メディアに出ている億万長者は、いろいろなものを手に入れているイメージですよね。

しかし、ゴミ屋敷のような家に住んでいて大金が手に入ることはほとんどありません。私たちの見えないところで、いろいろなものを処分したり切り捨てたりして成功をつかんでいます。もうひとつ上のレイヤーに行きたいなら、今すぐ余計な物品を室内からなくして、スッキリ片付いた部屋を維持することが必須!

そこで今回は、お金持ち事情に詳しい経営コンサルタントの金川顕教さんと、不動産会社デグチパーキング代表取締役社長の出口和生さんのふたりに、どんなアイテムを捨てたほうがいいのか教えていただきました。以下から、お金持ちがこれまでに不要と判断してきた物品や物質を紹介します。

成功者ならではの整理整頓法を真似して、どんどん億万長者に近づきましょう。

お金持ちがこれまでの人生で「不要」と判断してきた物品・物質7選

■1:仕事机近くの本棚や家具は不要

机の周囲から余計なものは遠ざけよう
机の周囲から余計なものは遠ざけよう

学生時代に「勉強机には余計なものを置かないほうがよい」と聞いたことはありませんか? 勉強と関係のないものが目に入ると、集中力が散漫になってしまうためです。これは勉強机に限ったことではありません。

「余計なものが目に入ってくると気が散ります。例えば、机の周りや本棚に書籍があると読みたくなるので、なるべく目のつかないところに片付けましょう。私の場合、読み終わった本は他人に譲るなどしています。本を持たなければ棚が必要なくなり、本棚自体も処分できます。

ほかにも、私にとってはオーディオやDVDプレイヤーなど、娯楽関係のものは不要です。もっと言うと冷蔵庫や炊飯器、電子レンジやフライパンなどもいりません。食事は外で済ませられるからです」(金川さん)

ただし、金川さんは「義務感で捨てようとしても結果が出ない」と言います。例えば、その人にとって音楽を聴くことが必要なら、無理にオーディオを捨てると悪影響になることも。物を捨てるときは、本当にいらないと思って本心から捨てるということを前提としましょう。

■2:テレビは不要

テレビのだら見で億万長者から遠ざかる
テレビのだら見で億万長者から遠ざかる

家ではテレビを見ることが日課で、オフの時間はテレビを見て過ごすという方も多いのではないでしょうか。しかし「テレビを見て収入が上がることは基本的にない」と金川さん。

「テレビを見始めると、かなり時間を取られてしまいます。しかも視覚と聴覚を持っていかれてしまうメディアなので、テレビを見ながら別の作業をすることもほとんど不可能です。もし情報収集をするなら、集中してテキストを読んだほうが短い時間で深い理解が得られます」(金川さん)

成功者は、無駄な時間を過ごさないもの。情報収集のためにテレビを見ているという方は、テレビではない手段で必要な情報をピンポイントに調べるようにしてみましょう。

ただ、上述の例のように「テレビが好きでどうしても手放せない」という場合、すぐにテレビを捨てるのは難しいはず。そんなときは「他人のため」と考えて、誰かにあげてしまうのもひとつの手です。

■3:ジャンル別ノートは不要

メモ帳やノートは一元管理
メモ帳やノートは一元管理

勉強熱心な人は、さまざまなセミナーに参加して、日々知識を増やしているものです。そんなとき、ノートを何冊も分けてしまうのは良くないのだとか。

「セミナーで学んだことやビジネスのプランなどをノートに書きたいときは、ジャンル分けせず1冊にまとめましょう。ノートが何冊もあると使い分けが面倒になるだけでなく、荷物にもなります。メモを取るときは、スマホやパソコンを使って、できるだけペーパーレス化するのがおすすめです。

持ち物という荷物を極力減らして身軽になれば、フットワークが軽くなっていろんなところへ行ってみようという気持ちになりますし、気分も軽くなって前向きになりますよ」(金川さん)

ノートや資料は、束になると案外かさばりますよね。余計な荷物は極力減らして、フットワークを軽くしましょう。

■4:思い出の写真やトロフィーは不要

思い出の写真やトロフィーなどの記念品を大切にしていらっしゃる方は多いでしょう。しかし、お金持ちになりたければ「過去の栄光に囚われていてはいけない」と出口さんは言います。

「例えば人生を変えたときのモニュメントなど、どうしても残したいもの以外、記念品は過去とともに捨ててしまうのが正解です。捨てる・捨てないの判断は、その品があってモチベーションが上がるかどうかで決めましょう。

処分に困りがちなのが紙ベースの分厚いアルバム。アルバムはその人が生きた証かもしれません。しかしアルバムを残された家族は、思い出の写真を数枚抜き取ったあと処分に回すのが現状のようです。

私は過去を振り返ろうとする自分の年老いた姿を想像するのが嫌で、数年前にアルバムの多くを捨ててしまいました。過去に囚われず、前だけを見て進んで行く人は、若々しく見えるものですよ」(出口さん)

ポイントは、その記念品があってモチベーションが上がるかどうか。気持ちが盛り上がるような記念品なら、無理に捨てることはありません。しかし、惰性で置いたままになっている品は、思い切って処分してしまうのが正解のようです。

■5:複数の安いビニール傘は不要

傘やボールペン、靴など、機能が被っているモノを、使いもしないのにたくさんストックしていませんか? これらのモノは、お気に入り以外は捨ててしまうのが吉です。

「玄関先にビニール傘が溜まってしまう人には、以下の3つの不足があると言えます。

(1)急な雨に備えることができないリスクヘッジの不足

(2)出かけるときに天気予報を確認する余裕がない時間管理能力の不足

(3)ビニール傘を買い続けてしまう経験から学ぶ能力の不足

1本数百円とはいえ、ビニール傘を玄関先に溜まるほど買い続けてしまう人は、お金に無頓着と思われても仕方がありません。傘はお気に入りの1本だけを使うようにしましょう。

傘以外のアイテムで言うと、私は以前、お気に入り以外の靴10足を一挙に捨てたことがあるのですが、靴箱が本当にスッキリしました。

家の中に運気が入ってくるスペースを空けておかないと、『氣』が通らず、どんよりしてくるのです。お店でも、売れないものを置いておくと、そのデッドストックから文字どおり死臭が漂い、ますます客足が遠のくと言います」(出口さん)

急場をしのぐためには便利なビニール傘ですが、これが溜まってしまうのは、自分の能力の不足の結果。使わない分は捨てて、お気に入りの1点を大切に使うことを心掛けましょう。

■6:契約後に全く見ていない書類は不要

データ化して管理するのがベスト
データ化して管理するのがベスト

職場で「いつか見るかも」と思って取っておく大量の書類。ですが、実際には1年以上経っても手に取らなかった、なんてことはよくある話です。

「契約書のように紙ベースで必要な書類は別として、後になって全く見ていない書類は、思い切って捨ててしまいましょう。私は昔、物置いっぱいに会社の書類を保管していましたが、10年以上書類を取り出すことがなかったので、物置ごと処分してしまいました。

どうしても必要だと思う書類や資料は、プリンターでスキャンするなど、電子化して保存しておくのがよいでしょう」(出口さん)

重要な書類以外の、なんとなく捨てにくい紙の資料は、必要なものをスキャンしてデータで残せばOK。一度実行してしまえば、不要になった書類を捨てても特に困らないことに気が付くはずです。

■7:ただの遊び仲間の連絡先は不要

連絡先は仕事でもつながりのある人だけに限定してOK
連絡先は仕事でもつながりのある人だけに限定してOK

仕事終わりや休日などの自由時間を仲の良い友人と共に過ごすのは楽しいものですよね。

しかし、ただ楽しいだけの時間はお金を生まないどころか浪費の原因に……。彼らの電話番号やメールアドレス、SNSなどの連絡先は残しておく必要がありません。ストイックにお金持ちを目指すなら、仕事でつながりのある相手のみにしましょう。

「一緒にプライベートを過ごすだけ、遊ぶだけの友達は必要ありません。プライベートも仕事仲間と過ごすことで、お互いの関係が深くなったり、ビジネスのアイディアが出たり……と、プラスに働きます」(金川さん)

リアルでの人付き合いだけでなく、SNSとの向き合い方も、お金持ちと一般の人々では異なります。

「SNSは見るものではなく、情報を発信するためのもの。自分の価値観を伝えるためのビジネスツールです。他人とつながる機能は、友達をつくるためというよりも、仕事上の人脈づくりのために利用しています」(金川さん)

誰かとつながることはモチベーションアップになるものですが、浪費にもつながりやすいです。これからSNSは見て楽しむものではなく、ビジネスツールのひとつとして考えて活用してみてはいかがでしょうか?

以上の7つのような物品を不要と判断するかどうかは、人それぞれです。しかし、惰性で置きっぱなしにしているのなら要注意。

金川さんによると「稼げない人の特徴のひとつは、部屋が汚いということ」なのだとか。また、年収1億円を超える経営者の出口和生さんは「毎日2時間かけて家中を掃除する」と言います。なぜなら、整理整頓ができない人は、仕事ぶりにもその生き方が表れるからです。

部屋がものであふれていると、それだけ汚い部屋になりやすくなり、稼げない人に近づいてしまいます。自分にとって大切なもの・必要なものが何なのかを見極めて、不要な物品を捨てて、億万長者に近づいていきましょう。

金川顕教さん
経営コンサルタント、ビジネスプロデューサー、投資家、事業家、作家
(かながわ あきのり)経営コンサルタントとして不動産、保険代理店、出版社など、さまざまなビジネスのプロデュースに携わる。ビジネス書や自己啓発書、小説などの執筆も行なっており、累計発行部数は20万部以上。近著に『年収300万円の人の悪習慣 年収1000万円の人の良習慣 年収1億円の人のすごい習慣』(サンライズパブリッシング)などがある。
公式サイト
出口和生さん
デグチパーキング代表取締役社長
(でぐち かずお)28歳のときに設立した不動産会社を37年間、経営中。不動産投資などを含め、年収は1億円を超える。自宅地下に個人図書館を所有するほどの読書家で、年間読破数は2000冊以上。近著に『年収1億円の社長が教える「上手に捨てる人」と「捨てるのが下手な人」のルール』(秀和システム)がある。
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この記事の執筆者
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WRITING :
上原 純
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