沖縄県・竹富島の東にある「星のや竹富島」。約2万坪の広大な敷地内に、島内の集落の家々と同じように、伝統を尊重して建てられた琉球赤瓦の戸建の客室、白砂の路地、プール、見晴台などから構成される、まるで小さな集落のようなリゾートです。
星のや竹富島では、料理コンセプトに「島テロワール」を掲げています。テロワールはワインやコーヒー、お茶などの農作物を育てる際に影響する天候や土壌、土地、地形、歴史、人のことをいう、フランスで生まれた概念です。
年間平均気温24度の温暖な気候の中で育つ島の食材。本州とは異なる食材やサイクルとなり、私たちに驚きを与えます。
そんな「島テロワール」を楽しめる冬の限定ディナーコースが2022年3月19日(土)までの期間、提供されています(公式サイトより夕食付宿泊プランを要予約)。幻の食材が登場するという内容をチェックしましょう。
幻の食材「セミエビ」が登場!「星のや竹富島」の冬限定のディナーコース
■1:心地よい風を感じる「島風(しまかじ)アペロ」
アペリティフは心地よい風が吹くテラスで提供されます。沖縄では昔から健康の源として使われてきた野草のことを「命草(ぬちぐさ)」と呼びますが、そのひとつであるシーショ(赤紫蘇)に、竹富島で祭事や行事の際に口にする泡盛と、塩を組み合わせたオリジナルのカクテルが登場します。
合わせるのは、ヤギのチーズや泡盛酒粕を練りこんだちんすこうなどの2種の料理。風の音や夕焼けから星空に移りゆく空の色など、竹富島の自然を五感で感じながらいただけます。
■2:甘みを楽しむ「芋の3種の調理法」
珊瑚礁が隆起してできた島である竹富島は、山や川がなく土は貴重なもの。昔は少ない土でも育つ芋が主食でした。かつての竹富島の暮らしに思いを馳せながら、ヴァプール、フリット、ローストの3種の調理法で芋を存分に味わう一品です。
丁寧に蒸されたことで素朴な甘みを感じるヴァプールは、島で親しまれているアンダンスー(油みそ)とスプーンに添えたサワークリームで提供されます。
フリットはラードの塩漬けで覆われ、香ばしさと食感を、最後にローストで凝縮された芋の甘みと合わせたオレンジの香り、ほのかな苦みの組み合わせを楽しみます。
■3:旬の食材を楽しめる「フォアグラとクブシミのポワレ イカ墨のリゾットと共に」
八重山の冬に旬を迎えるクブシミ(コブシメ)、コウイカをフォアグラに合わせた一品。フレンチの王道でもあるフォワグラを、お米を発酵して作った「やいま味噌」でマリネ。濃厚な味わいに、深い味噌の香りがうつっています。フォアグラとイカスミのリゾットの奥深さに、甘酸っぱいたんかんのソースがフレッシュな印象を与えています。
■4:幻の食材を余すところなく使用「セミエビの命草蒸し コンソメ添え」
温暖な浅海の岩礁やサンゴ礁に生息するセミエビ。その蝉のような形の大きな体の中には、ぎっしりと身が詰まっており、ほかの海老よりも甘みが強く美味と言われています。漁獲量が少ないことから市場に流通することはほとんどなく、幻の食材として知られている海老です。
海水温度が下がったことにより身が引き締まった冬のセミエビは、長命草やグアバ茶、月桃茶をブレンドした命草の茶葉と蒸し上げられています。程よく火入れされたエビの身は、素材の甘みやハリのある弾力を強く感じられます。
殻から取ったセミエビの旨味が濃縮したスープも登場。貴重なセミエビをすみずみまで味わい尽くせます。
本州よりも温暖な竹富島の冬。竹富島の文化や気候風土を感じながらいただける星のや竹富島の「島テロワール」冬限定のディナーコースで、過ごしやすくリラックスできる滞在になりますよ。
※メニューや食材の産地は仕入れ状況により変更になる場合があります。
※外出時には新型コロナウイルスの感染予防対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。
問い合わせ先
- 「島テロワール」
提供場所/集いの館 ダイニング
提供時間/17:30~20:00
TEL:0570-073-066(星のや総合予約)
住所/沖縄県八重山郡竹富町竹富
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 田中いつき