厳選された素材でつくられた、オーガニックカヌレ4選
ハードなキャラメルリゼの表面に歯を立てると、中のモチッとした生地が舌をとろけさせる「カヌレ」。ラム酒やバニラがほのかに香る、フランスのボルドー地方発祥の大人のお菓子です。「カヌレ」とは「溝のついた」という意味で、凹凸のある見た目がそのまま、お菓子の名前となっています。
そんなカヌレを専門に扱う「Dans la Poche(ダンラポッシュ)」が東京・目黒にて週末・祝日限定でオープンしています。
ダンラポッシュは、フランス語で「ポケットの中」という意味。「いつもポケットの中に入れておきたい、身近に安心して置いておけるカヌレ」を目指して、名付けられたそうです。
店名に込められた意味の通り、ダンラポッシュのカヌレはできるだけ安心して食べられる、厳選された素材のみを使用しています。
オーガニックの小麦粉に平飼いの卵、甜菜糖など、こだわりの素材を使っています。
食感を決めるのは、ミツロウと銅型。
ミツロウとは、ミツバチの巣を構成する蝋(ろう)を精製したもののことで、安全な天然の油脂分として使われています。ミツロウを使うことでカヌレの表面がミツロウでコーティングされ、カリッとした食感が引き立ち、その食感を長持ちさせてくれます。
また、熱の伝導率がいい銅型は、カヌレを焼くにはぴったりな型なのだそう。外側からしっかりと熱が通り、中心部にはじんわりと。カヌレが郷土料理であるボルドーでは、ミツロウと銅型で焼いたものこそが「本物のカヌレ」だとされています。
また、「ワインに合うカヌレ」をコンセプトにつくられているのも特徴的です。
通販で購入することができますが、お店では焼きたてのカヌレを常時2種販売しています。今回は定番のカヌレ4種をご紹介します。
■1:シンプルな定番の「プレーンカヌレ」
カヌレと言えばこれ。ベーシックなバニラとラム酒が香る一品です。直径5センチとやや大きめ。
ワインのお供になるように、甘さやラムの種類、分量が調整されています。合わせるとしたら軽めの赤ワインがおすすめだそう。
■2:柑橘の香り豊かな「スパイスカヌレ」
ティムールペッパーというスパイスを使用しており、柑橘の爽やかな香りが鼻に抜けます。
ペッパーと言っても胡椒ではなく、山椒の一種。でも、日本の山椒ほど辛みはく、豊かな香りを楽しむことができます。ワイン好きの方に人気があるカヌレです。辛口の白ワインと合わせてみてくださいね。
ちなみにスパイスカヌレとプレーンカヌレは見分け方が難しいのだそう。確かに断面も色味もとてもよく似ています。
■3:食感が楽しい「チョコカヌレ」
生地に練り込まれたイチヂクや、くるみの食感も楽しめるチョコレートのカヌレ。マダガスカル産の数種のチョコレートがブレンドされています。重めの赤ワインとのマリアージュを楽しんでみてください。
焙煎したカカオ豆から外皮と胚芽を取り除いて砕いたカカオニブも入っています。
■4:ピリッとした辛みがアクセント「ショコラバスクカヌレ」
フランスのバスク地方の名産品である、エスプレット唐辛子を加えたチョコカヌレ。甘い香りとピリッとした辛みがアクセントになります。そんな辛みが、しっかりと重みのある赤ワインとマッチするのだそう。
本格カヌレを自宅で楽しむ方法は?
カヌレとワイン、と聞くと意外な組み合わせのように感じられますが、カヌレはフランスのボルドー地方の郷土菓子。しかも、ワインづくりの副産物として生まれたお菓子(※)ということで、ワインとカヌレが合うのも必然なのかもしれません。
店主の内藤裕子さんは、「以前ソムリエの方と食べ合わせをしたときに言われたことなのですが、同じワインでも合わせるカヌレが違うと、ワインの異なった側面が表れてきて楽しめる、とのことでした」と語ります。
それぞれのカヌレに合うワインを探しながら、食べ比べてみるのも楽しいですね。
また、通販でのお取り寄せにも対応しているダンラポッシュ。保存方法、自宅でいただくときのオススメアレンジについてもお聞きしました。
「ご自宅の冷凍庫で保存可能です。自然解凍でもおいしいのですが、ひと手間かけて焼きなおすと、スパイスや洋酒の香りがより引き立ちます。
夏場は、完全に解凍せずに半解凍で、アイスのように食べるのもオススメ。カヌレをスライスしてラムレーズンアイスに添えたり、と言ったアレンジも楽しいですよ」(内藤さん)
今回紹介した4種のカヌレ以外に、季節の限定商品の販売も。また、通販の商品は基本的に金曜日入荷なので、こちらもチェックしてみてくださいね。
少しずつ秋めいてくる中、ワインとカヌレで週末のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 営業時間/土日祝日 11:30~(7・8月のみ17:00~) ※売り切れ次第終了
- 定休日/平日
- 住所/東京都目黒区中町1-36-6
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- ふくだりょうこ