難読の定番!「五月蠅い」って正しく読めますか?もちろん「さつきばえい」ではありません!
明日・5月13日が、一部で『メイストーム・デー』と呼ばれていること、ご存じでしょうか?
バレンタインデーの約3か月後となる「思い切って別れ話を切り出すのにふさわしい日」ということで『メイストーム(春の嵐)』の名で呼ばれているのだとか。
この『メイストーム・デー』、一般社団法人日本記念日協会のウェブサイトでも、登録外の一般的記念日として紹介されており、存在は明らかではあるものの、起源がよくわからないまま一部に浸透している…という謎の多い日です(笑)。
ちなみに『メイストーム(春の嵐)』は日本発祥の和製英語で、「4月後半から5月にかけての温帯低気圧がもたらす激しい風」を指す言葉です。
『メイストーム・デー』には「メイストームのように一瞬で別れを伝えるのがポイント」とされているそう。…起源がわからない記念日ながら、こうした概念は流布している、というのが面白いですね。
本日は、「五」という漢字を使った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「五月蠅い」ってなんと読む?
「五月蠅い」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「耳障りである」「邪魔でわずらわしい」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「BGMが少し五月蠅いから、音量を絞ってくれない?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 五月蠅い(うるさい)です。
こちら、難読漢字の定番ですが、読めましたか?
陰暦五月のころは蠅が群がる季節、というところから、その羽音や存在感のうっとおしさから「五月蠅い(うるさい)」という表記が定番化したようです。
日本語には、こうした、先人の洒落心が盛り込まれた表記がしばしばございますね。
…ということをふまえて、2問目に参りましょう。
【問題2】「五十集」ってなんと読む?
「五十集」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「魚市場。魚商。」「行商や運搬に用いられてきた船。」を意味する言葉です。
<使用例>
「近くに五十集があるから、寄り道して、新鮮なお魚を買わない?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 五十集(いさば)です。
「五十集(いさば)」…この表記に、魚や船となんの関係が?と驚きそうですが、
「三十路(みそじ)」という言葉があるように「五十」は「いそ」とも読むので、「磯(いそ)」とかけて音変化した、日本的な洒落心の効いた言葉のようです。
「五十集(いさば)」という言葉は江戸時代が発祥と言われ、魚市場あるいは、魚問屋や仲買人などの魚商人を全般を指しました。
江戸時代といえば、俳諧や仮名草子など、さまざまな言葉遊びを含む洒落文化が大きく花開いた時期ですので、「五十集(いさば)」もなるほど!ですね。
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本日は、5月13日『メイストーム・デー』のトリビアと、「五」という漢字を使った日本語から、
・五月蠅い(うるさい)
・五十集(いさば)
などの読み方、背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱