「お中元」ってなぜ贈り物をするの?起源をおさらいしましょう!

お中元の季節ですね。みなさま、贈り物はなさいましたか?

ところで、お中元のルーツ、みなさま、ご存知でしょうか?

お中元は、もともと、暦(こよみ)の見方の一つにまつわるイベントで、

年・月・日・時それぞれに、干支(えと)を当てはめた暦が、「60通りで一周する」期間を「一元(いちげん)」の単位と考え、「上元(じょうげん)=1月15日~」「中元(ちゅうげん)=7月15日~」「下元(かげん)=10月15日~」と分けた、真ん中の期間になります。

…というところで、本日1問目のクイズです。

【問題1】「干支暦」ってなんと読む?

「干支暦」の読み方をお答えください。

ヒント:「年・月・日・時それぞれに、干支(えと)を当てはめ、十干と十二支を組み合わせた六十干支で表記される暦(こよみ)」の事です。

<使用例>

「今日は干支暦でいうと甲子(きのえね)、明日は乙丑(きのとうし)の日になるのね!」

読み仮名5文字です。
読み仮名5文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 干支暦(かんしれき) です。

正解できましたか?
正解できましたか?

「干支(えと)」という読み方に慣れているので、つい「えとごよみ」と読みそうですが、正式な読み方は「干支暦(かんしれき)」です(親しみやすさの演出効果をねらって、『えとごよみ』と造語的な名称を使用している例も存在するかもしれません)。

季節の言葉を勉強する際や、占いなどで目にする言葉ですが、正式な読み方をご存知ない方も多かったのでは?

「干支」は「えと」のほか「かんし」とも読み、「甲(きのえ)」「乙(きのと)など10種に分けたものを「十干(じっかん)」、これと「十二支(じゅうにし)」を組み合わせた60通りを「六十干支(ろくじっかんし)」と読みます。

さて、2問目に参りましょう。

【問題2】「中元」は、日本ではもともと、どんな日?

「中元」はもともと道教に由来していますが、日本では「あることに感謝する日」として発展しました。どんな事か、以下の選択肢の中から正しいものを選んでください。

1:半年間生きられたこと

2:半年間商売を続けられたこと

3:半年間この世が続いたこと

「中元」は、日本では、どのような事に感謝する日として発展したでしょう?
「中元」は、日本では、どのような事に感謝する日として発展したでしょう?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 1:半年間生きられたこと です。

昔は、現代より平均寿命がずっと短かったので、なるほど!ですね。

「上元・中元・下元」という考え方は、中国の道教に由来するものですが、

日本では「中元」の時期が仏教の「お盆」と結びついて、「ご先祖さまへ感謝する日」という意識で発展したようです。

今ほど医療が発達しておらず、平均寿命も短かった昔、「中元」は、「半年間生きられたことを祖霊に感謝する日」として、親類縁者が互いに訪問し合い、交流する日、と意識されるようになりました。

そこで、親類縁者同士が「ご先祖様と一緒に召し上がってください」という意味で、白米や麺類、菓子、果物などを贈り合う風習ができ、現代のように「お中元=大切な方への贈答」という形に変遷した、と言われております。

「お中元」の贈り物の時期は地域差がありますので、もう贈られた方もいれば、これから、という方もいらっしゃるでしょう。心のこもった贈り物で、大切な方に笑顔になって欲しいですね。

本日は、「中元」のトリビアと合わせ、、

・干支暦(かんしれき)

・十干(じっかん)

・十二支(じゅうにし)

・六十干支(ろくじっかんし)

などの読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』(株式会社小学館)/国立天文台ウェブサイト
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ILLUSTRATION :
小出 真朱