長年続いた習慣は、なかなかやめられないもの。しかし今の収入や生活に満足していないのであれば、悪い習慣を断ち切り、自分にプラスとなる行動をしていくことが大切です。人によって地位や外見は違っても、時間だけは平等。だからこそ、限られた時間をどのように使うかで、結果も変わってきます。

では、幸せなお金持ちは一体、どんなことに時間や労力を使わないようにしているのでしょうか? 大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の会計事務所で3年間働いたのち、独立。現在は個人で年商10億円を稼ぐ、金川顕教さんから伺いました。

金川さんが語る下記5つの言動は、やるだけ無駄。何のメリットもありません。ぜひこの機会によくない習慣のサイクルを改善して自分を高め、ほしいものを手に入れていきましょう。

■1:他人に悪口を言われて気にする

他人からの評価に、つい耳をそばだててしまう。Photo by Gary Bendig on Unsplash
他人からの評価に、つい耳をそばだててしまう。Photo by Gary Bendig on Unsplash

他人から悪口や陰口を言われた経験は、誰にでもあるでしょう。そんなとき、「私の何がダメなのだろう」と気にしていませんか? 金川さんは次のように指摘します。

「陰口や悪口を言う人は、それほど深い意味で言っていません。自分だけでなく、ほかの人に対しても悪口を言っているものです。そのような人たちに時間を使うのは無駄です」

成功者の多くは批判や妬みに慣れており、気にしないとのこと。他人からの悪口に悩む時間を、たとえば本を読んだり、勉強したり、お酒を楽しんだりと、自分がワクワクすることに使うことを心がけるとよいそうです。もし自分が悪口を言われて気にするタイプの性格であれば、なるべく相手と関わらないようにしましょう。

■2:他人を批判したり、評論する

そして批判することも、お金持ちがやらない習慣のひとつです。世の中にはいろんな人がいて、性格や意見の合わない人が多くいます。その人たちに対して、いちいち批判や反論をするエネルギーや時間は無駄です。

金川さん自身は、基本的に他人に対してネガティブな感情を抱くことはなく、たとえ理不尽なことがあっても、「仕方がない」と思えるタイプだそうです。

「お金を稼げて自由になるために必要なのは、感情的になることではありません。他人にイライラして時間を過ごすよりも、自分がよりよくなるために時間を使いましょう」。

■3:お金の話を避けようとする

お金の話をすることが自然なこと
お金の話をすることが自然なこと

お金持ちの人は、お金の話をすることに躊躇しません。金川さんの周りには、経営者やビジネスに興味のある人が多く、彼らとお金の話をするのは自然なことだといいます。

たとえば、新しいビジネスの打ち合わせでは「どこにお金を使ったら回収できるだろう」「費用対効果がいいか?」などを話し合うそうです。

ただし、誰に対してもお金の話をするわけではありません。

「料理好きの女性が集まれば料理の話をするのと一緒で、ビジネスや投資が好きな人が集まれば必然とお金の話になります。付き合う人によって楽しみ方があり、その場に合った話をするのです」

もし副業やビジネスに興味をもつ人であれば、セミナーで出会った仲間や同じ方向を向いている友人とは、お金や投資について話をしてみましょう。

■4:なんでも無料で情報を得ようとする

気になることがあれば、インターネットで検索し、情報を集める人が多いでしょう。無料で求める情報がすべて手に入れば、それにこしたことはないかもしれません。しかしインターネットには、正しい情報だけでなく、間違った情報もあふれています。

金川さんもインターネットは活用するものの、本をたくさん読み、セミナーにもよく参加しているそうです。

「本には、その一冊に伝えたいことがまとまっています。著者の名前も出ていますし、出版社を通しているので信頼ができます。またセミナーに行き、直接会って学ぶことを意識しています」

実は低収入の方ほど情報に対する意識が低く、お金を払ってまでセミナーを受ける必要があるのか?と考えがちだそうです。

「無料で済ませようとして遠回りになったり、間違った情報を得ることを避けるため、仕事に関わることなど重要な場面ではお金と時間を掛けます。私の場合は感情を優先し、学びたいと思えば、すぐに行動に移します」

しかし無理して最初からお金をかける必要はない、ともいいます。まずはYouTubeやPodcast、テレビやラジオなど無料のツールから入り、興味や関心をもった物事に対し、お金を出してもさらに深めたいと感じたタイミングで、本やセミナーにお金を使うことを勧めています。

■5:欲しいものを我慢する

またお金の使い方にも、お金持ちとそうでない人に違いがあるようです。「欲しいものにはお金を使いますが、欲しくないものには使いません。購入する基準として、本当に欲しいかどうかと、費用対効果を考えます」と金川さん。

買い物をする際には金額で判断するのではなく、「お金を出すだけの価値があるのか」を見極めているといいます。そのため金川さんの場合、店員さんに強くすすめられて断りきれずに買ってしまうことはない、とのこと。どうでもいいものにお金を使い、お金を無駄にすることはないのです。

しかし意外にも、セールを利用することがあるそうです。

「例えば、1万円なら高いと思っていた商品が、セールで3000円になっていて『この値段なら欲しい』と思えば購入するので、セールで買う選択肢もあります。ただし、安くなっているから、という理由だけで買うことはありません。欲しい商品が、納得できる値段であれば購入します」

値段に左右されるのではなく、「買う価値があるのか」を考えてみましょう。

 

以上、お金持ちが絶対にやらない「実はエネルギーの無駄遣いになっている」5つの悪習慣をご紹介しました。「こんなふうになりたいな」と思っているだけでは、実現することができません。少しずつでも行動を変えていくことが、自分の将来を変えることにつながります。本記事が、自分の行動や習慣を見直すきっかけになれば幸いです。

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PROFILE
金川顕教(かながわ あきのり)さん
株式会社Social River代表取締役。三重県生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。
大学在学中、公認会計士の試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイトトウシュトーマツグループである、有限責任監査法人トーマツに就職。外資系企業にて圧倒的な成果を出しつつ、自らの起業準備をするため、あらゆる仕事の効率化を追求。起業後もその効率化メソッドを使い、事務所なし、従業員なしで年間億単位の売上を創出する一方、最小の時間と労力で最大限の成果を出すための効率化について、独自の研究を重ね体系化している。著書に『チェンジ 人生のピンチは考え方を変えればチャンスになる!』『財布はいますぐ捨てなさい』(共にサンライズパブリッシング)、『すごい効率化』(KADOKAWA)、『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない』(ポプラ社)などがある。
公式サイト
『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない』金川顕教・著 ポプラ社刊
この記事の執筆者
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WRITING :
椎名恵麻