少しでも食品ロスしない!伊勢丹新宿店のおいしくてサステナブルなフード5選

日本の食品ロスは、年間で643万トンもの量になっていることをご存知ですか? そのうちの5割弱を占める291万トンが、家庭から出ているものだそうです。それぞれの家庭で意識して食品ロスを減らすことができれば、日本全体としての食品ロスが減ることにつながります。

食品ロスは、単に食べ物がもったいないというだけではなく、廃棄された食料品を可燃ごみとして処理する際に出るCO2や埋め立てによって、環境に負荷がかかることも問題視されています。

そこで、東京・伊勢丹新宿店では、家庭から出る食品ロスを減らすべく、サステナブルな商品を展開。「食べきること」に向き合い、必要な分量を選べたり、食材を丸ごと食べきることができるような商品を紹介しています。

本記事では、そんな伊勢丹新宿店で販売されているサステナブル商品のうち、Precious.jp編集部が厳選した5つをご紹介します。

■1:耳まで美味しく食べきれる!「全粒粉入り食パン」/アンデルセン

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「全粒粉入り食パン」1本(約縦10×横18×高さ10㎝)¥648

こちらは、耳までおいしく食べられる、アンデルセンの「全粒粉入り食パン」。

粗びきの全粒粉を約15%使用することで、香ばしさがアップ。食べると小麦粉の香ばしさと、もちっとした食感が楽しめます。耳がうすく、トーストにするとサクッとした食感に。

全粒粉のパンというと、独特の「ふすま」や「外皮」の風味があり、少し苦手……という声もよく聞きますよね。こちらのパンは「おいしい全粒粉のパンが食べたい」という要望を受け、伊勢丹のバイヤーとアンデルセンのスタッフがタッグを組んで開発したパンなので、全粒粉入りでもおいしく、シンプルで飽きのこない味に仕上がっているんです。

一般的な食パンよりも、ひと周り小さいサイズにつくってあるのは、市販のスライスチーズやハムとほぼ同じサイズにすることで、サンドイッチにしたときも耳や具材を切り落とさず、すべて食べきれるように…という配慮から。

無駄なくおいしく食べきれる食パンです。

食パンを使った「クロックマフィン(全粒粉)」など、無駄なく食べ切る総菜も展開

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「クロックマフィン(全粒粉)」1個¥324

フワフワでしっとり、焼きたての食パンのおいしさは格別です! でも、食パンは1斤だと量が多く、ひとり暮らしなら特に、食べきれずに冷凍保存する方が多いのでは? ちゃんと保存できればいいですが、微妙に余らせてうっかり腐らせてしまうのはいただけません。

冷凍保存した食パンをトーストしてもおいしいですが、いつもその食べ方だと飽きてしまいますよね。この春は、余ったパンでちょっぴり違ったアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか?

例えば食パンは、2日目以降は生地の水分が少しずつ抜けていってしまいますが、その食パンをフレンチトーストにすれば、卵液を吸い込みやすいため、より深い味わいになります。

このような「いつものパンをアレンジする」ノウハウも、アンデルセンでは合わせて提案。そのひとつ「クロックマフィン(全粒粉)」は、ひと口大にカットした「全粒粉入り食パン」と、ベーコンやドライトマト、玉ねぎ、チーズなどを使って焼き上げたひと品です。

他のブランドでも、焼き上がりから少し時間を置いたパンを使ったアレンジパンが、続々と登場しています。アレンジパンでパンの新たな魅力を知って、どんなパンも余すことなくおいしく食べきってくださいね。

■2:酢飯の味の違いも楽しめる「宮島産穴子握り・巻き寿司セット」/米屋(めしや)

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「宮島産穴子握り・巻き寿司セット」¥2,160 販売期間:3月17日(火)まで

こちらは、広島産の牡蠣や穴子の料理がおいしい米屋(めしや)の「宮島産穴子握り・巻き寿司セット」。握りにはかつお出汁酢を、巻き寿司にはいりこ出汁酢を、酢飯に使用しています。穴子のおいしさはもちろん、酢飯の味わいの違いも楽しめるお弁当です。

このお弁当のどこが食品ロスにつながるのか? というと、その秘密はお弁当のサイズにあります。

ミニサイズのお弁当=「コベントウ」が大活躍!

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「コベントウ」に使用しているさまざまなタイプの弁当箱。

2019年3月から伊勢丹新宿店で販売されているミニサイズのお弁当=「コベントウ」。女性や子どもにも食べやすいサイズということを意識して、多くのショップからコベントウが販売されることになりました。

食べきりサイズのお弁当を選ぶことは、食品ロスを意識するきっかけになります。

また、この春から使用されるコベントウの箱の多くは、石油系プラスチック材を使用していない、エコウッド容器を採用。CO2削減などにも貢献する、環境に配慮したものになっています。

■3:白海老の豊かな香りがたまらない!「香るスズシロ 白えび&大根のみそポタ」/MISO POTA KYOTO

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「香るスズシロ 白えび&大根のみそポタ」200g¥594 販売期間:3月10日(火)まで

日本人のソウルフード・味噌汁を、もっと気軽に楽しんでもらいたいという想いから、ポタージュのような新しい味噌汁を販売するMISO POTA KYOTO。その新商品「香るスズシロ 白えび&大根のみそポタ」は、白海老の香りと風味が最大限に活きた、米みそと大根の優しい味わいが特徴のスープ。

スズシロ(清白)は大根の別名です。白海老の芳醇な香りと大根の存在感から「香るスズシロ」と名付けられました。

富山県の名物の白海老ですが、これまでは、スープにするとせっかくの香りが損なわれてしまうのがネックでした。その弱点に加えて、食品ロスをも解決する新しい食材が、シラホフーズの「白海老パウダー」。

「白海老パウダー」が、おいしく食品ロスも解決

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シラホフーズが開発した白海老パウダー

独自開発した機械で、乾燥させた白海老を粉砕。その際の熱を抑えることで、味と香りを保ったまま細かなパウダーをつくることに成功しています。今までは捨てていた殻や頭の部分も使える上に、その部分がさらなる旨みを生み出しているんです。

この白海老パウダーを使っているので、「香るスズシロ 白えび&大根のみそポタ」は、パックを開けた瞬間から白海老のおいしそうな香りが漂い、その濃厚な風味を楽しむことができるんですよ。

■4:栗そのものを食べているような味わいの「桜モンブランタルト」/しまんと地栗(SIMANTO ZIGURI)

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「桜モンブランタルト」1個¥1,080、「しまんと新聞ばっぐ」(写真右上)各種¥220~ ※バッグの価格はサイズにより異なります 販売期間:3月10日(月)まで

知られざる栗の産地、高知・四万十の「しまんと地栗」を使ったスイーツを販売する専門店・しまんと地栗(SIMANTO ZIGURI)。

平均的な栗よりも5割増しの大きさを誇る品種「しまんと地栗」は、蒸すとメロンよりも高い糖度20度という甘さになります。そのため、加工品にしても甘みが際立ち、栗本来のおいしさをしっかりと味わえるんです。

こちらの「桜モンブランタルト」は、これまでも支持の高かったモンブランを、さらに“栗そのものを食べているような”味わいに進化させ、春仕様に桜を添えた一品。

今までは甘みを出すのにキャラメルを用いていたところ、代わりに今まで使われていなかった、栗をつけていたシロップを丸ごと使ったそう。栗の渋皮の旨味も加わり、奥行きのあるおいしさが実現しています(※「しまんと地栗」の収穫量不足により、一部和栗を使用)。

また、スイーツをプレゼントする際に使いたいのは、新聞紙のリサイクルから生まれた「しまんと新聞ばっぐ」(写真右上)。もったいない精神と、日本文化である折り紙の技から生まれたそうです。折って、糊付けして……と、すべて手づくり! そのため数に限りがあり、品切れの可能性も。

サステナブルなだけでなく、手土産を渡す際の話題にもなる、ユニークな包装バッグ。本当の新聞を使っているので、その新聞に載っている写真によって雰囲気がガラリと変わるのも面白いですね。

■5:日本酒の醸造後に出る酒粕から生まれた焼酎!「弥久 銅カブト」/杜の蔵

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「弥久 銅カブト2008」720ml¥7,700 販売期間:4月30日(木)まで

こちらは、酒粕を利用した新作のお酒。

杜の蔵は、伊勢丹新宿店でも人気の日本酒蔵のひとつ。明治31年、福岡県久留米市にて創業し、筑後地方の文化である「粕取り焼酎」に尽力しています。

これは、日本酒の製造時に出た酒粕に水を加えて2か月発酵させ、そこにもみ殻を混ぜて木製セイロに移し、銅製カブト釜という独自の蒸留方法で生まれる焼酎のこと。

今回は、12年以上熟成させた2008年のヴィンテージを販売。酒粕の旨み、もみ殻の香ばしさが感じられるお酒です。飲むと喉がカッと熱くなりますが、甘みがあって比較的飲みやすいですよ。

日本酒の醸造後に出る酒粕は、酒米の3~4割にもなると言われています。そんな酒粕を利用して焼酎をつくり、次に出た焼酎粕はさらに、酒米つくりの肥料へと循環されるそう。無駄がなく、環境にも優しい製法です。


まるごと素材を食べきる使い方をすること。食べきれる分だけ選ぶこと。伊勢丹新宿店の取り組みを知ることで、食品ロスを意識するきっかけになるのではないでしょうか。

この春は、伊勢丹新宿店のサステナブルな食品を選んで、まずはおいしく食べきるところから始めてみませんか?

※価格はすべて税込です。

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この記事の執筆者
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WRITING :
小林麻美