「黒タートル」を素敵に魅せる、ヘップバーン着こなしをマスターせよ!

グラマーな女優全盛の’50年代。170cmのスリムな長身がコンプレックスだったというオードリー・ヘップバーン。タートルネックを愛用したのも、細く長い首を隠すためだったとか。とはいえ、しなやかなネックラインが、彼女の気品と無垢な魅力を際立たせていたことを、疑う余地はありません。

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オードリー・ヘップバーン

オードリー・スタイルを特徴づける最大のポイントは、「隠す」と「見せる」の絶妙バランス。例えば、上半身は体のラインに沿ったシンプル&コンパクトなアイテムならば、ボトムにはふんわり広がったAラインスカートを。

あるいはボリュームたっぷりのコートには、スリムなパンツに華奢な足首をのぞかせて。このバランス、メリハリこそが、成功の秘訣です。

ここで主役となるのが黒タートル。ロングスカートもすらりと着こなせるうえ、フリンジやレースもかわいすぎず、カジュアルすぎず。いわば大人の自制心ともいうべき存在感で、着こなしをピリッと引き締めてくれるのです。

コンパクトな上半身に、フェミニンなAラインスカートの黄金バランス

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ニット¥63,000【ネックの高さ:15.5cm、ゲージ:16ゲージ】(三喜商事〈ストラネス〉)、スカート¥127,000(アオイ〈ファビアナフィリッピ〉)、スカーフ¥26,000(エルメスジャポン)、ベルト¥75,000(アクリスジャパン〈アクリス〉)、バッグ¥279,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)、靴¥202,000(JIMMY CHOO)

ひじ下までの長いリブ、セットインスリーブの端正なシルエットを、繊細なカシミヤ糸で表現した、ストラネスのタートルネックニット。このニットをボトムインして、ウエストマーク。首元のスカーフは小さめにあしらうなど、端正さが鍵となります。

フリンジ揺れるポンチョも、黒タートルならかわいすぎない。華奢な足首に抜け感が漂って

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ニット¥59,000【ネックの高さ:17.5cm】(コロネット〈アバティ〉)、ポンチョ¥117,000(マックスマーラ ジャパン〈ウィークエンド マックスマーラ〉)、パンツ¥88,000(アクリスジャパン〈アクリス〉)、グロッセのブローチ¥39,000・ミリアムハスケルのイヤリング¥38,000(アトリエニノン)、リング¥275,000(ダミアーニ 銀座タワー)、バッグ¥328,000(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴¥49,000(アマン〈ペリーコ〉)

最高級のカシミヤ原毛を極細番手に紡いだ、アバティのタートルニットに、フリンジのポンチョでで甘さを投入したら、サブリナパンツにローヒールがお約束。

シックな秋色を配した、英国調チェックで大人かわいいスタイルに

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ニット¥53,000【ネックの高さ:16.5cm、素材:ウール】(三崎商事〈チヴィディーニ〉)、スカート¥160,000(ブラミンク)、ピアス¥52,000・時計¥1,040,000(エルメスジャポン)、バッグ¥313,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)、靴¥135,000(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉)

毎シーズン登場するチヴィディーニの人気の定番モデルのタートルニットは、薄手でもボディラインは出にくい、ゆったりシルエットが実現。そんなコンパクトな上半身に、ボリュームたっぷりのチェックのロングスカートを合わせるのが、旬のバランスです。仕上げには黒ブーツで全身をピリッと引き締めて。ふんわりシルエットを合わせたノーブルなかわいさは、年齢を超えて愛される存在です。


「黒タートル」を素敵に魅せる3つの洗練テクニック

ワードローブの定番となるシンプルなアイテムこそ、トレンドを映した着こなしの小ワザが威力を発揮します。スタイリストの青木貴子さんに、オードリー流「大人かわいく」着映える甘口テクニックを伺いました。

■1:ネックラインに沿わせて、スカーフをきゅっと!

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ニット¥59,000(コロネット〈アバティ〉)、スカーフ¥40,000(エルメスジャポン)、バングル¥570,000・リング¥165,000・ピアス¥360,000(ブルガリ ジャパン)

オードリーのスカーフ使いは、今どきの「ゆるふわ」よりも、きちっとコンパクト。90×90cmのスカーフを細長くバイアス折りし、中心を首の前にあてたら後ろでクロスに交差。前で軽く細結び。ポイントは、タートル部分が首にピチッと沿うニットを選ぶこと、スカーフの太さをタートルの高さにそろえること。

■2:インしたニットは、ベルトでウエストマーク

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ニット¥59,000(コロネット〈アバティ〉)、ベルト¥23,000(エストネーション〈メゾン ボワネ〉)、スカート¥38,000(オルドス ファッション ジャパン〈オルドス〉)、リング¥1,450,000(ヴァン クリーフ&アーペル)

常に「ウエストコンシャス」であることがオードリー・スタイルの基本。従って、ニットもボトムスにインしてきれいに収まる、薄手で身幅狭めのコンパクトシルエットを選ぶべし。ベルト通しのないボトムスには幅広ベルトが活躍します。

■3:二つ折りしたネックに、ブローチでアクセントを

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ニット¥59,000(コロネット〈アバティ〉)、ブローチ¥39,000(アトリエ ニノン〈グロッセ〉)、ピアス¥74,000(アルテミス・ジョイエリ)

ロイヤルファッションなど、クラシカルな装いに欠かせないブローチは、カジュアルな着こなしも華やかに格上げする、大人ならではのアクセサリー。胸元につけることが多いけれど、ブローチを主役と捉えて、タートルの端と身ごろをつなぐ高めの位置に。デザインしだいで装いに深いニュアンスを与えることが可能に。

※掲載した商品は、すべて税抜です。

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PHOTO :
石倉和夫(人物)、小池紀行(静物/パイルドライバー)
STYLIST :
青木貴子(Whitebox)
HAIR MAKE :
hiro TSUKUI(Perle/ヘア)、 福沢京子(メイク)
MODEL :
RINA
WRITING :
河西真紀
EDIT :
竹市莉子(HATSU)、喜多容子(Precious)