クレジットカードやICカード、スマホ決済アプリなどで行われる、キャッシュレス決済。世界的に見れば、日本は、まだまだ十分にキャッシュレス化しているとは言い難いでしょう。

それでも、スマホ決済アプリの登場や、キャッシュレスでの買い物へのポイント還元の施策など、少しずつ日本にもキャッシュレス移行の波が来ていますよね。

総合旅行プラットフォーム「エアトリ」は、20代~70代の男女942名を対象に、「キャッシュレス化」に関する調査を実施。現在の決済方法や、キャッシュレス化への賛否についての、調査結果を発表しています。本記事では、その調査結果を詳しくご紹介いたします。

今は現金がメインだけど…… 意識調査で見えた実態と本音

■1:現金が使えない! 海外渡航でのトラブル

まずはこちらの質問から。「海外渡航をした際に、現金で購入ができなかった経験はありますか?」

「海外渡航をした際に、現金で購入できなかった経験はありますか?」の結果を示したグラフ
15.8%の人が「海外渡航をした際に現金が使えなかった」と回答

日本よりもキャッシュレス化が進む海外では、現金が使えない店舗も増えています。実際、「海外渡航をした際に、現金で購入できなかった経験がある人」は、海外渡航経験者922人中、15.8%。これは「6、7人にひとりが経験あり」ということです。

皆さんの中にも、経験があるという方がいらっしゃるのではないでしょうか?

「現金が使えなかった国TOP5」をあらわした表
「現金が使えなかった国」の1位はアメリカ。

 海外で現金を使えなかった経験がある146人を対象に聞いた、「現金が使えなかった国TOP5」は、1位がアメリカという結果に。次いで、中国、韓国、フランスと、いずれもキャッシュレス化の進む国が並びます。

「現金が使えなかった場所TOP5」をあらわした表
「現金が使えなかった場所」の1位はレストランという結果に。

また、「現金が使えなかった場所TOP5」の第1位は、レストラン。次いで、カフェや空港、交通機関、ホテル、などが並びます。いずれも、海外渡航で利用するスポットばかりですよね。海外渡航の際は、現金が使えなかった場合に備えておくことも必要なようです。

■2:「使いすぎてしまいそう」キャッシュレスに対する不安も

では実際に、どれくらいの人がキャッシュレス決済を利用しているのでしょうか。

「現在の支払い方法について」の結果をあらわしたグラフ
「現在の支払い方法」への回答。キャッシュレスに移行している人は全体の7割。

こちらは「現在の支払い方法について」の回答結果です。「ほぼキャッシュレス」が32.8%、「金額、状況によって使い分けている」が37.0%と、キャッシュレスに移行し始めている人は、全体の7割ということになります。それでもまだまだ「ほぼ現金」の人が15.8%と、日本全国がキャッシュレス移行する時代、というわけではなさそうですね。

「キャッシュレス決済方法として使っているものは何ですか?」の回答をあらわしたグラフ
「キャッシュレス決済方法」としてはクレジットカードがダントツのトップ。

支払いが「ほぼキャッシュレス」「使い分けている」と回答した633人に、「キャッシュレス決済方法として使っているものは何ですか?」と尋ねたところ、95.9%もの人が「クレジットカード」と回答。次いで、「電子マネー・プリペイドカード」が57.3%、という結果になっています。

一方、最近続々と登場している「スマホ決済アプリ」の使用は、全体の約2割にとどまり、まだまだスマホ決済はメジャーとは言えなさそうです。

「現金払いがメインになっている理由TOP5」をあらわした表
「お金を使いすぎてしまいそう」と、キャッシュレス決済に不安を隠せない人も多い現状。

支払いが「ほぼ現金」「今は現金が多め」と答えた280人に、「現金払いがメインになっている理由」を聞いたところ、45.2%が「お金を使いすぎてしまいそう」と回答。現金払いに慣れて生活していると、「あとどれくらい使っていいのかわからない」という不安もありそうです。

また「システムに対する不安がある」「現金を使っていて困ったことがない」が、42.9%で同率2位に。最近では、スマホ決済アプリの不正アクセスの話題などが耳に入ってしまうこともあり、やはり見えないものに対する不安、というのは大きいのかもしれません。

それから「登録が面倒」「サービスが多すぎて選べない」「なんとなく慣習で」という答えが続きました。キャッシュレスに対する理解不足も、キャッシュレス化が進まない一因として考えられそうです。 

■3:キャッシュレス化の推進には賛成派が過半数だが、議論の余地あり

「キャッシュレス化の推進に賛成ですか?反対ですか?」の結果を示したグラフ
キャッシュレス化の賛否を問う設問には、過半数の52.4%が「賛成」の意向を示す

最後に「キャッシュレス化の推進に賛成ですか?反対ですか?」の問いには、「賛成」が19.9%、「どちらかと言えば賛成」が32.5%と、過半数の52.4%が賛成の意向を示しました。

一方で、まだ「どちらとも言えない」が29.3%、反対の意向が16.5%と、まだまだ議論の余地があると言えます。

キャッシュレス決済のイメージ写真
キャッシュレス決済にはまだまだ賛否両論の意見があるようです。

以下、賛成派・反対派、それぞれの意見です。

●「賛成」「どちらかと言えば賛成」の意見

・小銭を持ち歩かなくてよいし、硬貨や紙幣の発行量を減らすことができると省エネや行政のコストカットにつながるように思う。(40代・男性)
・キャッシュレスは便利だが、文化として貨幣(紙幣)は残してもよいと思う。コミュニケーションの手段としても。(40代・男性)
・スーパーなどでお年寄りが小銭の計算に手間取っている、コインを落としたりする様子をみて、現金は超高齢社会にはそぐわないような気がした。すべて電子取引になると、お金の管理が一括にでき、便利。(60代・女性)

●「反対」「どちらかと言えば反対」の意見

・東京五輪の為だろうが、日本は造幣技術が世界最高水準なので、日本人としては特にキャッシュレス化が必要とは思わない。(60代・男性)
・セキュリティ面が心配。また、購入品は完全に個人の趣向や生活を特定できてしまうので、そういう情報をスマホ決済アプリに与えたくない。(30代・女性)

●「どちらとも言えない」の意見

・キャッシュレスは便利で安全なら使いたい人は使えばいいけど、登録や利用方法において困難な人もいるから現金決済方法は残す必要がある。(50代・女性)
・たしかに便利だが、リスクを伴うので。選択も責任のうちと考えて、消費者が選択する余地は必要だと思う。(40代・男性)
・現金を持たずに買い物が出来るのは便利だと思うが、今回のセブンペイの件で、日本はまだまだ安全面等の準備が不十分だと実感した。(50代・女性)

(以上、旅行サイト「エアトリ」調べ。意見部分は原文ママ)


そもそも海外においては、偽札が流通し、紙幣に対する信頼が薄かったことが、キャッシュレス化が進んだ一因とされています。

それに対し日本では、偽札が出回ることが少なく、キャッシュレス化にともなう初期費用や決済手数料の高さも影響して、キャッシュレス化するメリットが感じられない、という人や店舗が多いのも実情のようです。

キャッシュレス化に対するメリットやデメリットについて、多くの人が理解して、より良い方向性を見つけることができるといいですね。

■アンケート概要

・調査タイトル:「キャッシュレス化」に関するアンケート調査
・調査対象:20代~70代の男女、942名
・調査期間:2019年8月13日~8月16日
・調査方法:インターネット調査

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この記事の執筆者
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