客を哲学書生に変えるカフェ「ル・セレクト」
100年近い歴史を刻む風情あるエントランス

この店を訪れる機会があったらテラスでの1杯を試してほしい。なぜなら空気が乾燥しているかrあシャンパンやスコッチ&ソーダ飲むものすべてがおいしく感じるのだ。旅行中の解放感と相まって夜更けまで飲み明かしてしまうことだろう。
「ル・セレクト」の夜は訪れたものすべてを哲学科の学生に変えてしまうのだ。
少なくとも同じように文学カフェと呼ばれている幾多の有名店――モンパルナスの「ル・ドーム」や「ラ・クーポール」、サンジェルマンの「ドゥマゴ」や「カフェドフロール」――では、不思議とそうはならない「ル・セレクト」だけは特別な空間である。
パリのカフェは人間観察の場所としても興味が尽きない。コレクションの取材やバイイングに来ているファッション系の人々とはひと味もふた味も違う、文化人系のお洒落というのかな、いまは亡きフィリップ・ノワレのようなシブい男性客が「ル・セレクト」にはごろごろしてる。
※2011年春号取材時の情報です。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2011年春号より
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