ビジネス書を読んだり、セミナーに行ったりすると「早速実践してみよう!」「これで人生、変わるかもしれない」などと、気持ちが高揚した経験はありませんか?
しかしいざ日常に戻ると、日々の仕事に追われ、気がつくと「結局何も変わらなかった」という状況に…。いったいどのようにすれば、学びから結果を生み出すことができるのでしょうか。
『いつも「結果」を出す人のアウトプット習慣』の著者・藤由達藏さんは、どれだけ学んでも人生を変えられないのは「アウトプットの習慣」がないからだといいます。
そこで今回は藤由さんに教えていただいた、学びを活かすための5つの良習慣をご紹介いたします。
■1:瞑想を取り入れる
過去のことを思い出して落ち込んだり、未来のことを考えて不安になったりと、人の意識はなかなか「今起こっている現実」に向いていないもの。
瞑想などでリラックスし、「今、ここ」に集中することで、意識を使いこなすことができるようになるといいます。それにより、想像力や集中力も高めることができるのです。
【おすすめの方法】毎日の習慣に瞑想を取り入れることで、心を落ち着けることができるでしょう。軽く目を閉じて自分の呼吸に意識を向けるのが基本です。仰向けになってもOKです。自分がリラックスできる方法を見つけましょう。
■2:学んだ知識はいろいろな場面で活用する
学んだ知識を限定的に捉えないこともポイント。たとえば英会話を学んだら、英語を使う場所以外でもその知識を使うことはできるはずです。
プライベート、仕事、商談、スピーチなど、どこでもアウトプットすることで学びは身につき、クオリティが高まるでしょう。本で読んだ知識、ダイエットや美容法、料理など、日常的な「学び」も、どんどんアウトプットしていきましょう。
【おすすめの方法】たとえばインテリアコーディネートを勉強しているなら、家の片付け、オフィスの整理整頓など、身近なところから実践することができるはずです。「自分はまだまだ初心者だから」「プロになってから」と考えず、繰り返しアウトプットすることが大切です。
■3:自分がワクワクすることから行動にうつす
学びというと、「頑張る」「苦労が必要」と思うかもしれませんが、まずは自分の気持ちがワクワクできることから始めてみましょう。気分とは「全身で捉えた無数の情報の集積」だからです。まずは自分の気持ちに従いましょう。
【おすすめの方法】とっさに判断できるようにするためには、「判断の基準」を明確にしておくことも必要です。「生まれてきた意味は何か」「自分の使命とは何か」「人生の目的は何か」「生きがいとは何か」「志とは何か」をノートに書き出してみましょう。「そんなこと、わからないわ」と投げ出さず、日頃からこのような自分の本質的なことについて考えておくことで、ブレない判断ができるようになります。
■4:古い情報は思い切って手放す
「以前に勉強した知識も活かさないと」などと考えずに、新しく学んだものからどんどんアウトプットをしていきましょう。いつでも新しい情報を柔軟に受け入れるためには、物理的に古い情報を手放すことも必要。パソコン内のファイルや書類、書籍などは定期的に整理する習慣をつけましょう。
また知識をバランスよく取り入れることもポイントです。最新情報など変化していく知識は「流行の知」。これは自分の知識をアップデートさせるためのもの。また古典や歴史などは「不易の知」。これは自分の知識をアップグレードさせるものです。これらをうまく学び、新陳代謝を促しましょう。
【おすすめの方法】古くなり、自分が「ワクワクしない」と感じる本や書類は潔く処分してしまいましょう。月に一度など、自分でタイミングを決めて情報を整理する時間を設ければ、どんどん古いものがたまっていくことを避けられます。もちろん古いものでも「手放したくない」と感じるのであれば、残してOKです。
■5:今の自分が持っているものを誰かのために使う
いつも「何か新しいことを学ばなくては」と焦っていたりしませんか? もちろん自分にとって必要な学びを行うことは大切ですが、その前に「今すでに自分が身につけていること」を洗い出してみてはいかがでしょう。
多くの人は、すでに学んだことを当たり前のこととしてしまっているもの。実はそのままの自分でも、誰かの役にたつことができるのです。また、自分のためではなく、誰かが困っていることのためだと行動も起こしやすく、モチベーションも高まります。
【おすすめの方法】過去に学んだり、自分の知識として身についているものを書き出してみましょう。たとえば「日本語を話せる」というスキルでも、海外や外国人の日本語学習者の間では需要があります。どんな経験も学びも、活かそうと思えばどんどん活かすことができるでしょう。
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アウトプットというと難しく考えがちですが、藤由さんは「遊びゴコロ」を持つことが大切だといいます。それにより、視野が広がり、気持ちもゆるむのでアウトプットをしやすくなるそうです。
それに、自分が得た知識は躊躇せずどんどん使っていくと、それ自体がフィードバックになるといいます。自分が話したものが、また自分の頭に入ることで、それが新たな学びとなり、さらに定着にもつながっていくのだそうです。そんなアウトプット習慣が身につけば、インプットもさらによくなっていきます。
肩肘を張らず、人生楽しく過ごすためのアウトプット習慣なのだと捉えて、「5つの習慣」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
『いつも「結果」を出す人のアウトプット習慣』藤由達藏・著 ハート出版刊
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 平野鞠