スタイリスト・犬走比佐乃さんが手掛ける、ドラマ『SUITS/スーツ』の幸村チカのキャリアファッションが、マンネリになりがちな仕事スタイルを一新してくれると、働く女性たちの間で一大ブームに。街中では、幸村チカファッションに身を包む女性の姿を見かけるようになりました。
雑誌『Precious』11月号では、幸村チカを演じる女優・鈴木保奈美さんをモデルに、『SUITS/スーツ』な女のコートの着こなしを特集。オンとオフの計10コーディネートを、犬走さんにご提案いただきました。
5着目は、トラッドでメンズライクなデザインがトレンディーな装いへとアップデートしてくれるLORO PIANA(ロロ・ピアーナ)のコートです。雑誌『Precious』11月号P121 で鈴木保奈美さんが着用されたコートの魅力を、webでは紐解いていきます。
絶妙なオーバーサイズがトレンディー!ユニセックス感漂う「ロロ・ピアーナのハンサムなコート」
「borrowing from the boyfriend’s wardrobe(ボーイフレンドのワードローブから借りた洋服)」をインスピレーションに、メンズライクなアイテムが充実しているロロ・ピアーナの新作コレクション。今回ご紹介するコートも、マグネットブルーを基調としたプリンスオブウェールズ柄やノンシャランなダブルブレストシルエット、幅広のラペル襟、縁が立体的なホーンボタンなど、マニッシュでカジュアルな魅力にあふれた1着です。
動きやすさに加えて後ろ姿の見た目を美しくするため、背面中央にはベントが入っているなど、見えない部分にもこだわりが凝縮しています。
「ややドロップショルダーでコートが柔らかいラインになっていて、トラッド過ぎずメンズ過ぎずという絶妙なバランスが秀逸。ブルー、グレー、濃紺など、コート1着に色々なカラーが入っているので、楽しめるコーディネートの幅が広いのも魅力ですね」(犬走さん)
ビジネス仕様のきちんと感を薫らせる「ブランドが誇る最高級素材」
素材は、上質なウールとカシミヤ、アルパカ・ブークレのミックス。ブークレ糸のループに起毛加工を施して、ルーズニットのようなうっとりするほど柔らかい手触りに仕上げています。さらに、ライニングはシルクを使用し、見えないところまで、とことん上質を追求しているのも、さすがです。
デザインにはカジュアル感がある一方で、素材には上質感が漂い、オフィスで着用しても違和感のないエレガンス薫る1着です。
レイヤードスタイルも楽しめる「スリットデザイン」
グレンチェックにブルーのオーバーチェックを合わせたプリンスオブウェールズは、英国紳士をイメージさせる柄のひとつ。そんなクラシックなスタイルをモダンにアップデートしているのが、ディテールデザインです。
スリットの入った袖からは、インナーのシャツやブラウスをのぞかせて、女性らしい一面を引き出すことができます。ボリュームのあるバングルなど、ジュエリーを合わせるのも良さそうですね。
メンズライクなコーディネートは、ネックレスの重ね付けで顔まわりを華やがせて
お勧めは、パンツを合わせたメンズライクでクールなスタイリング。犬走さんが提案したのは、スッキリとして見える、紺色のタートルとピンストライプのジャケットにパンツを合わせたスタイル。ノーブルな表情に女性らしさを感じさせたのが、ネックレスの重ね付けでした。
ゴールドのネックレスを長さを変えて重ねることで、上半身に動きが出ます。マスキュリンとフェミニンのバランスを完璧に仕立ててくれるネックレス使いを、ぜひ習得してみてください!
女性らしいベーシックなビジネススタイルも素敵ですが、トラッドでメンズライクな、トレンディーなスタイルに挑戦してみたくなるときもあります。今回ご紹介したロロ・ピアーナのコートは、「ベーシックなアウターばかりをそろえがち…」という方の、2着目候補としてもお勧め。ぜひ、日常に取り入れてみてください。
vol.6からは、オフシーンの着こなしをお届けします。そちらもお楽しみに!
※掲載した商品はすべて税抜き価格です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious11月号』小学館、2020年
- PHOTO :
- 小林美菜子
- STYLIST :
- 犬走比佐乃
- WRITING :
- 高橋京子
- EDIT :
- 石原あや乃