「雛妓」ってなんと読む?「ひなぎ」と読んでしまいそうですが…
明日・3月3日は、『桃の節句』、雛祭(ひなまつり)ですね。
「女児が健やかに成長するように」という願いが込められた、日本古来から伝わる伝統行事です。
女の子がいる家庭では雛人形が飾られ、桃の花や菱餅、白酒などをまつって、成長と幸せを祈ります。
雛人形の起源は平安時代までさかのぼり、
江戸時代以降に、お内裏様と合わせ、三人官女や五人囃子などが飾られる豪華なものになっていったそうです。
本日は、「雛」という漢字を使った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「鳳雛」ってなんと読む?
「鳳雛」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「年若い英才。」を意味する言葉です。
<使用例>
「お嬢様は大変優秀な方だと噂に聞いております。まさに鳳雛ですね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 鳳雛(ほうすう)です。
「鳳雛(ほうすう)」とは、もともと「鳳凰(ほうおう)=想像上の、おめでたい鳥の雛(ひな)」という意味で、
ここから「年若い英才。」を意味するようになりました。「麒麟児(きりんじ)」等の類語であり、女性に限定せず、年若く優秀な人材全般を指します。
「鳳凰の雛」という言葉の組成からして、
「鳳雛(ほうすう)」と称した人物の親御様や、上司の方なども同時に称えるようなイメージの誉め言葉ですので、
大人の語彙としてインプットしておくと良いでしょう。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「雛妓」ってなんと読む?
「雛妓」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「まだ一人前になっていない芸妓。半玉(はんぎょく)。」を意味する言葉です。
<使用例>
「神楽坂で見かけた、和服の着こなしがとても素敵だったお嬢さんは、雛妓かもしれないわね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 雛妓(すうぎ)です。
「雛妓(すうぎ)」は「舞妓(まいこ)」の事?と疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
「舞妓(まいこ)」は、「雛妓(すうぎ)」の中でも、京都において、舞のほかに鼓や太鼓などの芸事もこなし、一人前の芸妓に匹敵する玉代(ぎょくだい=芸妓のサービスにかかる料金)を発生させるスキルを持った人材を指します。
「雛妓(すうぎ)・半玉(はんぎょく)」と「舞妓(まいこ)」の違い、知識として知っておきたいですね。
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本日は、3月3日の『桃の節句』・雛祭にちなんで、「雛」という字の入った日本語から、
・鳳雛(ほうすう)
・雛妓(すうぎ)
などの言葉の読み方、意味などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/デジタル大辞泉(株式会社小学館)/日本文化いろは事典ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱