クローゼットにはすでに収まりきらないほどたくさんの素敵なコートがあるのに、季節が変わる頃にはまた、新しいコートが欲しくなってしまうのはなぜ?
雑誌『Precious』11月号では特集「この冬こそ、運命の『贅沢コート』に出合う」を展開。最旬のときめきとラグジュアリーな存在感を備えた、とびきり贅沢な一着のコートに、今の私らしさを託して、冬の街を颯爽と歩きたい! そんな「贅沢コート」から、幸福な冬支度を始めてみませんか。
この特集のなかから、本記事ではスタイリスト 押田比呂美さん提案のドラマティックコートの着こなしをまとめてご紹介します。
凛と華やぐ、「ドラマティック・コート」に恋して
プライベートでも常にエレガントな装いが素敵な押田比呂美さん。いつもながらに感心するのは、黒がとびきり華やかなこと。今回のコートのテーマは手仕事の技を感じるクチュール感と、圧倒的な女らしさ。やはり黒が要になります。
「まとうだけでドラマティックに華やぐコート選びから始まりました。非日常のステージを知っている女優たちがまとうようなオーラのあるコートです。あえて色も黒と白に。選び始めて気付いたのは、図らずもすべて愛するイタリアブランドのコートだったこと(笑)。匂い立つような色気と、迫力と、包み込むような暖かさは、まさに往年のイタリア女優のイメージだったのです」と押田さん。
彼女たちにとってコートは、移動の空港で、レストランの入り口で、モンテナポレオーネのブティックで…とスナップに欠かせないアイテム。一枚でオーラを輝かせるために不可欠なのです。
「肌露出が少ないのに、ジュエリーやバッグで盛り上げるのもさすがです!」と押田さんは分析。そんな女優オーラのあるコートと小物使いを披露してもらいました。
■1:大きなチェックに、ツイードの質感もふっくら。一見ベーシックなのに、大胆な遊び心がドラマティック
●主役のコートは…ふっくらとしたツイード地にハウンドトゥースというクラシックなモチーフを、マキシサイズに大胆にあしらうことで、遠目にも華やかに目を引く、モダンな解釈がされたコート。裏地には動きやすいストレッチサテンのレオパード柄プリントが張られて、ラグジュアリーな女らしさをアピール。DGロゴ入りのくるみボタンがあしらわれ、細部へのこだわりも。
●着こなしは…セットアップのスカートをミニ丈で合わせるのが旬のバランス。黒のタートルネックをのぞかせて、モノトーンのすっきりとした印象に。ヒールパンプスでエレガントに仕上げて。
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■2:「脱がないコートという贅沢。シンプルで凛としたシルエットのなかにモードが散りばめられています」(押田さん)
●主役のコートは…ネイビーのチェスターコートは、上質な紳士服でも使われるナチュラルストレッチが効いたヴァージンウール100%のフランネル素材。旬のオーバーサイズ感はビッグショルダーだけに託し、ウエストを絞り、上品なペンシルストライプで強調する、ほっそりとした縦長のシルエット。
●着こなしは…脱がないコートドレスという意識で、完成度を高めていくコーディネートに。チェスターコート自体がマニッシュなので、小物で女性らしさや艶を重ねたい。
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■3:「ふんわりとした極上の白に包まれる幸せ。白いコートほどラグジュアリーなものはありません」(押田さん)
●主役のコートは…毛足が長く、暖かいアルパカウールを贅沢に使用したバレルラインのコート。V開きが細く控えめなノーカラーで、首周りをしっかりと包み込む端正な美しさ。バックスタイルにドレープが生まれるゆったりとしたキモノスリーブのため、中に合わせるものを選ばない。
●着こなしは…ふんわり、ゆったりとした幸福感はそのまま、白一色に。ラウンドネックニットでこなれ感を加えつつ、タフタドレスを思わせるワイドパンツでドラマティックに。ジュエリーも白い艶と輝きを。
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■4:「質感で魅せる黒は、思いきりデコラティブに。職人の手仕事の贅を味わい尽くしたい」(押田さん)
●主役のコートは…袖と裾に太番手の刺繍をあしらった黒のムートンコート。大きなファー襟と細く絞ったウエストで、女らしいメリハリが。カジュアルコート素材の代表であるムートンを、エレガントに仕上げる手仕事が見事!
●着こなしは…コートのクチュール感に見合う品格と装飾を求めて、黒を華やかに。スパンコール刺繍のチュールスカートと胸元にレース刺繍のあるタートルニットを。足元にはサテンの艶。フリンジバッグで遊び心を効かせて。
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■5:「シルエットで魅せる黒にはクチュール感覚の煌めきと大人の甘さを添えて華やかに!」(押田さん)
●主役のコートは…アイコニックな「ボウ」を大きくあしらったケープコート。素材はウールにナイロンを混紡することでハリと艶をアップしたハイテククチュール素材。シンプルなのに存在感のあるシルエットが、非日常の舞台へと誘う。
●着こなしは…シルエットを際立たせるため、肌を包むようにタートルニットとグローブを黒で。ボトムも黒でまとめるのも素敵だけれど、軽やかな抜け感をつくるためにあえて白ボトムを選択。
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■6:「ドラマティック・コート」をさらに盛り上げるインパクト小物術
リッチでコクのある女らしい小物使いが得意な押田さんのコーディネートでは「主役の服が決まると、おのずと合わせたい素敵な小物のイメージが浮かぶ」のだとか。その極意は…。
今回のスタイリングイメージは、手仕事のクチュール感とイタリア女優のように艶やかなインパクト。それだけに小物にも、繊細な手仕事の装飾感、光沢と贅沢なボリュームが感じられます。
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※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- ブチェラッティ TEL:03-4461-8330
- PHOTO :
- 久富裕史(No.2/人物)
- STYLIST :
- 押田比呂美
- HAIR MAKE :
- hiro TSUKUI(Perle/ヘア)、川原文洋(UM/メイク)
- MODEL :
- 大政 絢(Precious専属)
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、池永裕子・喜多容子(Precious)