クラシックファッションの世界で、約30年ぶりに「パリ」のお洒落が脚光を浴びている。1980年代に流行った「フレンチアイビー」のリバイバルがその象徴的なトピックだが、モードの世界ではセリーヌが、よりディープな1970年代のフレンチスタイルを提唱している。中でも注目したいのが、このルックだ。

よみがえったサンジェルマンスタイル

セリーヌのネイビーブレザー

ジャケット¥380,000・シャツ¥62,000・デニム¥98,000・スカーフ¥62,000※すべて税抜予価(セリーヌ ジャパン〈セリーヌ バイ エディ・スリマン〉)

肩パッド入りのダブルブレストのネイビーブレザー、洗い込んだデニム、襟元をはだけたシャツ……。

まさしくこれは往時を代表する伊達男、セルジュ・ゲンスブールの装いそのものではないか!’70年代のパリをリアルタイムで知る紳士は、このルックを見るや「ああ、まさにサンジェルマンスタイルだね」と教えてくれた。

そして溜め息まじりに「あの頃のパリの男たちは本当に格好よかったよ」とつぶやいた。こんな粋な装いの男たちが闊歩していた’70年代のパリは、どれほど魅力的だったのだろう? 当時を知らぬ筆者の世代にとっては、無限の幻想を搔き立てられるブレザーなのである。

<出典>
MEN'S Precious2020春号「世界の腕利き職人がこの一冊に凝縮!クラフツマンシップの名品図鑑」
【内容紹介】世界のクラフツマンシップと心優しき名品たち/新しいスーツとジャケットの教科書/ル・コルビュジエとは何者だったのか?/ジョンロブの永世名品『ウィリアム』の未来/ジャイアント馬場はジェントルマン馬場だった!ほか
2020年4月6日発売 ¥1,230(税込)
この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年春号より
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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT)
STYLIST :
櫻井賢之