正解は… 2:くしくも です。
「奇」という字は「奇(あや)しい」とも読みますが、出題には「慣用表現」とありますので、「くしくも」です。
「奇しくも」の意味は「偶然にも・不思議にも」です。「奇」という漢字の「普通でない」「不思議な」という意味を反映しているわけです。
たとえば「バカンス中に海外旅行先で偶然、高校時代の同窓生に再会し、それがきっかけで仲良くなった」というような方を第三者に紹介する場合、
「海外でバッタリ出会って、高校時代よりも仲良くなったんです」
と言うより、
「奇しくも海外で再会し、旧交を温めた事で、以来、懇意にして頂いております」
と紹介したほうが、知的な印象ですよね。
このように使いこなせると美しい日本語ですが、実は誤用も多い言葉なのでご注意ください。「くしくも」という響きから「苦」や「悔」を連想してしまうのか、「奇しくも決勝戦で敗れてしまった」など「苦々しくも」「悔しいことに」という意味でも使用できる、とカン違いしてしまう方が多いようです。
「奇しくも」は「奇=ミラクルにも」という意味である、としっかり覚えましょう。
さて、「奇しくも」から一旦離れて、「奇(き)」と素直に読む日本語についても、おさらいいたしましょう。というわけで、クイズです。
【問題2】
「奇抜(きばつ)」という日本語には「人の意表をつくほど風変りである。または、思いつかないほど優れている」という意味があります。
似たような表現に「奇をてらう」という日本語がありますが、「奇抜」と「奇をてらう」の明確な違いを説明してください。
※即答できない方は、スクロールしてヒントをご覧くださいね。
ヒント1:「奇抜なデザイン」と「奇をてらったデザイン」の違いは、なんでしょうか?
ヒント2:「奇抜」より「奇をてらう」のほうが、意味の幅が狭い言葉です。
わかりましたか? …正解は?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱