3月18日(水)、京都に開業した「THE HIRAMATSU 京都」。全国に美食を楽しめるレストランを展開する「ひらまつ」ですが、ホテル事業は、沖縄、箱根、熱海、伊勢、奈良に続く国内6つめに。

京都市の中心部、烏丸御池駅より徒歩3分というロケーションに位置する「都市型ラグジュアリーホテル」として誕生しました。これまでの「ひらまつ」ホテルは自然の景観が楽しめる静謐な場所が選ばれており、都市の中心部というのは初めての展開です。

名工「中村外二工務店」監修。「京都をしつらえる」をコンセプトに、歴史ある京町家を改修・復元した「THE HIRAMATSU 京都(ザ ヒラマツ きょうと)」

江戸時代、間口の広さで税金が決まったことから間口が狭く奥に長い「うなぎの寝床」が増えたと言われる京都。呉服商だった頃の繁栄ぶりがうかがい知れる間口の広い立派な外観
江戸時代、間口の広さで税金が決まったことから間口が狭く奥に長い「うなぎの寝床」が増えたと言われる京都。呉服商だった頃の繁栄ぶりがうかがい知れる間口の広い立派な外観

「THE HIRAMATSU 京都」の建物は、京都を知り尽くした数寄屋づくりの名工「中村外二工務店」が担当。
外観は糸屋格子をあしらい、呉服商時代の姿が再現されています。

素材の一つひとつにこだわり尽くした匠の技が活かされた建物

フロントは、町家の「表屋」と呼ばれる商売をしていた場所に設け、天井には当時の梁を使い、床は土間を思わせる三和土風に復元。

商いと住まいが一体となった町家建築の特徴である走り庭。かつては台所として使われ、かまどが置かれていた
商いと住まいが一体となった、町家建築の特徴である走り庭。かつては台所として使われ、かまどが置かれていた

さらに、走り庭を抜けると食後のお酒を楽しめる蔵があり、京町家の造りをそのまま残すところもあれば、新しく手をいれて昔の姿を再現したものもあり。さらには柱や梁などは一度解体し、新たに組み直すなど、素材の一つひとつにこだわり尽くした匠の技が活かされた建物となっています。

割烹いずみやフロントからも望める坪庭。和歌山から運ばれてきた紀州青石3石を配し、一番大きいもので3トン近くあるそう
割烹 いずみやフロントからも望める坪庭。四国から運ばれてきた青石3石を配し、一番大きいもので3トン近くあるそう
食後の寛ぎスペースとして利用できる蔵。外装の扉や丁番などの金物、瓦などの昔のまま使っているそう
食後のくつろぎスペースとして利用できる蔵。外装の扉や丁番などの金物、瓦などの昔のまま使っているそう
蔵内の壁は漆喰仕上げで土壁風に。清朝の家具とコーア・クリリントの家具が調和している
蔵内の壁は漆喰仕上げで土壁風に。清朝の家具とコーア・クリントの家具が調和している

客室は、伝統や職人技を取り入れた洗練の美空間に

100㎡を超えるスイートルーム。鍋島段通の敷物にコーア・クリントの家具をコーディネートするなど、インテリアや調度品も洗練されている
100㎡を超えるスイートルーム。鍋島段通の敷物にコーア・クリントの家具をコーディネートするなど、インテリアや調度品も洗練されている

京都の伝統を大切にしつつ、その取り入れ方や合わせ方も注目です。例えば、客室は格子や和紙の壁紙を使いつつ、清朝家具やデンマークデザインの巨匠、コーア・クリントのイスを配するなど、絶妙な洗練スタイルに。

格子窓や波頭紋の壁紙など、和テイストをモダンに取り入れたデラックス
格子窓や光琳大波の壁紙など、和テイストをモダンに取り入れたデラックス

ラウンジスペースには陶板作品や書が飾られ、ギャラリーのように見応えたっぷり

また、客室やパブリックプスペース共に、日本を代表する陶芸家、辻村史朗氏の作品が飾られているのも必見。一部の客室に設けられている箱庭は、辻村史朗氏自身の庭を再現したものもあり。館内のなかでもラウンジスペースは、壁に陶板作品や書が飾られ、ギャラリーのように見応えたっぷりです。

一部の客室に設けられた箱庭。苔むした庭もあれば、器や花器が無造作に置かれた庭もある
一部の客室に設けられた箱庭。苔むした庭もあれば、器や花器が無造作に置かれた庭もある
ラウンジスペースに飾られた辻村史朗氏の陶板と花器
ラウンジスペースに飾られた辻村史朗氏の陶板と花器

割烹やリストランテは、宿泊者以外もディナー利用が可能

「割烹いずみ」は夜のみ営業。コース15,000円~(税・サ別)
「割烹 いずみ」は夜のみ営業。コース15,000円~(税・サ別)

1階には割烹とリストランテを併設。「割烹 いずみ」は「ひらまつ」初の料亭「高台寺 十牛庵」出身の料理長が腕をふるい、季節を映すコース料理が供されます。

凜とした美しい空間の「割烹 いずみ」

カウンターに使われた欅の1枚板をはじめ、木、土、紙の上質な無垢な素材で設え、凜と美しい空間に。カウンター前は一面ガラス張りで四国の青石3石を配した迫力のある庭が広がり、食事中も目を楽しませくれます。

カウンターからの眺めも迫力たっぷりな「割烹いずみ」。ほか、半個室のテーブル席も用意
カウンターからの眺めも迫力たっぷりな「割烹 いずみ」。ほか、半個室のテーブル席も用意

開放感のある空間の「リストランテ ラ・ルーチェ」

一方、「リストランテ ラ・ルーチェ」は天井が高く、梁も見事な開放的な空間に。大きな窓からは光を表現した伸びやかな竹林の庭を望めます。京都の食材や和の食器を取り入れ、アンティパストミストは懐石の八寸のように盛りつけられることもあるそう。

2階の高さまで吹き抜けになった開放感のある「リストランテ ラ・ルーチェ」
2階の高さまで吹き抜けになった開放感のある「リストランテ ラ・ルーチェ」
懐石の八寸のように盛りつけられた「リストランテ ラ・ルーチェ」のアンティパストミスト
懐石の八寸のように盛りつけられた「リストランテ ラ・ルーチェ」のアンティパストミスト

京町家の趣を残しつつ、ホテルの利便性を併せ持ち、京都旅を快適にサポート

格子で仕切られた寝室とサロンスペース。プライベート感と開放感を併せ持ち、格子がつくり出す影も美しい
格子で仕切られた寝室とサロンスペース。プライベート感と開放感を併せ持ち、格子がつくり出す影も美しい

客室は29室すべてツインベッドで、部屋によってはダイニングやリビング、旅館の「広縁」のようなスペースもあり。日本の素材を使い、伝統に敬意を払いながらも、ホテルステイの快適さがキープされていいます。

格子で仕切り、窓際は旅館の「広縁」のようなスペースに。床の間のような空間も備えられ、ほっと落ち着ける
格子で仕切り、窓際は旅館の「広縁」のようなスペースに。床の間のような空間も備えられ、ほっと落ち着ける
京都らしさを大切にしつつ、快適性や機能性を備えた設備やサービスで快適なステイを約束
京都らしさを大切にしつつ、快適性や機能性を備えた設備やサービスで快適なステイを約束

ホテルにいながらにして京都を体感できる「THE HIRAMATSU 京都(ザ ヒラマツ きょうと)」

ホテルにいながらにして京都を体感でき、それでいて一歩外に出ると、街の中心部に位置し、どこを訪れるにもアクセス抜群。アクティブ派にものんびり派も満足できることでしょう。

蔵とダイニングの間に位置する竹林の庭。竹が空に向かって伸び、キラキラと差し込む光も美しい
蔵とダイニングの間に位置する竹林の庭。竹が空に向かって伸び、キラキラと差し込む光も美しい

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この記事の執筆者
女性情報誌の編集を経てフリーランスに。エディター・ライター歴15年以上。生まれ育った京都を拠点に、女性情報誌やファッション誌、グルメ誌に寄稿。京都特集や京都でのファンションロケのコーディネートも行う。
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