「御強」「麤糲」…どちらも日本人の大好きな、あるものに関係する言葉です!

本日はまず、いきなり日本語クイズの出題と参りましょう。馴染みのある漢字で構成された、馴染みのあるモノを表すこの熟語、あなたは正しく読めるでしょうか?

【問題1】「御強」ってなんと読む?

「御強」という日本語の読み仮名をお答えください。

ヒント:とてもおいしい、日本人にはおなじみの食べ物です。

<使用例>「明日の朝食用のパンを買うためにデパ地下に寄ったのに、季節の御強の良い香りがたまらなくて、つい買ってしまったわ!」

「○○○」と読み仮名3文字です。ほとんどのデパ地下で販売しています。
「○○○」と読み仮名3文字です。ほとんどのデパ地下で販売しています。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 御強(おこわ) です。

山菜、鮭、梅…どんな食材を合わせても美味しいですよね!
山菜、鮭、梅…どんな食材を合わせても美味しいですよね!

「赤飯ほか、もち米に具材をまぜて蒸した蒸し飯」を指す日本語です。

「おこわ」という言葉、日常会話で使っていると思いますが、「御強」という漢字で見ると「え?こんな字?」と、ちょっと驚きますよね?

「御強(おこわ)」は、「硬めのごはん」という意味の「強飯(こわめし)」を短縮して丁寧語の「御」をつけた言葉になります。

「御強」といえば、昔は特別な日にいただくごちそうメニューだったと思いますが、今ではコンビニエンスストアのおにぎりなどでも、手軽に食べられるようになりました。

ちなみに本日6月18日は、日本最古の「おにぎりの化石」が発見された町・石川県鹿西(ろくせい)町(現・中能登町)が制定した「おにぎりの日」です。毎月18日の「米食の日(若者の米離れを防ぐ目的で1978年に三重県が制定)」の日と、鹿西町の「鹿(ろく)」をかけて6月18日にしたのだとか。

それにしても、1978年にすでに「若者の米離れ」が危惧されていたのですね!

現在はますます「米離れ」が進んでいる・・・と言われていますが、体感としては「米離れ」というより、「お米も美味しいけれど、主食の選択肢が広がった現代日本で、他の主食をいただく機会も増えたがゆえに、お米をいただく頻度が自然と減っている」というイメージでしょうか?

パンや麺類が続いた後、久しぶりに和定食などいただくと、和のおかずとお米の相乗効果を、改めてしみじみと美味しく感じたりしますよね?

…というところで、2問目のクイズです。

【問題2】「銀シャリ」の「シャリ」ってなんのこと?

「白米」のことを「銀シャリ」と呼ぶことがありますが、この「シャリ」という言葉、もともと何を表しているでしょうか?以下の選択肢の中から選んでください。

1:宝物

2:ざわめき

3:遺骨

「銀シャリ」の「シャリ」、もともとどんな意味の言葉でしょうか?
「銀シャリ」の「シャリ」、もともとどんな意味の言葉でしょうか?

さて、正解は?

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正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 3:遺骨 です。

正解は…まさかの「遺骨」!詳しくは解説をご覧ください。

「銀シャリ」の「シャリ」を漢字で書くと「舎利」であり、もとはサンスクリット語の「sarria(遺骨)」を意味する言葉であった、と言われています。

仏教で進行の対象となる「仏舎利(ぶっしゃり=仏の遺骨を納めた塔)」に接する僧侶たちが使っていた、「米」の隠語「舎利」が一般化したものではないか?という説が濃厚ですが、

「米=舎利」となった由来については、仏の骨が輪廻によって米などの五穀に転生し人間を助けるから、という仏教的な考え方によるものである、という説や、火葬したあとの遺骨が粒状で白く米粒のようであるから、という説など、諸説が散見されます。

「銀シャリ」と「銀」をつけた表現が登場したのは、第二次世界大戦中から戦後にかけての食糧難の時代とされ、当時は高級品であった、精米した白米の表面が「銀色に光って見える」という心象的な効果からそう呼ばれるようになった…という説が濃厚です。

御強、白米、玄米…さまざまな美味しさが魅力的なお米、「米食の日」「おにぎりの日」である今日は、改めてお米のおいしさをかみしめるようなお献立にしてみてはいかがでしょうか?

本日は

・御強(おこわ)

という意外な日本語の読み仮名と、

「白米」の異称である

・銀シャリ

という言葉の意外な背景トリビアをお送りしました。

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ILLUSTRATION :
小出 真朱