キャリアを積めば積むほど、おしゃれ悩みも切実になるもの。そこで、各界で活躍するエグゼクティブ女性から絶大に支持されているスタイリストの犬走比佐乃さんが、トップキャリアと呼ばれる女性リーダーたちの仕事服悩みを一気に解決!

今回は、「いつも同じイメージになってしまう」「無難なカラーを選んでしまう」とお悩みのトップキャリアふたりにずばりアドバイス。マダム犬走が、目的別に適した新たな仕事服を以下からご提案します!

ファッションのプロ直伝「より知的美人に見える仕事服コーデ」2選

ネイビーのワンピースと、白ジャケットにスモーキーブルーのスカートを合わせたコーディネート

■1:人前に出ることが多いので、好印象を与えつつ無難にならない装いが知りたい

ひとり目は、国際NGO事務局 日本代表・松丸佳穂さん。仕事柄、企業での講演や寄付者を募ったイベントなどで人前に出ることが多いので、普段は信頼される無地のベーシックカラーばかりなのだとか。ただ、若い方にも興味を持ってもらうために、もう少し華やかな装いにしたいと悩んでいます。

「国籍も年齢もさまざまな方にお会いするので、どなたにも受け入れられるような格好が理想です。きりっとしたスーツは背が高いこともあり、威圧感を与えかねないのでほぼ着ないですね。若いころはデキる女風に憧れて着ていた時期もありましたが、今はデキるよりも信頼してもらえることが重要なので、どこかやわらかい女らしい装いを心がけています。

講演のときも、服に注目が集まるよりも、話の内容に集中していただきたいので自分で選ぶのは無地のベーシックカラー。堅めな企業相手の場合はそれでもよいですが、若い方にも『おもしろそう』と興味をもっていただきたい、となるともう少し華やかさも欲しい……。すべてを満たす装いってないでしょうか?」(松丸さん)

松丸佳穂さん・・・『ルーム・トゥ・リード』の創設者ジョン・ウッドに出会い「子供の教育が世界を変える」という信念に共感。日本人初の職員として採用され、その後、日本事務所の代表となる。

そこでマダム犬走が提案したのが、万能なネイビーのワンピース。「ベーシックカラーですが、よく見るとチェック柄で旬の気分も味わえる。また、シルエットがすっきりしているので、甘くなりすぎず華やぎも手に入りますよ」と犬走さん。

ワンピースは、ディテールで華やぎをプラスしやすいアイテム。そこにマットな素材のパンプスを合わせると、品のよい足元になるとのこと。また、信頼感が重要な講演会なら、上着はあえてフェミニンなマントコートを選べば、どんな人にも受け入れられやすくなります。

ワンピース¥277,000(三喜商事〈アニオナ〉)、コート¥190,000 (トラデュイール)、バッグ¥320,000(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴¥68,000(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)

清潔感も華やぎも併せもつネイビーのエレガンス力は絶大!

よく見ると流行のグレンチェック柄があしらわれ、旬の気分も楽しめるワンピース。やや長めの丈感だから、座ったときもひざが出ず、どんなシーンでもエレガントな印象になります。胸元に配した千鳥格子柄のラインが、顔周りを際立たせ、上半身に注目が集まる講演などの場にも最適です。

■2:男性と張り合うのではなく、女性ならではの特性を生かした明るい色に挑戦したい

ふたり目は、弁護士・向野まゆこさん。女性弁護士が増えたとはいえ、まだまだそこは男社会。「いまだに女性は5人にひとり。そして、なによりさまざまな事情や背景をもつ依頼人に会うので、華美であることは厳禁なのです。かといって、バリバリのキャリアウーマン的なスーツは、私らしくないので、どこか女らしいやわらかさを出したいのですが……」と向野さん。

また、選ぶ色もモノトーンになりがちで、アクセサリーもつけないことが多いことから、どんどん地味になるのがいつものパターンなのだとか。男性の多い環境で働く向野さんがモノトーン以外で華美にならず、女らしさを仕事服で出すには一体どうすればいいのでしょうか?

向野まゆこさん・・・月に50以上の案件を抱え、裁判所、事務所、自宅を日々忙しく往復されている向野さん。まだ小さいふたりのお子さんと夫との4人家族。家事と仕事に育児をこなすスーパーウーマン。

向野さん自身から「もっと上手にきれい色を取り入れたい!」とのご希望もあり、今回マダム犬走は白とブルーの爽やかなスタイリングをご提案。「白×ブルーで、しかもプリントブラウスという一見大胆な組み合わせですが、なじみのよいオフ白だから派手にならず、意外と落ち着いた印象です。ブルーもまろやかなトーンなので、知的でありながら女らしさも演出できます」と犬走さん。

このコーデは「カッチリとした着こなしでありながら、明るい色でまとめられていて、まさに理想です。きれいな色を着ていると気持ちも上がりますし、私らしくいられそうです」と向野さんも大絶賛。オフホワイトのジャケットは、肩の凝らないやわらかな素材のものを選ぶのが正解。これにスモーキーブルーのスカートを合わせると、品格アップが叶います。

ジャケット¥160,000・ブラウス¥110,000(インドゥエリス)、スカート¥42,000(和光〈サポート サーフェス〉)、バッグ¥283,000(トッズ・ジャパン)、靴¥87,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)

デザインはあくまでもベーシック色でほんの少し遊びを取り入れて!

かっちりとしたテーラードも、伸縮性のある素材だから着心地も楽々です。オフ白のジャケットになじみのよいブルーのタイトスカートをつなぐのは、華やかなプリントのブラウス。優雅なシルエットを描くボウのアクセントが、媚びない女らしさを演出できます。

今回、犬走さんはふたりに「難しければ難しいほど腕がなるわ!」とノリノリでアドバイスしてくださいました。無難な仕事服ばかりになってきたら、上記のようなネイビーのワンピースか、白ジャケットにスモーキーブルーのスカートの組み合わせはいかがでしょうか。

これなら大人の女性が、信頼感をなくさずに女らしさも出すことができます。目立ちすぎず、品格も上がるコーディネートなので、ぜひ試してみてください!

PHOTO :
佐藤 彩(静物)、篠原宏明(取材)
STYLIST :
犬走比佐乃
HAIR MAKE :
岸 順子
EDIT :
土橋育子、喜多容子(Precious)