「無駄な時間はなくしたい」、「時間をかけずにベストな結果を出したい」と考える瞬間、ありますよね。そのためには、与えられた時間を上手にやりくりして、自分の能力を最大限に発揮できる環境を、自ら整える必要がありそうです。

仕事ができる女性は、時間に対する意識も高いもの。時間を味方にするために、どのような時間の使い方をしながら日々を過ごせばよいのでしょうか?

3万人の経営者と関わる中で、成功者に共通する時間の使い方を研究されてきた、経営コンサルタントの上野光夫さんが実践、お奨めする習慣の一例を伺いました。

■1:朝、ベッドの中でタスクを整理する

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朝、気持ちよく目覚めていますか? まだ起き上がりたくない、ずっと寝ていたい……。そんなときには、あえてベッドの中で、その日の作業を考えることを奨めます。

「あれはこうやって進めようとか、今日はこういうアクションを起こそうとか…。ぼーっとまどろみながらも考えておくと、起きた後、日中の行動につながり、時間の節約になります。

起き上がって、机に座ったりする必要はありません。寝ながらぼんやり考えているうちに、徐々に目覚めてきて、仕事に対するやり方や課題が見えてきたりもします」

■2:職場に着いたらコーヒーは飲まない

さて、家を出て、会社に着きました。パソコンを立ち上げ、コーヒーを淹れ、ちょっとひと息…といきたいところですが、「その時間はもったいない」と上野さん。「今日の仕事をどう進めるか、と考える時間にしたいものです」。

コーヒーを飲みながらパソコンを眺めたり、周りの人と話したり、そうこうするうちに朝の時間はあっというまに過ぎてしまいがち。「会社で朝イチでコーヒーを飲むくらいなら、その前にカフェに入って飲みます。できるだけ朝にダッシュで仕事して、早めに仕事を終えられるようにしたほうがいいからです」。

朝、最も集中できる時間のスタートダッシュが、その日のパフォーマンスの相当量を左右するのです。

■3:目覚まし時計は日中に使う

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ところで、目覚まし時計は「朝使うもの」、と思っていませんか? 実は、仕事中にも活用できるそうです。

「スマートフォンのアラーム機能でもいいのですが、時間の流れを意識するためにアラームをセットして、仕事の区切りを明確にします。そうすると、時間の使い方が上手くなりますよ」。

逆に、朝起きるための目覚まし機能は使わないのだそう。「強制的に起こされるのは、人間の身体的によくないと考えます。起きるべき時間にぴたっと目が覚めるように、自分のからだを慣れさせます。慣れてくると、アラームが鳴る前に目が覚めるようになります。もし心配な場合には、6時に起きるとしたら、6時10分にセットしておくなどするといいかもしれません」。

ポイントは、太陽の光で目覚められるように「遮光カーテンは使わない」。たしかに、目覚まし時計に無理やり起こされるより、自然な形でぱっと目覚めるほうが、アクティブな朝を迎えられそうですよね。

■4:1日20分の「ゾーン体験」を目指す

「ゾーン」という言葉、聞いたことがありますか? 超集中力が発揮されている没頭状態のことで、時々アスリートが「ゾーンに入って記録が出た」などと言ったりしますよね。

「『フロー状態』とも言います。1日のうち10分から20分、すごく集中して力を発揮できる、負ける気がしない、そういう時間を作ると、1日が終わったときに『がんばった、いい時間の使い方をした』と喜びが湧き出てきます。

やろうと思ってすぐできるものではありませんが、本当に重要な仕事をする時などに、集中してやろうとすると、すごくいいアイデアが出てきたり、効率が上がったり。それが1日1回でもできるようになると、意図的にそういう状況をつくり出せるようになります」

■5:目の前に出現することに、次々と取り組まない

 

1日仕事をする中では、どこからともなく、いろいろな仕事が目の前に現れます。これらの仕事にどう対処すべきか―?

上野さんいわく、「突発的な事項が出てきたときに、次から次に処理してやっつけていくようなやり方だと、長期的に重要なことを忘れてしまうおそれがあり、仕事もうまく回らなくなる」とか。

「もちろん、クレーム対応など、緊急的なことはやむを得ないと思います。でも、やるべきことが出てきたときに、いつやるべきか、どれだけ時間をかけるべきかなどを考えてから、取り組む順番を決めたほうがよいでしょう」

■6:たとえ上司でも「NO」と言う

また、上司が言うことは絶対やるべき、と思っていると自分の時間を取られてしまうので、「『ノー』という勇気を持つことも大事」だそうです。

「上司から見ると、『彼女/彼に言えば何でもやってくれる』というような感覚になります。もちろん、『やりたくない』などと言うと角が立ってしまうし、言い方は相当考えなければなりませんが。

たとえ上司から言われたことでも、引き受けてその通りやるかどうかについては、自分の中で基準をもつことが必要です。何でも『イエス』という方は使い勝手はよいのですが、実際のところあまり評価はされませんし、ずっとそういう立場でいざるを得なくなってしまいます。

『こういうやり方の方がいいのでは』というように、ある程度考えてからものを言ってくれる方がいいのです」 

■7:仕事中にのんびりと周囲を眺める余裕をもつ

 

忙しくて目の前の仕事にのめりこんでいると、周囲を観察する余力はなくなりますよね。でも、ふと立ち止まって、「周りはどんなことをしているのか、見回す余裕を持つといい」と上野さん。

「周りの人には、『忙しいのにあの人余裕だな』と映ります。そうすると、なんとなく仕事ができる人に見えるし、自分自身は仕事に追われているという感覚を和らげることができます」

忙しい時にあえて顔を上げて、ほかの人が何をやっているか見る。そうすることで、こういう風にするといい、というひらめきを得られたりすることもあるそうです。

■8:自律人間になるための「マイルール」を定める

時間を上手に使うためには、仕事以外の時間をどう過ごすかも大切。そのために、自分の中で必ず守るべきルールをつくることを推奨します。

「どうしても人間は自分自身に弱いので…私もそうですが(笑)。例えばお酒を飲み過ぎてしまうとか、土・日は昼まで寝てしまうとか、自分との闘いに負けてつい甘くなり、結果有意義な時間を過ごせないというケースが多くなります。

だから、ワインだったら1日●杯までとか、録画を観るのは1日●●分まで、というように、自分を律するマイルールを3つ~4つくらい決め、それを絶対守るようにすることが大事かなと思います」

また、仕事以外の時間は「趣味や読書、運動など、自分が好きなことをする時間を十分にとり、割り切って楽しんだほうがいい」とも。

ぜひこれらの習慣を参考に、無駄のない、最上級の時間の使い方を目指してみてはいかがでしょうか。

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PROFILE
上野 光夫(うえの みつお)さん
株式会社MMコンサルティング代表取締役/ 中小企業診断士・資金調達コーディネーター®。1962年鹿児島市生まれ。九州大学を卒業後、日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)に26年間勤務。主に中小企業への融資審査の業務に携わる。3万社の中小企業への融資と5千名の起業家への創業融資を担当、融資総額は2000億円にのぼる。平成23年4月にコンサルタントとして独立。起業支援コンサルティング、資金調達サポートを行うほか、研修、講演、執筆など幅広く活動。リクルート社『アントレ』などメディア登場実績多数。日本最大の起業家支援プラットフォーム「DREAME GATE」において、アドバイザーランキング「資金調達部門」で3年連続第1位に輝く。近著『成功者の自分の時間研究 1日6時間を取り戻し「なりたい自分」になる方法』(ワニブックス)など多くの著書がある。
この記事の執筆者
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WRITING :
小野寺るりこ