温泉は五感で楽しむレクリエーション。とりわけ露天風呂においては、周囲の景観が旅情を盛り上げる重要なポイントです。息を呑むような大自然のスペクタクルの中、極上の湯に浸かるのは至福のひととき。ただのんびり眺めているだけで、心身の疲れが浄化されるのを実感できることでしょう。

そこで、全国2,500以上のスポットを巡った経験のある、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんから、絶景を堪能できる温泉宿6軒をピックアップしてもらいました。本記事でお届けするのは「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」。コバルトブルーの貸切露天風呂から小国富士を仰ぐ「天空の湯」や竹林に囲まれた貸切露天風呂など、館内で情緒たっぷりの湯巡りができる温泉宿の魅力をご紹介します。

 
植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の2500スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

コバルトブルーの貸切露天風呂から絶景を満喫

コバルトブルーの貸切露天風呂「天空の湯」
コバルトブルーの貸切露天風呂「天空の湯」

熊本県と大分県の県境に位置する涌蓋(わいた)山。その麓に広がる「わいた温泉郷」の一角に佇む「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」は、客室数わずか7部屋にして、貸切風呂5種、混浴風呂1種を備えた開放感あふれる絶景自慢のお宿です。

「貸切風呂のなかでも格別なのは屋上にある『天空の湯』。目の前に遮るものがない板張りの空間にぽっかりとある露天風呂はそれ自体がフォトジェニックで、ここから仰ぐ絶景にはひたすら感動しました。小国富士と呼ばれる美しい涌蓋山を眺めながら、かけ流しの温泉をゆっくりと堪能するのは至福のひとときです」(植竹さん)

季節や時間帯によって異なる表情を見せる「天空の湯」
季節や時間帯によって異なる表情を見せる「天空の湯」

「こちらの温泉は天然の保湿成分であるメタケイ酸が豊富で、湯の色がコバルトブルーなのも魅力的。メタケイ酸は温泉1kgに50mg以上で美肌に有効とされ、100mg以上だとより美肌効果が期待できる『美人の湯』にあたるといわれています。それが、わいた館ではなんと461mgも! 肌がしっとり潤うのを実感できるのも嬉しいポイントです」(植竹さん)

貸切露天風呂「竹林の湯」
貸切露天風呂「竹林の湯」

「湯の色は日によって淡いブルーのこともあれば、乳白色に変化することもありますし、同じ施設内の温泉であっても、微妙に色合いが異なります。私が滞在した初日には『天空の湯』よりも、竹林に囲まれた貸切露天風呂『竹林の湯』の湯が一番青く見えました。そして、翌日にはまた違った色に見えるなどバリエーションがあるのも天然温泉ならではの醍醐味です」(植竹さん)

貸切半露天風呂「笹の湯」
貸切半露天風呂「笹の湯」

その他、横になって青空・星空を眺めながら浸かる「寝湯」、笹の葉の向こうに小国富士を望む半露天の「笹の湯」、さらに混浴露天風呂「湯畑の湯」や貸切内湯「わいたの湯」と、「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」では、温泉の種類が多彩。

「客室数の少ないこぢんまりしたお宿でこれだけの種類があるので、貸切湯も心ゆくまでしっぽりのんびりできます。それぞれ趣向の異なる温泉で絶景とともに湯のよさを満喫してみてはいかがでしょうか」(植竹さん)

横になって入る「寝湯」
横になって入る「寝湯」
貸切内湯の「わいた湯」
貸切内湯の「わいたの湯」

地産の食材を生かした温泉グルメに舌鼓

地元の食材尽くしの「小国フレンチ」
地元の食材尽くしの「小国フレンチ」

こちらのお宿でいただける、フレンチに和のテイストを加えた「小国フレンチ」も絶品。熊本名物の馬刺しをはじめとするオードブル、旬の魚を使ったソテー、肥後赤鶏のハーブ温泉蒸しや熊本のブランド牛「和王」「味彩牛」「赤牛」のステーキなど、地産の素材にこだわったコース料理に舌鼓を打ちます。

「なかでも、わいた温泉郷名物の“地獄蒸し”を採り入れたメニューがイチ推し。地獄蒸しとは、温泉の蒸気で一気に食材を蒸し上げる調理法で、野菜も鶏もしっとり柔らかく天然の塩味が絶妙だったのが印象的です」(植竹さん)

  • わいた温泉郷名物「鶏の地獄蒸し」をアレンジ
    わいた温泉郷名物「鶏の地獄蒸し」をアレンジ
  • フレンチトーストが好評の朝食
    フレンチトーストが好評の朝食

以上、「湯宿 小国のオーベルジュ わいた館」をご紹介しました。コバルトブルーの湯に浸かりつつ、山々の絶景に酔いしれたい方は次の旅先候補のひとつにぜひ加えてみてはいかがでしょうか?

※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生