「食扶持」ってなんと読む?「しょくふじ」ではありませんよ!
明日3月2日は、『ご当地レトルトカレーの日』です。
1月22日が『カレーの日』、2月12日が『レトルトカレーの日』であることから、
1月、2月…の延長線上にある3月、
22日、12日…とくれば、あとは2日、という事で、
3月2日が『ご当地レトルトカレーの日』に制定されました。
全国各地にあるレトルトカレーを通して各地域の魅力をより多くの人に知ってもらうことを目的としているそう。
ちなみに、ご当地カレーは全国47都道府県それぞれの地域にあり、その種類は驚きの400種類以上!…みなさまは何種類くらい召し上がったことがあるでしょうか?
本日は、「食」という漢字を使った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「食扶持」ってなんと読む?
「食扶持」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:現代の言葉では「食費」にあたります。
<使用例>
「私の姪は実家暮らしの学生だけれど、アルバイト代で食扶持はきちんと家に納めているわよ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 食扶持(くいぶち)です。
「扶持(ふち)」は、「援助すること。力を貸すこと。」「俸禄(給料)を与えて家臣とすること。」という意味から「扶持米(ふちまい)=給与となるお米」を指す言葉としても使用された歴史があります。
つまり「食扶持(くいぶち)」は、「自分が食べる事に困らない程度の給与」というような意味を持つ言葉で、「=食費」となります。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「一片食」ってなんと読む?
「一片食」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「一回の食事。」という意味の言葉です。
<使用例>
「事務所で徹夜なさったんですって?差し入れを向かわせますから、まずは一片食、召し上がってください。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 一片食(ひとかたけ)です。
「食」の読み仮名としての「け」は、現在の漢字辞典には採用されていませんが、古来、日本に存在した読み方で、
「食(け)=食事」という意味で使用されてきました。
「御食(みけ)」といえば、「神への供物。」を意味します。
「方食(かたけ/かたき)」は、江戸時代、1日2食、朝夕2回の食事回数が一般的であった際の、「2食のうちどちらか片方の食事。」を意味する言葉でした。
現在は、1日3食の食事回数が定番ですので、「方食(かたけ)=(朝夕の)どちらか片方の食事」ではなく、
「一片食(ひとかたけ)」という言葉で「一回の食事。」を表現するようになったのです。
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本日は、3月2日『ご当地レトルトカレーの日』のトリビアと、「食」という字の入った日本語から、
・食扶持(くいぶち)
・一片食(ひとかたけ)
などの日本語の読み方と、言葉の歴史的な背景についてもおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/デジタル大辞泉(株式会社小学館)/一般社団法人ご当地レトルトカレー協会ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱