肉処 嘉陣 Kajin 23:30 L.O.
目の前に出される心踊るその一皿は、まさに、大人の肉料理
オープン以来、料理長の鵜野秀樹さんが貫いてきたのが、「五感で感じ食する肉料理」を提供したいという思い。関西、とくに京都や神戸に多くある肉割烹店の仕様をベースに、生(低音調理)、焼く、煮る、蒸す、燻す、揚げる、炒めるという7つ調理法で丹念に一皿一皿をつくる「嘉陣」の肉料理のスタイルが出来上がった。実は、「嘉陣」のオープン以前の鵜野料理長はイタリア料理一筋30年、高級イタリアンの店でシェフを務めるなどのキャリアの持ち主。その経験と持ち前の探究心とが、「嘉陣」の店の個性として生きている。基本的に肉料理は、肉そのものの旨味をいかした下味がつけられているが、そこに添えてあるソースやタレはすべて料理長オリジナル。だから、まずは何もつけずにいただいて、次にソースをつけて違った味わいを楽しむというのがおすすめだ。素材へのこだわりも深く、牛、豚、鶏、そしてジビエなど、扱う肉は料理長が吟味して選んだ畜産業者のものを、その地元のJAに直接交渉して卸してもらっている。酒類も同様で、ワインは小さいワイナリーのもの、日本酒も料理長が惚れ込んだ各地の酒蔵のものも集めている。だから、初めて見る銘柄のワインや日本酒と出会うこともあるかもしれない。
「メニューはありますが、我儘をおっしゃていただいてもかまいません。可能な限り対応します」と料理長。深夜ひとりで訪れたら頼みたいメニューのひとつが和牛メンチカツ。一皿2個の盛り合わせだが、お言葉に甘えて「ひとつで!」と注文してみよう。併せて、赤ワインをグラスで。旨いメンチカツに下鼓を打ちながら、今夜最後の一杯をゆっくりと味わおう。
【問い合わせ先】
■肉処 嘉陣 Kajin
住所:東京都港区白金5-12-12 門脇ビル 1F
TEL :03-6450-2529
http://www.shoemaker.co.jp/kajin/
営業時間/18:00~23:30 L.O.、定休日/月曜、第3日曜
アクセス/日比谷線「広尾」1番、2番出口から徒歩約10分
- PHOTO :
- 小倉雄一郎(本誌)
- EDIT&WRITING :
- 掘けいこ