首元を引き立たせ、装いにきちんと感を増してくれる定番アイテムのひとつ、パールネックレス。「普段のお手入れや保管方法が合っているか実は不安…」という方も多いのでは? パールといえば、世界で初めて真珠の養殖に成功し、ジュエリーとしてのパールを一般化させたブランド・ミキモトに聞くのが確実ということで、ミキモトの全面監修のもと、パールネックレスのお手入れのポイントについてご紹介します。

ベーシックなパールネックレス、どなたも1本はお持ちですよね(画像提供:ミキモト)
ベーシックなパールネックレス、どなたも1本はお持ちですよね(画像提供:ミキモト)

■1:メイク前の装着はNG。ドレスアップの最後に身につけて

パールネックレスを身につけたあとに化粧品や香水、ヘアスプレー類といった「化学物質の含まれたもの」を使用し続けると、真珠の品質に悪影響を与えてしまいます。ネックレスは、メイクアップを済ませてから身につけるよう習慣づけましょう。

ついメイクをしたままの手でジュエリーに触れてしまいそうになりますが、手についた化粧品もしっかり綺麗に落としてから、パールのジュエリーを手に取るように気をつけたいですね。

■2:身につけた後のネックレスは「汚れを優しく拭き取る」

水分や汗などに含まれる酸は、真珠の主成分である炭酸カルシウムを溶かし、結晶構造を傷めたり、変色の原因になります。首元から外した後の真珠は、やわらかく乾いた布などで汗や汚れを優しく拭き取りましょう。あまり力を入れすぎるとネックレスの糸が切れてしまうこともありますので、くれぐれも力加減にはご注意を。

ライターAが母から譲り受けた私物のパールネックレス。真珠の表面全体を1粒1粒優しく拭いていきます
ライターAが母から譲り受けた私物のパールネックレス。真珠の表面全体を1粒1粒優しく拭いていきます

■3:保管の際は、硬いものに触れていないかどうかに注意。直射日光の当たらない、温度・湿度が高くない場所がベスト

真珠には「摩擦に弱く、表面に傷がつきやすい」という特性があります。保管の際はほかの硬い宝石や貴金属と触れ合っていないかどうか、注意しましょう。ほかのジュエリーと接しないように分けて保管できる、仕切りのついたジュエリーボックスなどが適しています。

また、貝から生まれる真珠は有機物の宝石です。熱や紫外線の影響で、変色してしまったり光沢を失ってしまうこともありますので、日光の当たる場所や高温多湿な場所、極端に乾燥する場所には置かないようにしましょう。保管場所は直射日光の当たらない、風通しがよく涼しい場所が最も適しています。

お持ちのパールネックレスが保管されている場所がどんな環境か、ぜひ改めて確認してみてください。

■4:年に一度は「糸替え」でメンテナンスがおすすめ

長い間使用しているうちに、ネックレスの糸が緩んだり、弱くなったりすることがあります。年に一度は、糸を取り替えることをおすすめします。糸替えについては、ネックレスを購入されたお店に問い合わせてみましょう。

真珠の輝きを変わらぬものにするために、今日から早速お手入れをはじめてみましょう(画像提供:ミキモト)
真珠の輝きを変わらぬものにするために、今日から早速お手入れをはじめてみましょう(画像提供:ミキモト)

以上、パールネックレスの日々のお手入れのポイントについて4つ、ご紹介してきました。

【まとめ/パールネックレスのお手入れ方法 4か条】
1.メイク前の装着はNG。ドレスアップの最後に身につけて
2.身につけた後のネックレスは「汚れを優しく拭き取る」
3.保管の際は、硬いものに触れていないかどうかに注意。直射日光の当たらない、温度・湿度が高くないところがベスト
4.年に一度は「糸替え」でメンテナンスするのがおすすめ

ひとつひとつのポイントは非常にシンプルですが、その日に付着した汚れはその日のうちに拭き取ることを忘れず、輝きを保ち続けていきたいですね。

みなさんもこれを機会に、ご自宅のパールネックレスのお手入れを今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者
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PHOTO :
MIKIMOTO
EDIT&WRITING :
青山梓(東京通信社)