1625(寛永2)年創業の福光屋は、金沢で最も古い酒蔵。直営店のこちらでは、各種純米酒のほか地元作家の酒器も数多く扱っています。そのなかのひとりが、九谷焼陶工の德永遊心さん。縁起のいい菊やみかんをぽってりと描いたうつわの、なんとかわいいこと! 青みがかった磁肌は、古伊万里(こいまり)にも使われていた柞灰釉(いすばいゆう)を厚めにのせたものです。
ろくろ成形も行う德永さんは、福光屋の杜氏の元に通い、酒器の口の形でお酒の味が変わることを教わったそう。その経験を生かした、使い心地のいい猪口(ちょこ)や片口には、縁をまたぐように色絵が描かれています。
「このかわいらしい器に、ちょっとした朝ごはんのお漬物だったり、煎茶を入れて飲むだけで、普段の何気ない時間も心が豊かになると思うんです」(高木)
問い合わせ先
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SAKE SHOP 福光屋 金沢店 TEL:076-223-1117
住所/石川県金沢市石引2-8-3 - 営業時間/10:00〜19:00
定休日/年末年始
■特集「工芸の聖地、金沢で愛すべき器やガラスに出会う旅」はこちら
- TEXT :
- 高木史郎さん 和樂編集長
公式サイト:INTO JAPAN
- クレジット :
- 写真/篠原宏明 文/輪湖雅江