今ではデニムブランドとして定着しているエドウインだが、その昔、戦後間もない1947年(昭和22年)、常見米八商店という名前で、米軍払い下げ衣料品の卸しを始めたのが起源である。当時は、米国から輸入した中古デニムを、洗い、補修し、アメ横の販売店に卸していた。実際に「EDWIN」が登場したのは、創業から14年後の1961年(昭和36年)。今までの卸業ではなく、アメリカからデニム生地を輸入し、国内縫製を始めたことが始まりなのだ。「日本人の体型にあった日本人のためのデニム」を自分たちの手でようやくスタートできたのである。
日本人が穿いてこそ格好いいデニム
エドウインの定番モデル「503」
1997年に登場したエドウインの定番モデルである「503」。液体アンモニア加工(アンモニアを繊維に浸透させることでコットンが芯から膨らみ、生地にハリと光沢が生まれる。)により、新品にして、穿き込んだような生地のやわらかさとその穿き心地が最大の魅力。細すぎず、太すぎずのシルエットは、体型や年齢に関係なく、究極のベーシックと言えるモデルだ。自分好みに育てていくのがデニムの醍醐味である。
スッキリしたシルエットが魅力の「502」
エドウインの十八番である、加工技術の高さも見所のひとつ。ポケット下から膝にかけての色落ち加工や「ヒゲ」と呼ばれるアタリは、経年変化による自然な使用感を再現している。派手な加工ではないので、大人がカジュアルに穿くならこれくらいの色落ち感があってもよい。
同じサイズでも、レギュラーとスリムではこれだけ違う!
下がレギュラーストレートの「503」、上がスリムテーパードの「502」。ともに30インチで比較したものだが、腰周りや、腿周り(ワタリ)のサイズが違うのがわかる。若干のサイズ感でシルエットはだいぶ変わるので、初めて穿く方は店頭での試し穿きをおすすめする。
以上、エドウインのデニムを紹介した。見るよりも実際に穿いて、その美しいシルエットを体験してほしい。余談だが、ブランド名の「EDWIN」は、「DENIM」(デニム)の5文字を自由に並び変えた、ものづくりへのスピリットを込めたものであり、決して「江戸に勝つ」ではないので間違っても恥ずかしい説明はしないように。知ったかぶりはNGである。
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- MEN'S Precious編集部
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- STYLIST :
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