ポメラニアンといえば、よく海外の映画などでも裕福な家庭で飼われている可愛い小型犬です。ふわふわの毛並みや小さな顔、くりくりっとした目を見ると、思わず胸がキュンしてしまいます。
そんなポメラニアンの中でも、片手の上に載ってしまうほどのサイズの極小ポメラニアンを見たことはありますか?
今回は、なかなかお目にかかれない、その極小ポメラニアンの魅力や、一緒に暮らす際の様子を、ポメラニアン専門犬舎 ティファニーのブリーダーの方に伺いました。
ポメラニアンのルーツや特徴を改めてチェック!
ポメラニアンは、ドイツ生まれの犬種で、そのルーツはアイスランドやラップランドでそりを引いていたたくましい「サモエド」という犬種をルーツに持ちます。東欧のポメラニア地方で小型化したと伝えられています。
まんまるの可愛らしいシルエットにふさふさの毛は、まさにポメラニアンだけが持つ魅力といえそう。かつてイギリスのヴィクトリア女王に寵愛されたとあって、どことなく気品も感じます。
日本でも人気の犬種で、オレンジ系やホワイト系、クリーム系などさまざまな色のポメラニアンが愛されています。
極小サイズのポメラニアンも話題に
そんなポメラニアンですが、極小サイズも親しまれています。体重は2kg未満で身長は20cmほどの可愛らしいサイズ。
そんな極小ポメラニアンは、どんな魅力があるのでしょうか? 極小ポメラニアンをはじめとするポメラニアンを専門にブリーディングする「ティファニー」のブリーダーの方に伺いました。
「成犬になっても、いつまでも仔犬のようなベビーフェイス。綿菓子のように、ふわふわ、もふもふで、口のまわりから鼻先にかけての『マズル』が短く、タヌキのような、愛くるしい顔。体重は1.3kgから2kg前後と、軽くてコンパクトな体。そして上品でおしとやかである一方で陽気で明るいところもあり、人懐こいので飼いやすいところも魅力です」
極小サイズのポメラニアンを飼うとどんな暮らしになる?
そんな可愛すぎる極小サイズのポメラニアンを我が家で迎えたら、どんな生活になるのでしょうか? そこでブリーダーの方に、飼う様子をちょっと教えていただきました。
環境づくりは「落ち着ける場所」がポイント
「お部屋の中で暮らしています。お部屋の端に専用ベッド、トイレトレーを置き、落ち着ける環境を作ってあげていますよ。できるだけ床が滑らない環境にしているほか、ソファーなど、段差があるところは登らせないようにするなど、骨折には十分に気をつけています」
アゴに負担をかけない小粒フードを用意
「極小ポメラニアンは、マズルが短く口が小さいため、通常のドライフードは、アゴに負担がかかります。ですからあげるときは小粒をあげています。まだ仔犬のうちは、ドライフードを水分でふやかし、生後2ヶ月ぐらいから、徐々にドライフードにしていきます。
人間の食べ物は、糖分や塩分が多いので、与えていません。また犬の健康のためだけでなく、人間の食べ物を欲しがらず、お互いにストレスなく日常を送るためでもあります」
ご飯を食べるときには、ちょっと困ったこともあるようです。
「極小ポメラニアン特有ですが、ご飯をゆっくり遊びながら食べる子がいます。ご飯を食べるのをやめて、遊びだしたら、ご飯は下げてダラダラ与えないようにしています。『今食べないと無くなる』という危機感を持たせ、ご飯の時間は集中して食べさせるようにしつけています」
●付き合い方・接し方・抱っこの仕方は?
「毛がフワフワで丸く見えますが、実際の身体はとても小さく繊細です。ですから、抱っこするときには強く持ちすぎないように。片手で胴体を持ち、必ずもう片方の手をお尻と後ろ足に添えてあげるといいですよ。胸に密着させて抱いてあげると安心します。
反対に、軽く持ちすぎると手からすり抜けて、飛び降りてしまうので、注意してくださいね」
極小ポメラニアンは、なかなか見かけることがない犬種ですが、もし将来自分が飼うときや、知人の愛犬として会うことがあったら、抱っこの仕方などをよく覚えておきましょう。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- ティファニー
- WRITING :
- 石原亜香利
- EDIT :
- 安念美和子、原田恵子(イクシアネクスト)