ロサンゼルスに本社をもつメディア企業、Tastemade(テイストメイド)の日本法人Tastemade Japanが「2019年のフードトレンド」を予測・分析。そのうち、今年は南フランス発祥のトマト煮込み料理「ラタトゥイユ」についても言及しています。
ラタトゥイユは日本でも、以前から洋食メニューのひとつとして取り入れられていましたが、近年、再度注目が集まっているのだそう。果たしてどんな背景があるのでしょうか?
テイストメイド ジャパンの担当者の方に、ラタトゥイユのトレンドやアレンジ方法を教わりました。
ラタトゥイユが近年、注目されている背景とは?
ラタトゥイユとは、南フランスの伝統的な野菜のトマト煮込み料理。ナス、ピーマン、ズッキーニなどの野菜を、オリーブ油とニンニクで炒めてから、トマトソースなどを入れてじっくり煮込むもの。
まずは、このラタトゥイユがここ数年で注目されている背景から、テイストメイド ジャパン代表のショーン・ニコルスさんにお聞きしました。
「ラタトゥイユがここ数年、日本で注目されるようになったのは、近年の『つくり置き』ブームの影響が大きいと思います。もともと日本では、お店でラタトゥイユのメニューを見たことがある人は多くても、自宅で実際につくったことがある人は少数派でした。
しかし、つくり置きレシピのひとつとして紹介されるようになったことで、家庭でラタトゥイユを食べる人が増加。保存がきくだけでなく、調理が簡単で、野菜もたっぷりとれるラタトゥイユは、近年の時短志向・健康志向も相まって、ここ数年で急速に普及しました」
ラタトゥイユはつくり置きできるうえに、簡単に素早くつくることができ、さらに野菜たっぷり。これは確かに現代のニーズに合っていますね。
ラタトゥイユの3大メリット
数あるメニューのうち、ラタトゥイユを選ぶメリットをショーンさんは3つ挙げます。
■1:手軽につくることが可能
「まずひとつは手軽さ。野菜を切って煮込むだけで、簡単にできあがるのはうれしいポイントです。トマトソース缶や電子レンジを使えば、料理初心者の方でも簡単につくることができます」
■2:見た目がおしゃれ
「ふたつめはおしゃれさ。ラタトゥイユは、サラダ以上にカラフルなので、一品で食卓が華やかになります。フォトジェニックな料理をつくりたい人にぴったりのメニューです」
■3:アレンジが幅広い
「そして最後はアレンジの幅広さ。ラタトゥイユは、そのまま食べるだけでなく、クロワッサンやサンドイッチにはさんだり、オムレツや肉料理にソース代わりとしてかけたりと、さまざまなアレンジを楽しむことができます。グラタンやカレーなどの具材として活用するのもいいですね」
ラタトゥイユの「令和らしい食べ方」とは?
楽しみ方も多様なラタトゥイユ。今年はぜひ積極的に取り入れたいものです。
そこで今年2019年、令和元年ならではの新しいアレンジ方法を教えていただきました。
「ラタトゥイユと聞いて思い浮かぶイメージを、思い切って崩すのが2019年の令和らしい楽しみ方。伝統的なラタトゥイユのつくり方に縛られることなく、自由にアレンジをしていきましょう」
■1:円形に切って並べる
「伝統的なラタトゥイユのつくり方は、まず野菜を“角切り”にしてトマトソースと“混ぜる”こと。これを今年は“円形”に切って、トマトソースを敷いたスキレットに“並べる”というのを試してみてください。いつものラタトゥイユがまったく違う見た目に変身します。また、煮込まずにオーブンで30分ほど焼いてもおいしく楽しめます」
■2:パイやゼリーと組み合わせる
「パイやゼリーなど、意外性のあるメニューにラタトゥイユを組み合わせるのもおすすめ。パイの中にラタトゥイユを入れて焼き上げたり、ラタトゥイユをゼリーに仕立て上げたり。見た目はスイーツ風なのに、食べ応えは抜群で、パーティーシーンにもぴったりです」
ラタトゥイユは、手軽さやシンプルさが特徴ですが、その分、アレンジの幅がとっても広い料理。令和らしく新しいアレンジで、今年の食卓を華やかにしてくれそうです。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利