GINZA SIX(銀座シックス)が2017年4月20日に開業し、今またあらためて注目を集めている銀座。GINZA SIXなどでショッピングを楽しむなど、せっかく銀座を訪れるなら、喫茶店でゆっくりとお茶でもしてから帰路につきたいものですよね。

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そんな方のために、編集部ではGINZA SIXのネーミングにちなみ、近隣の6か所の純喫茶をセレクト。これまでに1700軒以上の純喫茶を訪ね歩いているという難波里奈さんが、それぞれのお店の魅力をたっぷりとご紹介します。

「銀ブラ」という言葉は喫茶店から生まれた

「銀座」という言葉から皆さんはどのようなイメージをされるでしょうか? 華やか、高級な雰囲気、敷居が高い、賑わい、東京の真ん中…。明治時代から発展を続け、今も昔も日本有数の高級な繁華街として知られる街は、古き良きものを大切に守りながらも次々と新しい姿を見せてくれます。

昭和初期にはモボ(モダンボーイ)・モガ(モダンガール)と呼ばれる人々が集まっていたハイカラな街への憧れは、全国各地に「銀座」と名のつく商店街が存在していることからも感じることが出来るでしょう。一丁目から八丁目までの間には、老舗百貨店や様々な飲食店、歌舞伎座や映画館などが軒を連ねていますが、その中には昔ながらの純喫茶がいくつも。

かつて流行した「銀ブラ」という言葉は、現在営業する中で最古の喫茶店であるとされる『カフェ パウリスタ』で、“ブラジルコーヒーを飲みながら会話を楽しむこと”が語源であるそうです。当時、文化人が集い、最先端の文化に触れることが出来た刺激的な存在の純喫茶。誰かと一緒でもひとりのときも、買い物や散策に少し疲れたならゆっくりと落ち着いた雰囲気の中でこだわりの珈琲を飲みながら一息つくのはいかがでしょうか?

■1:飲めるオムライス!? 並んででも食べたい味の『喫茶 you』

喫茶 youの外観

「『飲めるオムライス!』という感想を頂いたことがあって、なるほどと納得したわ」

以前、店主の松嶌さんが教えてくださった印象深い言葉です。歌舞伎座のすぐ近くにあるこちらの大人気メニューはオムライス。一度食べたことがある方なら、あのぷるぷると揺れるタマゴのとろんとした喉越しを思い出しておなかが鳴るのではないでしょうか。

喫茶 you のオムライスとレモンゼリー

行列ができることもしばしばですが、まるで芸術品のように美しい形と思わずため息が出るほどきちんと美味しいオムライスは並んででも食べたい味。食後には淡い色が美しいさっぱりとしたレモンゼリーもおすすめです。

■喫茶 you
営業時間/11:30〜20:30
TEL:03-6226-0482
住所/東京都中央区銀座4-13-17

■2:いつも満席の人気店。タマゴサンドが自慢の『アメリカン』

アメリカンの外観

昼前から満席になることが多く、タイミング良く入店出来たなら運が良い、と言われるほどの人気店。席についた時、先に食事をしている人達のテーブルの上に見えたプラスチック容器の謎がとけたのは、注文したタマゴサンドが運ばれてきた時でした。

アメリカンのタマゴサラダ

思わず笑ってしまうほど分厚いパンとパンの間に挟まれた大量のタマゴサラダ。約一斤もあるふわふわの食パンが使用され、多くの方が完食できないため、あらかじめ持ち帰り用のパックが提供されるのでした。店頭でのテイクアウトも可能ですが、店内でいただくセットに付いてくるポテトサラダやコーンスープも、期待を裏切らず山盛りなのでぜひ。

■アメリカン
営業時間/8:00〜15:30
TEL:03-3542-0922
住所/東京都中央区銀座4-11-7

■3:世界的有名ミュージシャン夫婦も来店!ゆったりと過ごすことができる『Flor de café 樹の花』

Flor de café 樹の花の外観

1979年創業、歌舞伎座傍の木挽町通りのビル2階にあるこちらは、あのビートルズのジョン・レノンとオノ・ヨーコがふたりで静かなひとときを過ごした店として知られています。入口にはジョン・レノンとオノ・ヨーコのサインが飾られ、「イマジンブレンド」という名づけられた珈琲も。

Flor de café 樹の花 のコーヒー

注文を受けてから豆を挽き、丁寧にハンドドリップされる珈琲を味わいながら、銀座の喧騒を忘れてしまう静かな店内の窓から街を眺めると幸せな気持ちに。ケーキや本格インドカレー、オムレツなどの食事も豊富です。

■Flor de café 樹の花
営業時間/10:30〜23:00
TEL:03-3543-5280
住所/東京都中央区銀座4−13−1

■4:居心地のよい店内。銀座のオアシスのような『ばじりこ』

ばじりこの外観

何度訪れても若干の緊張感を伴ってしまう銀座の街。そんな時に気を抜いてふーっと深呼吸ができる、貴重なお店がこちらです。センスのよい家具で統一されている店内は清潔で、居場所を見つけた安心感でついのんびりと。

ばじりこの店内

テレビ番組のロケ地としても使用されていますが、気さくなマスターとママの醸し出すやさしい雰囲気とおしゃべりに、ほっとします。店名が書かれた看板のフォントもどこかゆるやかで、変化が激しい銀座の中にあるオアシスのような存在です。

■ばじりこ
TEL:03-3541-4867
住所/京都中央区銀座3-15−16

■5:豪華な内装に息を飲む。海外の街中のような雰囲気を感じる『トリコロール』

トリコロールの外観

鮮やかな緑色の蔦が印象的な2階建てで、1階はどこかの国の街にあるカフェを想像させ、2階はまるで貴族の豪邸の一室のようなゴージャスな空間。入口には、珍しくてついはしゃいでしまいそうな木の回転扉、赤いベルベットの椅子、花柄が美しいモダンなデザインの絨毯、きらめくシャンデリア。

トリコロールのコーヒーとケーキ

注文すると、高い位置からミルクと珈琲を注いでくれるカフェオレは思わず歓声を上げたくなります。珈琲に合う小ぶりなエクレアが人気ですが、春になると食べられるイチゴのパイも美味しい。焼菓子は販売されているのでお土産にも最適です。

■トリコロール
営業時間/8:00〜20:30
TEL:03-3571-1811
住所/東京都中央区銀座5−9−17

■6:伝説的存在の名店。珈琲好きを惹きつけてやまない『珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル』

珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブルの外観

初めて訪れたなら入口にある「珈琲だけの店」と書かれた看板に、少しひるんでしまうかもしれません。しかし、珈琲が好きな気持ちとマナーを守れば、お店の方はとてもやさしくメニューについてもいろいろと説明してくださいます。

珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル のコーヒー

珈琲を愛する人たちに多大な影響を与えた関口マスターは、100歳を超えた今も現役で店先にいらっしゃるそうです。ランブルのHPにある関口マスターの「表通りでなく路地の奥で店を始めたのは、銀座が昔からイイモノはどんな迷路であろうとも探して見つけ出してくれるお客様がいる土地柄だったからである」という言葉に思いを巡らせながら、とびきりの珈琲を一杯、二杯。

■珈琲だけの店 カフェ・ド・ランブル
営業時間/12:00〜22:00
TEL:03-3571-1551
住所/東京都中央区銀座8-10-15

ご紹介した6店の純喫茶以外にも、数多くの名店がひしめく銀座の街。それぞれのお店の“味”を堪能しながら、あなただけのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
東京生まれ・東京育ち。現在、日本橋に勤務の会社員の傍ら、仕事帰りや休日にひたすら訪ねた純喫茶は1700軒以上に。学生時代に、「昭和」の影響を色濃く残す家具・雑貨・洋服などに夢中になり、当時の文化遺産でもある純喫茶の空間を日替わりの自分の部屋として楽しむようになる。その後も、東京を中心に全国の純喫茶を巡り、ブログ『純喫茶コレクション』に店内の様子や訪問時の記録を綴っている。2012年には、初の著書『純喫茶コレクション』(PARCO出版)、2015年には『純喫茶へ、1000軒』(アスペクト)、2016年には『純喫茶、あの味』(イースト・プレス)を上梓。2017年夏にも新刊発売予定。純喫茶の扉を開ける瞬間が至福の時。純喫茶の魅力を広めるためマイペースに活動中。 好きなもの:純喫茶、珈琲、音楽、旅、散歩、日常、路地、踏切、商店街、白米、しいたけ、蕎麦、中央線、写真、春の雨、小麦粉、本、古いもの、まるいもの。
公式サイト:純喫茶コレクション
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クレジット :
撮影(1~5)・文/難波里奈、撮影(6)・構成/難波寛彦