「木遣り」ってなんと読む?「きづくり」ではないですよ!知っておきたい文化です!
本日は、いきなりクイズから始めますよ!
【問題1】「出初式」ってなんと読む?
「出初式」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「日本の消防関係者による、仕事始めの行事」という意味の言葉です。
<使用例>
「出初式の『はしご乗り』、アクロバティックで、つい見入ってしまうわね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 出初式(でぞめしき) です。
「初」を「はじめておこなう」という意味で、「書初(かきぞめ)」のように「初(そめ)」と読むところがポイントでしたが、正しく読めましたか?
東京消防庁の出初式は、1月6日に行われるのが恒例です。
江戸時代に消防関係者が「火消(ひけし)」と呼ばれていた時代からの文化で、「はしご乗り」の華やかなパフォーマンスなどが印象的ですよね?
今年はコロナ禍の影響で、東京消防庁の出初式の観覧は、事前応募による抽選制がとられました。
また、横浜消防庁など、出初式を映像配信する地域もあるようです。
この時期の日本の文化的風物詩でもあり、私たちの生活を守ってくださる消防関係者の晴れ姿、ぜひ鑑賞したいですね!
…さて、2問目も「消防」に関連する日本語のクイズです。
【問題2】「木遣り」ってなんと読む?
「木遣り」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「木を渡し運ぶ、という意味で、重い木や石を大勢で運ぶ際、息をあわせるために唄った唄のこと。江戸で、町火消のたしなみとして発展。」という意味を持つ言葉です。
<使用例>
「歌舞伎座で『木遣り』を見たことがあるけれど、粋でいなせで素敵だったわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 木遣(きや)り です。
「遣」の訓読みは、「遣(つか)う」のほか「遣(や)る」もあるのです。
「木遣り」はもともと、大木などを運び出す際の掛け声・合図として唄われた作業唄でしたが、
この唄を必要とするシーン…寺社や家などを建築すること自体が慶事であったことから、めでたい唄として歌われるようになっていきました。
江戸の「火消」は建築関係との兼業者が多く、「木遣り」は火消しのたしなみとして発展したようです。
江戸消防記念会の資料によれば「木遣り』」は8種110曲あるそうで、
東京都では「木遣り」が指定無形文化財に登録されています。
…このような文化があること、みなさま、ご存知でしたか?出初式のほか、歌舞伎で「火消」関連の演目がかかる際など、消防関係者が招かれてパフォーマンスを行うこともあるようです。ぜひ、目にしてみたいですね!
本日は、消防関連の年始の風物詩から
・出初式(でぞめしき)
・木遣り(きやり)
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:歌舞伎座ホームページ『歌舞伎座写真ギャラリー』(株式会社歌舞伎座)/一般社団法人江戸消防記念会ホームページ/東京消防庁ホームページ/横浜市ホームページ
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱