北区赤羽。観光感覚で遠方から客が訪れる飲み屋も多く、呑んべえのためのアミューズメントスポット化しているこの地は、スナックもまた多い。今夜訪れる『スターレディー』は、同地の中でも有名な一軒だ。

数多くのメディアに取り上げられている赤羽の有名店

JR赤羽駅東口の正面から伸びる、アーケードが架かった赤羽スズラン通り商店街を左手に曲がる。商店がまばらになったところにあるのが『スターレディー』だ。

暗闇の中で、昭和の雰囲気が漂う赤いサインが目立つ
暗闇の中で、昭和の雰囲気が漂う赤いサインが目立つ

8席のカウンターのスツール、24人ほどが座れるソファだけでなく、床も赤に彩られている。カウンターに飾られているほか、ミニステージの床にもバラが描かれており、昭和のエレガンスを感じさせる。

赤を基調とした店内には、この店を取り上げたメディアや店を訪れた有名人の写真が所狭しと貼られている
赤を基調とした店内には、この店を取り上げたメディアや店を訪れた有名人の写真が所狭しと貼られている

今宵の美女、森上さんはラウンジへ連れてこられた経験はあるが、オーセンティックなスナックは初体験。1杯目はハイボールが多いという彼女とグラスを交わす。

「お酒は好きですが、飲むとすぐ赤くなるんです」と森上さん
「お酒は好きですが、飲むとすぐ赤くなるんです」と森上さん

「お腹空いてる?」とカウンターの中で調理している真理子ママが尋ねてくる。

数多くのメディアで取り上げられたことのある同店。現在、真理子ママはテレビ番組にもレギュラー出演している名物ママだ
数多くのメディアで取り上げられたことのある同店。現在、真理子ママはテレビ番組にもレギュラー出演している名物ママだ

素直に空腹だと告げると、驚きの展開が待っていた。

怒涛のごとく提供される真理子ママ手作りの料理

まず登場したお通しはピーナッツや干し柿などの乾き物のほか、いちごまであり、7品も並べられている。

料理を出さないスナックも多い中、お通しだけでこの品数!
料理を出さないスナックも多い中、お通しだけでこの品数!

続いて衣に塩昆布を混ぜ、拍子木切りした大根につけて揚げた天ぷら。

ほんのり塩味が効いていてスナック感覚で食べられる。冷えてもおいしい
ほんのり塩味が効いていてスナック感覚で食べられる。冷えてもおいしい

続いて、柚子の風味が感じられる鶏つくねと焼いたねぎ、水餃子が入った煮物。

鶏のつくねと水餃子を組み合わせる意外性。こういうところも家庭料理らしい
鶏のつくねと水餃子を組み合わせる意外性。こういうところも家庭料理らしい

定番である卵とトマトが入ったスープは、二軒目にこの店を訪れた人に好評だと言う。

白米を入れてリゾット風にして、〆に食べる客も多い
白米を入れてリゾット風にして、〆に食べる客も多い

最後は、一番人気のオムライスがお出ましだ。

ケチャップとソースがかかった卵の中は、チキンライスではなく、ピラフ
ケチャップとソースがかかった卵の中は、チキンライスではなく、ピラフ

あっという間にテーブルが料理で埋まった。すべて真理子ママの手作りで、ここまで一息に料理が出てくるスナックはなかなかお目にかかれないだろう。しかもこれほどの内容でありながら、食事・ドリンク・カラオケ料金込みで¥5,000という安さだ。

この店は食べ盛りの20代から90代まで常連の年齢層が幅広く、1軒目に訪れる人も多いため、それぞれの腹具合と予算に合わせて手作りの料理を出しているのだと言う。

ママの手作り料理を味わう。「スナックでオムライスって食べられるんですね(笑)」
ママの手作り料理を味わう。「スナックでオムライスって食べられるんですね(笑)」

「料理はその時々に用意できた食材で作るので、決まったメニューは用意していないんですね。お客さんとコミュニケーションをとりながら、召し上がりたい料理を作っています。お腹が空いた人にはオムライスとかしっかりしたもの、飲んできた人には軽くつまめるものとか、〆の一品とかですね」

料理の品数によって金額は変わってくるが、¥3,000、¥4,000、¥5,000とリーズナブルで明朗会計なところも常連を引きつける所以だろう。

お喋り上手な真理子ママに、スナック未体験で緊張していた心もほぐれた
お喋り上手な真理子ママに、スナック初体験で緊張していた森上さんの心もほぐれた

アットホームな雰囲気満載の『スターレディー』は、その歴史を紐解いてみるのも楽しい。後編では店の成り立ちを尋ねる。

【スターレディー】

スターレディー

問い合わせ先

  • スターレディー TEL:03-3902-2389​
  • 住所/東京都北区赤羽2-19-6
  • 営業時間/18:00〜24:00
  • 定休日/日曜・祝日
    メニュー/¥3,000〜(ドリンク、フード、カラオケ込み)

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この記事の執筆者
フリーランスのライター・エディターとして10年以上に渡って女性誌を中心に活躍。MEN'S Preciousでは女性ならではの視点で現代紳士に必要なライフスタイルや、アイテムを提案する。