「賜物」は「神さまからの恵」といったニュアンスを含んだ、縁起のよい言葉です。格式高く、丁寧な印象を相手に与えることができるため、ビジネスでもプライベートでもよく使われます。

【目次】

「賜物」はいつ使うのが正解?
「賜物」はいつ使うのが正解?

「賜物」とは? 正しい「意味」と「対義語」を知っておきましょう

■「賜物」の「読み方」と「意味」は?

「賜物」は「たまもの」と読み、大きくふたつの意味があります。『デジタル大辞泉』には、【1/恩恵や祝福として与えられたもの。「水は天からの賜物」2/あることの結果として現れたよいもの、または事柄。成果。「努力の賜物」】と出ています。それぞれの使い方の違いは、後述の「例文」で解説しましょう。

■「賜物」の「対義語」は?

上記で挙げた【2】の反対の意味である、「結果として現れたよくないもの」としては、「弊害」が「賜物」の対義語としてあげられます。ただし【1】の「恩恵や祝福として与えられたもの」という意味での対義語にはなりません。

仕事ではどんなときに使う?正しい「例文」をチェック!

実際のビジネスシーンでは、どのような場面で使われているのでしょうか。

■1〈(目上の方から)恩恵や祝福として与えられたもの〉:「今日の私があるのは、ひとえに皆さまからのご支援の賜物です」

■2〈あることの結果として現れたよいもの、または事柄。成果〉:「今回の結果は偶然ではなく、長年の努力の賜物です」

■1は、上司や目上の人に感謝の気持ちを述べる際によく使われるフレーズです。フォーマルな場面でのスピーチや、取引先への御礼状でも使うことができます。
■2は、仕事の成果や試験の結果などに対し、「努力の賜物」「苦心の賜物」「苦労の賜物」などといった表現で、ビジネスやプライベートを問わずよく使われます。

「賜物」と同じ意味で使える「同義語」「言い換え表現」は?

「賜物」の「同義語」は数多くありますが、前述の【1/(目上の方から)恩恵や祝福として与えられたもの】【2/あることの結果として現れたよいもの、または事柄。成果】それぞれの意味を強く含んだ言葉としては、以下があげられます。

■1<恩恵や祝福として与えられたもの>:「頂き物」「賜り物」「恩恵」

■2<あることの結果として現れたよいもの、事柄、成果>:「結晶」「産物」

失礼に当たるときも…「賜物」使用時の「注意点」

「賜る」という言葉は、もともと「目上の方からものをいただく」という謙譲の意味を持っています。そのため、「努力の賜物」など、成果や結果に対する「褒め言葉」として「賜物」が使えるのは、立場が上の人が下位の人に対して、あるいは自分で自分の行為に対してに限られます。目上の方に向かって、「今回の結果は、○○先生の努力の賜物ですね」などといった表現は、大変、失礼に当たりますので、気をつけましょう。
また、「賜物」はやや格式張った表現のため、たとえ目上の人であっても、日頃、身近に接している上司など、ある程度、親しい人に対して多用すると、嫌味、あるいは慇懃無礼な印象を与える可能性もあるので、注意しましょう。

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「賜物」は、一般的に縁起のよい言葉として受け取られる重宝な言葉です。ビジネスシーンでは、上司や目上の人などに感謝を述べる際、よく用いられます。正しい意味を知り、失礼のないように使いたいですね。

この記事の執筆者
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参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『敬語マニュアル』(南雲堂)/『心理学的に正しい!人に必ず好かれる言葉づかいの図鑑』(宝島社) :