マックスマーラやドルチェ&ガッバーナなど、Precious.jpでも人気の海外トップブランドのプレスを歴任してきたロイ・明美さんによる連載企画。

結婚を機に英国へ渡りロンドンで暮らし、2014年からはスコットランドの小さな町と村に2つの住まいをもつ彼女の素敵なカントリーライフを、自然、食、インテリアなどさまざまな側面からお伝えします。

今回は、自然豊かなバラクーダー村の風景に溶け込んだ、人気のホテルとモーテル、ライフスタイル・ショップをお届け。それぞれ魅力的な個性をもった3軒には、オーナー夫妻の高い美意識が反映されています。

自然の中のスタイリッシュなホテルとライフスタイル・ショップ

コテージのあるバラクーダー村は、幹線道路を降りて一本道のカントリーロードを入ると、地元の人のお家やホリデーコテージと農場があるだけの静かなところです。

村に入って4kmほど車で行くと、山々に囲まれた細長いヴォイル湖が見えてきます。

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村の中心に位置するヴォイル湖を、村を一望できる丘の上から眺めて。

知らなければ通り過ぎてしまうほど小さな村は、ウォーキング、スイミング、登山、サイクリングや釣りのアウトドアスポーツなどワイルドライフの天国。

自然に囲まれたこの村でもうひとつオススメなのが、オーナーでシェフでもあるルイス夫妻が手がける「The Mhor Collection(モア・コレクション)」。2軒のホテルとライフスタイル・ショップがあります。

■1:田園風景の中にブレンドしたブティック・ホテル

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知る人ぞ知る人気ホテル「モナークル・モア」

最初にご紹介するのは、ファームハウスを大改装した村の最西端の湖畔にあるブティック・ホテル「Monachyle Mhor(モナークル・モア)」

オーナーのトムのご両親が何もない村に訪れた人にお茶を出したことから、住んでいたファームハウスをB&Bとしてスタート。今ではトムが18世紀のファームハウスをモダンに改装しAAロゼッタを受賞したラグジュアリーなブティック・ホテル「モナークル・モア」に大変身。

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暖炉もある、居心地のいい本館ファームハウスの客室。

ピンク色のファームハウスの他に、敷地内にはコテージ、フェリーキャビンやパイロットパンサーワゴンを改装して、自然をより身近に感じることができるクールなグランピング用客室もあり。セレブもやってくる人気ホテルです。

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1950年代のパイロットパンサーは、湖を見下ろせる絶景のスポットに設置。
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大自然に包まれたフェリーキャビンの客室。

2020年には、スコットランドの建築家ダラン・クロフォードが設計した、高さ7mの未来的な3つのキューブを積み上げたモダンな建築のユニークな客室が加わりました。

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周りの木々と同化したユニークな建築の客室は一棟貸し。

自然の中に融合して窓から移り変わる外の景色を望める、本当に贅沢な空間です。

雄大な自然と透明な空気、山から流れる清らかな水は格別。滞在2〜3日目にはお肌もつるつる、心身共に浄化されるのがわかります。

■2:村の入口にあるラスティックなモーテル

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その昔、キング(王様)が道中立ち寄ったことから「Kingshouse」と呼ばれていたことも。

もう一つのホテルは、幹線道路を降りた村の入口に300年の歴史を持つ「Kingshouse Hotel」を改装した、リーズナブルでラスティックなモーテル「Mhor 84(モア 84)」です。

裏にはセルフケータリングコテージとログハウスの客室もあり、その隣にはライフスタイル・ショップ「Mhor In Store(モア・イン・ストア)」があります。

「モア 84」で提供されるメニューは、シンプルな家庭料理が中心のコンフォートフード。マカロニチーズやステーキ、季節のスープをはじめ、さまざまな美味しいスイーツがそろい、ウォーカーやサイクリストのソーシャルハブとしても人気を集めています。

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ローカルプロデュースの食材を使った極上のスローフードも人気の理由。

■3:暮らしのヒントになるアイテムに溢れたライフスタイル・ショップ

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シャビーシックなライフスタイル・ショップ 「モア・イン・ストア」。右奥に見えるのがモーテルの「モア 84」。

扱われているのは、ルイス夫妻が世界中を旅してセレクトしたホームウエアからファッション、ハンドメイドやクラフト雑貨。お二人がそれぞれプロデュースしたスコティッシュハーブをブレンドした2種類のジンなど…。

新しいものからアンティークまで、暮らしのアクセントになるアイテムに溢れているショップです。

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ウールの糸やアンティークの鍋など、秋色にまとめられたコーナー。
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アースカラーの花瓶やサービングプレート。
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インスピレーショナルな本や、キッチュな写真のフレームなども。
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ラグジュアリーニットのグリーン・トーマスや、タイムレスなアイテムがそろうラ・フェティッシュなど、素材や仕立てのいいハイ・ファッション・ブランドのセレクション。
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エジンバラのシークレット・ハーブ・ガーデンで栽培された3種のボタニカルをブレンドした2種類のオリジナル・ジン「DR Osbourne’s(ドクター・オズボーン)」。Osbourneはトムのミドルネームが由来だそう。

ラスティックなインテリアは、寒い日には暖炉を焚いて居心地のよいアットホームな雰囲気。店内のディスプレイも見やすく、選びやすく、アイディアが詰まっています。

自然に包まれ、まるで童話の世界に入り込んだようにチャーミングなバラクーダー村。ここを訪れる人は、ワイルドライフを楽しみ、居心地のいいホテルと美味しいお料理、素敵なアイテムいっぱいのショップや村の中のカントリーコテージをホリデーレンタルして、他には行かずにここだけでくつろいで過ごす方が多くいます。

また、「モア・コレクション」には、他にもベーカリーの「Mhor Bread(モア・ブレッド)」とフィッシュ&チップスのレストラン「Mhor Fish(モア・フィッシュ)」が、スコットランド・ハイランドへの玄関でもある観光地のカランダー(Callander)村にあり、ベーカリーは朝早くからいつも行列ができています。

スコットランドを訪れる機会がありましたら、ぜひバラクーダー村、そして「モア・コレクション」のホテルやショップにも足を運んでみてくださいね。

「モア・コレクション」のWEBサイト

今日のおすすめ「なごみワンコ」は… コーンウォールから来たジェイゴ

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以前も登場したジョン・ボイ(右)と遊ぶジェイゴ(左)
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おとぼけ顔のジェイゴ

「モナークル・モア」ホテルの愛犬ブラックラブのベティから生まれ、ロンドンに住むオーナーにもらわれたジョン・ボイ。同じ血筋ではないけどコーンウォールから弟ジェイゴがやってきました。写真はジェイゴが初めてスコットランドに来た日。3か月半にしては、大きくやんちゃなジェイゴ。きっとジョン・ボイより大きく育ちそうです。


以上、スコットランド在住のロイ明美さんの連載第15回をお届けしました。

豊かな自然と共に生きる、「リアル・ラグジュアリー」なライフスタイル。次回はどんなエピソードが届くのか、ぜひお楽しみに!

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この記事の執筆者
東京生まれ。父の仕事の関係で小学生時代をペルーのリマで、高校から大学までを米国シカゴで過ごす。帰国後、ジョルジオ・アルマーニ、マックスマーラ、ロメオ・ジリ、シンシア・ローリー、モスキーノ、ドルチェ&ガッバーナと海外有名ブランドのプレスを歴任。東京で知り合ったスコットランド出身のカメラマンのご主人と8年の遠距離恋愛の末、2005年に結婚して英国へ。 撮影コーディネートや、伝統工芸の取材執筆などを手がけながら、温かくセンスのいいカントリーライフを楽しんでいる。掲載写真の多くは夫のコリン・ロイ氏によるもの。インスタグラムアカウント:akemi_okumura_roy