、グッチの名柄「フローラ」が
あしらわれたニットをセレクト。
ボトムには柄と相性のいい色、
ネイビーのクロップドパンツを選びました。
色でも柄でも、上半身にポイントがあると、
それだけで体の上から下への目線の流れができて
スラリとした印象を与えてくれるよう…。
一挙両得のコーディネートだと思います。
ちなみに小物合わせは、プリントに存在感があるだけに
バッグや靴を白で統一し、すっきりと。
但し、やはりテーブルの上で目を引く時計にだけ
柄のなかの色を取った赤のストラップを選んでみました。
カルティエの時計のなかでも、
その原型が1912年に生まれている「トーチュ」は、
存在感がクラシカルなだけに
ストラップを何度も替えながら愛用しています。
もともと付いていた黒を、まずはグレーに。
なにしろ服の色を選ばず、大活躍しました。
その後は渋めのオレンジ、そして現在の赤へとチェンジ。
今度は着こなしに効かせるイメージで加えています。
こんなに小さな部分でも、
まるで口紅のように華やかさを添えてくれるので
例えばデニムのカジュアルにも、
ブラックドレスのフォーマルにも重宝な1本です。
ファッションエディターとしてとても尊敬していた女性が
毎年、クリスマスの時期だけ時計のストラップを
純白のサテン素材に変えていらっしゃいました。
なんて繊細で、粋で、心ときめくおしゃれだろう…と
真似したく思ったのをよく覚えています。
手持ちの時計が、まったく違う表情で輝き出すから
ストラップのおしゃれ、やめられません。
(写真/エディターH&J 文/エディターJ)