「ラグジュアリー」 とは何ですか?5人の女性の、5通りの回答
自分を大切にする時間をもつこと
心身ともに自分をいたわる時間をもっていること。身体のケアはもちろん、心のケアも。そうやって自分を大切にする時間をもつことが最高にラグジュアリーだと思います。
審美眼をもつことがラグジュアリーのひとつのかたち
身の程をわきまえたなかでしたいこと快適なことを選択し、自分が好きなもの、美しいものに囲まれて過ごす豊かな暮らし。これを実現する審美眼をもつことがラグジュアリーのひとつのかたちといえるのではないでしょうか。
フランスには、歴史的な文化施設やラグジュアリーブランドが協力し合い「フランス流・美しい暮らし」を世界に発信する「コルベール委員会(設立、1954年)」という組織があります。
日本にも歌舞伎や茶道など、素晴らしい文化は多々ありますが、街の景観も含め「美しく豊かに暮らす」という大きな視点は、参考にしたいと思います。
想像もしていなかった素晴らしい作品と出合うこと
出張先でふっと時間ができると地元の美術館を訪ねることがあります。どこの美術館でも常設展示室はすいていてとても静か。
そんななか、想像もしていなかった素晴らしい作品と出合うことがあります。それはもう思いもよらぬ幸福で、こんな贅沢はほかにないと思うわけです。絵画であれば色の重なりや筆致までじっくりと、彫刻であれば360度丹念に、隅から隅まで味わいます。
今、私のためだけにこの作品はここにある。そんな瞬間が私にとってのラグジュアリーです。
目指して生きていきたい7つの理想
場所であれ経験であれ、品物であれ、私がラグジュアリーと感じるものは、次の7つの条件を満たしていることが多いかと思います。
■1:タイムレス。
時の流れとともに魅力が増していく。
■2:エイジレス。
年齢(経年)などそもそも問題にのぼらない。
■3:プライスレス。
市場の価格などつけがたいほどの価値がある。
■4:ワン・オブ・ア・カインド。
比較の対象がない唯一無二の存在である。
■5:ダイナミックハーモニー。
環境との自由なエネルギーの交流がありながら美しい調和が保たれている。
■6:エッセンシャル。
むだがなく、本質として求められるものが完璧に備わっている。
■7:リラックス&アシュアランス。
寛ぎと、安心を与えてくれる。
いわゆる5つ星ホテルではなくても、たとえば、庭園にしつらえられた素朴な一茶室でもこういう感覚を与えてくれることがあります。また、この7項目は、人としてこのような存在を目指して生きていきたいという理想でもあります。
ひとつひとつはたわいもないもの
たとえば海からのさわやかな風が全身を通り抜けた瞬間。おろしたてのふかふかのタオルに顔を埋めたとき。展覧会で美しいクリエイションに触れる時間。
言葉にならない「心地よさ」に包まれ、心身が解放されたときにラグジュアリーだと感じます。ひとつひとつはたわいもないもの。それらが複合的に組み合わさった瞬間に、その感覚は、ふと訪れるのかもしれません。
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- EDIT&WRITING :
- 兼信実加子、喜多容子(Precious)