著書『アン ミカのポジティブ美容事典』を出版したアン ミカさんから、これまで3回にわたり「夏に間に合う美人の準備」をテーマにたくさんのアドバイスをいただきました。お話をお伺いする中で、その美しさや知性、経験はもちろん、日々周りへの心遣いを忘れず、ポジティブに過ごすことから生まれる、アンさんの輝くようハッピーオーラに何度も包まれました。最終回となる今回は、アンさんから(Precious.jpの前身メディアとなった)LIVErary.tokyoの読者のみなさんへのメッセージです。
>>【第1回】のぼせ、アレルギーはサイン?初夏の不調をこう乗り切る!
>>【第2回】季節の変わり目、“なんとなく不調”をこう乗り切る!
>>【第3回】夏からでは遅い!美白こそ今すぐやるべきスキンケア
39歳は大変だけど、素敵に歳を重ねるチャンス
――LIVErary.tokyo読者の平均年齢は、39歳です(2017年)。ある程度の責任あるポジションにいるからこそ、上司や部下との人間関係のバランスに悩む年代なのではないかと思います。
アン ミカさん(以下、アンさん) 39歳って、経験からくる自信と、自分はまだまだっていうのが共存している年代ですよね。謙虚な方だとあまりに自信を持ちすぎるのは傲慢なのではないかと考えてしまうし、好奇心旺盛な方ならきっとまだまだって感じている、というように。謙虚さを持ちながら経験から得た自信を自分の中に確立させていく、そのバランスが大切ですよね。でもそれを学べるすごく素敵な年代だなとも思います。例えば過去の成功体験って大事だけれど、それがすべてだと思って固執してしまうと失敗につながることもあります。でも過去の自分を認めることは大事で、まだまだ自分に足りないところがあるって自覚していれば、後輩の面倒をみながらも後輩に教えてもらうこともあると気がつけますよね。自信をつけながら上手に40代を迎えてほしいです。
注意ではなく提案型で!伝え方で人間関係は劇的に変わる
―――うまくコミュニケーションをとるために必要なことはありますか?
アンさん 伝え方ってとても大事ですよね。人に指摘をしなければならないとき、私は提案型をおすすめしています。「実は私も20代のとき、こういうことがあったのよ。だからこういうふうにしてもらえるとうれしいな」というようにお願いができるといいですね。同じ指摘でも言い方ひとつで印象がぐんとよくなりますし、相手を必要以上に傷つけることもなくなります。
それから、傲慢にならないこと。傲慢になってくると、「私はあなたと同じくらいのころ、それくらいのことできたわよ」って相手を責めたり、命令口調になってしまったり。受け取る側も受け入れ難くなってしまいますよね。調子に乗ってしまうと傲慢になって人に指差すようになっちゃうんです。人に指差すって、実はその指は自分に向けているのと同じなんです。指差した相手にしたことはそのまま自分に返ってくる、このことは心の片隅に置いておいてもいいかもしれませんね。
――著書『アン ミカのポジティブ美容事典』には、美容法だけでなく、人間関係に悩まない方法についても触れられていますよね。
アンさん はい。SNSとの付き合い方や、多様性を受け入れること、女子会との付き合い方などについて書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。仕事を一緒にする仲間というのは、同じ目的を持った人の集まりです。ミスをしたくてしているわけではなく、頑張っているのにどうしょうもない場合もあるということを、理解しながら指摘するパワーが必要です。私も失敗してきたよなって、人を思いやる気持ちを上手に持った大人として成長することって、大事なのかなと思います。
アン ミカお気に入りの名言
――では最後に、LIVErary.tokyoの読者にメッセージをお願いします。
アンさん アドバイスなんておこがましいのですが…。40代前後ぐらいになると、それまでの生き方が顔に出てくると思うんです。本の後半にお気に入りの名言集をのせているのですが、そこ紹介しているもののひとつにココ・シャネルの名言があります。
「20歳の顔は自然から授かったもの。30歳の顔は自分の生きざま。だけど50歳の顔には、あなたの価値がにじみ出る」
40代をとばして50代になっていますけど(笑)。やっぱり顔が名詞になる。経験から学んだ慈悲深さや智恵は、必ず顔に刻まれ、表情や所作に深みとなって出てくるんですよね。20代、30代は若さやメイクでいくらでもごまかせてしまえます。でも40代、50代は自分の顔に責任を持つことが必要です。私自身も、素敵な50歳の顔になるように、このことを念頭において日々過ごしていきたいと思っています。
いいシワを刻む覚悟というか、ちょっと余裕を持って生きることも覚えていくべきかなと思っています。人生80年だとしたら39歳は折り返しの年齢。ちょうどいいバランスが取れていくようになるといいですね。
「女性の“キレイ”は、社会を元気にする力を持っている」というアン ミカさん。全4回の連載を通して、「アン ミカのポジティブ美容事典」の中から、そのキレイのヒントの一部をシェアしていただきました。心にぴんとくるものがあれば、まずはひとつ、取り入れてみてくださいね。
アン ミカさんにしか書けない!
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- クレジット :
- 文/森山麻里子