「笛吹」ってなんと読む?「ふえふき」とも読みますが、苗字で出会ったら要注意です!
本日12月20日は、日本初の霧笛が設置された『霧笛(むてき)記念日』です。
1879(明治12)年12月20日、青森・津軽海峡の本州沿岸にある尻屋崎灯台に、日本初の霧笛が設置されました。
ところで皆さま、霧笛とはどんなものか、ご存知ですか?
歌謡曲や小説のタイトルなどで聞いたことはあるけれども、実際どういうものを指すのか、正確には知らない、という方も多いのでは?
霧笛とは、「霧などで視界が悪い時に、航海の安全をはかるため、船舶に灯台や信号所の位置・方位を知らせる音の信号」の事です。鳴らす音の間隔によって、どこの信号所のものか識別できるようになっていたのだとか。
現在では、レーダーやGPSが霧笛の機能にとって代わり、2010(平成22)年以降、海上保安庁管轄の霧信号所は廃止されています(尻屋崎灯台は霧笛廃止後も灯台としては機能しており、見学も可能)。
しかし、霧にけぶる海に響く、航海の無事を願う霧笛の音を想像すると、とてもロマンティックですよね?
…ということで本日は、「笛」という字の入った難読クイズです。
【問題1】「虎落笛」ってなんと読む?
「虎落笛」という日本語の読み仮名をお答えください。
ヒント:俳句の冬の季語でもあり、「厳寒の日、風がヒューヒューと音をたてて渡ること」を意味します。
<使用例>
「今夜は虎落笛が鳴りそうなお天気みたいよ。早めに帰宅しましょう。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 虎落笛(もがりぶえ) です。
「虎落(もがり)」とは、竹を並べて作った柵や、竹垣を指す言葉です。日本家屋ではよく見かけますよね?風が強い日は、この隙間をぬう風がヒューヒューと寒々しい音をたてます。この現象から「虎落笛」という言葉ができたのです。
「虎落」と書くのは、中国の、虎の侵入をふせぐ竹柵の名称に由来します。
…さて、2問目も「笛」のクイズです。
【問題2】「笛吹」ってなんと読む?
地名や苗字に見られる「笛吹」の読み方として、実在しているものを、以下の選択肢の中から選んでください。
※正解は一つとは限りません。
1:ふえぶき
2:うすい
3:うずしき
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:ふえぶき 2:うすい 3:うずしき すべて です!
このほかに、素直に「笛吹(ふえふき)」という読み方も存在し、
「笛吹」という表記には「ふえふき/ふえぶき/うすい/うずしき」の4つの読み方があるようです。
人名では「笛吹(ふえふき)」さん、「笛吹(うすい)」さんがいらっしゃるようです。事前情報でお名前の読み仮名がわからない、という場合は、独断で読まないようご注意を!
本日は、『霧笛の日』にちなんだトリビアをお届けしながら、
・虎落笛(もがりぶえ)
・笛吹(ふえふき/ふえぶき/うすい/うずしき)
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:公益財団法人燈光会ホームページ/『学研キッズネット』株式会社ワン・パブリッシング
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱