俳優の間宮祥太朗さん
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間宮祥太朗さん
俳優
(まみや・しょうたろう)1993年、神奈川県生まれ。2008年のドラマ『スクラップ・ティーチャー~教師再生~』で俳優デビュー。17年『全員死刑』で映画初主演。18年NHK連続テレビ小説『半分、青い。』に出演し、全国的な人気を博す。22年は主演映画『破戒』が公開され、ドラマ『ファイトソング』『ナンバMG5』『魔法のリノベ』にも出演。

作品が「戻ってきて、再び始まる」。どうなるか分からないのが舞台の魅力

インタビューVol.1で、今回、舞台は6年ぶりと伺いました。その間、間宮さんはたくさんの映画やテレビドラマに出ています。改めて、舞台の魅力は何だと思われますか?

ドラマや映画などの映像作品だと、その日演じてしまえば、撮影したシーンはもう 2度と手元に戻ってきません。撮影した映像は後に編集され、作品として公開されたとき以外に、演者は見るすべがないのです。だから作品が「過ぎていく」という感覚があるのです。

ただ、舞台はそれとは異なり、頭から最後まで、全てのシーンを毎日行う。作品が「戻ってきて、再び始まる」のです。もちろん、初日の時点で完成しているのですが、演じるたびに変わる要素が多々ある。その日ごとに研究をしていき、それがどうなるかわからないということが、舞台の魅力です。

―まるで舞台は生き物のようです。また、映像とは異なり、何百人もの観客が同じ空間にいるのですから、緊張しませんか?

舞台でも僕は基本的に緊張をしません。幼いころから緊張ということをあまりしないんです。

俳優の間宮祥太朗さん
「舞台でも僕は奇異本的に緊張をしません」間宮祥太朗さん

―間宮さんが出演した舞台作品の『ハーパー・リーガン』(2010年・小林聡美さん主演)を覚えています。

友人が大人計画の元研究生で、「ホントにヤバイ! 爪痕を残さなくてはと必死だった」と言っていたので、どんな稽古なんだろうと楽しみにしていました。特に、皆川猿時さんはドラマで共演したこともあり、その時もすごかったのですから、ホームである稽古場ではどうなるのか…と。

松尾さんも「稽古場で笑わせることしか考えていない」とおっしゃっていました。他の稽古場と全く違うことは、これらの事前情報でわかっています(笑)。とにかく飲まれないようにして…いや、僕の場合は飲まなくてはいけないですね。(間宮さん演じる)葉蔵になるには、さまざまな構成要素を飲み込まないといけませんからね。

俳優の間宮祥太朗さん
「とにかく飲まれないように…いや、僕の場合は飲まなくては」間宮祥太朗さん

―阿部サダヲさんの印象をお願いします。

阿部さんについては、「こういう方です」という予想もつきませんし、お話してもつかめないような気がします。そういえば、僕は小6か中1のときに、グループ魂(音楽バンド。暴動<宮藤官九郎>、破壊<阿部サダヲ>、バイト君<村杉蝉之介>からなる)のライブに行って、阿部さんのボーカルを観ているんですよ。幼い頃の僕には、かなり衝撃的でした。あの頃、『君にジュースを買ってあげる♥』(2005年)がヒットしていて、第56回NHK紅白歌合戦にも出場されていたんですよね。

■COCOON PRODUCTION 2022『ツダマンの世界』@Bunkamura シアターコクーン

■日程:2022年11月23日(水・祝)~12月18日(日)※他、京都公演あり
■作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、間宮祥太朗、江口のりこ、村杉蝉之介、笠松はる、見上愛、町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫、皆川猿時、吉田羊

■作・演出を務めるのは、シアターコクーン芸術監督・松尾スズキ。2 年ぶりとなる期待の新作『ツダマンの世界』では、日本の昭和初期から戦後を舞台に、主人公「ツダマン」を取り巻く人々の濃密な愛憎劇を描く。津田万治(阿部サダヲ)を取り巻く縁ある人々からの視点で振り返る、津田万治=ツダマンの半生。それは昭和初期から戦後にかけての物語。生まれてすぐ母と離れ離れになり、義母に育てられた万治。十歳で父が他界すると、育ての母からいびられて何かと反省文を書かされたことが彼ののちの文章力につながっていく。万治の小説家人生はそこから始まった…。

舞台『ツダマンの世界』公式サイト

この記事の執筆者
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PHOTO :
トヨダリョウ
STYLIST :
津野真吾(impiger) 
HAIR MAKE :
三宅 茜 
WRITING :
前川亜紀