旅先でも、品のいい装いを楽しみたいもの。理想は、おしゃれに抜かりなく、それでいて必要最小限のワードローブ。ただ、冬は防寒アイテムが多く、荷物が増えやすいですよね。

一体どうすれば、防寒とおしゃれを両立できるのか? ファッションのプロに学べば、すぐに解決します。実はセンスのいいプロは、プライベートでどちらも叶えるコーデを実現しているのです!

本稿では、Preciousスタイリストの望月律子さんと青木貴子さんにレクチャーいただいた、冬旅の賢い着こなしのコツを伝授。読者のみなさんが取り入れやすいように、冬旅コーディネートの私的写真と一緒にお伝えします。

ファッションのプロが直伝「旅先で防寒とおしゃれを賢く両立するコツ」

望月律子さんと青木貴子さんの冬旅コーデ

■1:極上のカシミヤコートと白のレイヤードで余裕を漂わせる

望月律子さんの冬旅コーデ

まずは、望月律子さんのコツ紹介から。京都や温泉が好きな望月さんは、シックな色合いを提案。そして、コーデの主役はコートにするのがオススメとのこと。

「週末を利用して、京都の街や温泉地を訪れるのが好きです。落ち着いた街並みになじむように、シックな色合いで着こなしをまとめて。冬旅では暖かいコートを主役にし、インはなるべく軽やかにするのがマイスタイルです」(望月さん)

ひとつめは、ベージュのコートに白のニットとボトムを合わせる着こなし。オーバーサイズの素材感やラグランスリーブに旬が凝縮されているコートがポイントです。

「温泉地で心身共にリラックス。そんな旅では、クリーミーな配色使いで臨みます。

ザ ロウのコートは艶のあるカシミヤが美しく、軽やかなのに温もり感も抜群で、袖を通すたびに幸せな気分に。コートに存在感があるので、インはバンフォードのカシミヤニットとフレームデニムのボトムを選び、シンプルに徹しています。

ボッテガ・ヴェネタのトートバッグ「カバ」やエルメスのカシミヤストールなど、小物も白でそろえて、週末旅にふさわしい、どこか余裕のあるウィンタースタイルを楽しみます。チャーチのサイドゴアブーツで足元も快適に」(望月さん)

穏やかな旅にふさわしいスタイル。特に、由布院温泉にある温泉旅館・亀の井別荘のような静かなところへ行くとき、このコーデなら雰囲気にしっくり馴染みます。

■2:暖かいムートンコートを軸に、深みのある色使いでまとめる

望月律子さんの冬旅コーデ

続いては、グレージュ×黒のコートに水色デニムシャツとグレーボトムを合わせる着こなし。ビターな黒のファーが印象をぐっと引き締めたところがポイントです。

「どんな寒波もしのげるストラネスのムートンコートは冬旅になくてはならない存在。グレージュ×黒のコンビネーションや、軽快なジップデザインも気に入っているポイントです。

コートのインナーは、ジェイ・クルーのデニムシャツとヴィンスのタンクトップで、温度調整がしやすいようにあえて薄手のものを選びます。

京都のお寺巡りなど、たくさん歩くシーンでも忘れたくないのは品のよさ。インコテックスのウールカシミヤパンツやセリーヌのスリッポンで、上品なカジュアルを目指します。冬の足元はグレージュのモヘアソックスが活躍」(望月さん)

このコーデは、しっとりとした京都の街との相性抜群。厳格なお寺を巡るなら、シックで品のいいカジュアルが正解です。

最後に望月さんから、「快適に過ごすためには、アウター選びは暖かさ重視で吟味を。そのぶんインの着こなしは軽やかに」とのアドバイスをいただきました。

■3:こっくりとした風合いのゴールド小物をちりばめて、リッチな装いに

青木貴子さんの冬旅コーデ

ふたり目の青木貴子さんは、冬はスキーとヨーロッパ巡りを楽しむスタイリスト。頼れるアウターを選ぶことと、小物をアクセントにすることが重要とのこと。

「冬の休暇の過ごし方は、国内でスキーを楽しんだり、長期の休みが取れるならば、学生時代からなじみのあるヨーロッパを訪れたりすることも。寒空の下でも快適に過ごすには、頼りになるアウターと小物使いが要となります」(青木さん)

ひとつめは、黒のコートに黒のニットとパンツを合わせる全身黒の着こなし。ストレッチの効いたレザーパンツは、冬旅に必須のアイテムだそうです。

「学生時代から頻繁に訪れているパリは、哀愁漂う冬の季節も素晴らしいので、寒いからと躊躇せずに訪れたいもの。

そこで活躍するのがセリーヌのコートです。ムートンとレザーのリバーシブルで使えるので、旅先で着こなしの印象が変えられるのもメリット。ノンストレスでいられるリュンヌのレザーパンツも冷気をシャットアウトしてくれる心強い存在です。

バッグはチェーンを外してクラッチとして使うことも。マーク・ジェイコブスのパンプスやレザーネックレスもゴールドでそろえて、パリの街に溶け込む、シックな華やぎを添えて」(青木さん)

パリの街に似合うモードな装い。このままディナーに行けば、おしゃれなフランス人女性にも一目置かれそうな組み合わせです。

■4:リッチなファー使いで、品のよいブラウントーンの大人スポーツスタイルに

青木貴子さんの冬旅コーデ

もうひとつは、黒のダウンコートにベージュのニットとボトムを合わせる着こなし。極上のミンクファーとモノグラム柄にひと目惚れしたファーストールがポイントだそうです。

「スキー場を訪れるシーンでは、ヘルノのアウターが活躍します。エレガントなラインなので、品よく見えるのもうれしい点。

ブラミンクのニットパンツや、ロンハーマンで購入したムートンブーツで足元の寒さ対策もしっかりと。セリーヌのボトルネックニットとボトムの色を淡いトーンでつなげて、ダウンコートのスタイルをさらにすっきり見せます。

ルイ・ヴィトンのファーストールはシックカラーの着こなしを華やげるパワーに満ちて。ホテルでの食事の際などに、サッと肩にかけることもできる、旅に便利なアイテムです」(青木さん)

これなら、スキーリゾートでも映えるカジュアル感。積雪地帯でも、おしゃれを楽しめるコーデです。

最後に青木さんから、「ダークトーンになりがちな冬だからこそ小物を効かせて装いにメリハリをつけましょう」とのアドバイスをいただきました。

冬旅で防寒とおしゃれのどちらかを諦めていた人は、これでもうワードローブ選びに悩まなくなるはず。軽やかなコーデで、非日常の世界を思いきり楽しみましょう!

PHOTO :
宗髙聡子(パイルドライバー)
STYLIST :
望月律子、青木貴子
HAIR MAKE :
三浦公幸(3rd)
WRITING :
川口夏希
EDIT :
下村葉月、濱谷梢子(Precious本誌)