12月25日(金)から視聴をスタートさせ、早くも話題を集めている動画プロジェクト「Zange Utopia ~ Dune ~」。美しい旋律に乗ってしなやかに踊る肉体美、そして、その肉体と一体化し表情を変化させる軽やかな衣装…。すべての感性を繋ぎ合わせ動画として完成した新しいアート作品は、5人のクリエイターにより自由な感性で制作された、特別なプロジェクトです。
コロナ禍に始動した、そのきっかけや、いまの時代に生きる表現者としての使命など、Precious.jpでは5名のアーティスト(ファッションデザイナーの芦田多恵さん、ミュージシャンで俳優の金子ノブアキさん、映像監督の清水康彦さん、バレエダンサーの柄本弾さん、フォトグラファーの荒井俊哉さん)に、スペシャルなインタビューを実施しました。後編では、コロナを体験し変化した生活や考え方などをお聞きしました。
※前編(Q.1〜4)は、こちらからご覧ください。
【後編】7つの質問で紐解く。5人のクリエイターが寄り添う、“いま”という時代に生きる表現者のカタチ
Q5:コロナ以降、ご自身の考え方や生活スタイルで、大きく変化したと感じたことは何ですか。
金子:自分ひとりで作ることのできる幅が大きく広がりました。自分ならではの制作環境もどんどん加速しています。本当に厳しい時勢ですが沢山時間が出来た事は実りでもありました。実らせなければいけなかったとも思います。
清水:以前にも増して、より身軽に、より楽しく、より素直に生きよう、という意識が強くなったように思います。
芦田:人はこんなに変わることができるのかと思うほど変わりました。生活も毎朝の瞑想から始まり、常に自然と一体になる時間を大切にしています。そしてそのことによって自分と向き合い、考え方も柔軟になったように感じています。
柄本:料理をしたり、クラシックしか知らなかったのに色んなジャンルの音楽を聴いてみたり、ひとりの時間の過ごし方が変わりました。自分と向き合い、高める為の時間だと思いました。
荒井:作品に意義深く、素直でありたいと強く思うようになりました。
Q6:今の時代に生きる表現者として、ご自身のフィルター(職業)を通して発信していきたいこと·発信すべきことだと考えることがあれば、教えてください。
金子:仕事であるという事と本能であるということが背中合わせで火花を散らせているのが現在だと感じます。そのどちらも大切にしながら、緊張感や焦燥感にもたらされる恩恵はしばらく経ってから必ず大切なものになる。個人的にはそれを信じて作り続けるのみです。
清水:(本プロジェクトのテーマと近いですが)時代の変化に身を委ねること。旧来の体制を少し捨てて新たに営むことで、社会も自分自身も変化させていきたいです。
芦田:ファッションは常に“時代と人”とともにあります。その時代の空気や人の価値観に敏感になり、それを形にしてゆきたいと思います。そしてファッションはどんな状況にあっても“希望”であると信じ、前向きに取り組みたいです。
柄本:もっとたくさんの方にバレエと、バレエの素晴らしさを知っていただきたいと思います。そして僕たちのバレエを見ていただくことで幸せな気持ちになって貰えるよう、世の中とバレエ界との橋渡しになりたいです。
荒井:始まりは、どこだろうか? 始まりというものなど無い、と思う。ただ、続いていくだけ。と、僕には思えます。
Q7:今の時代、これからの世の中で、必要なことは何だと思いますか?
金子:努めて孤独にならないこと。
清水:どんな世界になっても、そこに人がいる限り、思いを体現し続けること。
芦田:創造性はとても重要なファクターだと思います。これからの時代、より“個”が重んじられ、多様性やジェンダーレスであることが当たり前になっていくなかで、人のクリエーティブな発想が、新しい時代を創っていくのではないかと思います。
柄本:精神的な幸せを感じられること!
荒井:基本に戻るだけ。気を抜くと皿は簡単に汚れてしまいます。
「Zange Utopia ~ Dune ~」に、あなた自身も視聴者として参加を!
新時代が生んだ、新たなるアートの在り方…。アートは、観客があって、初めて完成します。ぜひ、「Zange Utopia ~ Dune ~」を自身のフィルターを通して体感し、自身の感性でその世界と対話して下さい。
「Zange Utopia ~ Dune ~」を制作した5名のクリエイター
関連記事
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- 荒井俊哉
- EDIT&WRITING :
- 石原あや乃