毎日、自分の笑顔でいる時間の割合はどれくらいかと思い返したときに、「数分かもしれない」という方は意外と多いのではないでしょうか。
子どものころは、気がつくと笑っていたような気がしますが、いつの間にか笑顔の頻度が減ったように思えます。どうして減ってしまうのでしょうか?
そこで今回は、笑顔の研究をしているスマイルサイエンス学会の代表理事である菅原 徹さんに、年齢を増すごとに笑わなくなる理由や笑顔の効果、笑顔のつくり方などを教わります。
■子どもは1日平均400回笑顔になる?
一般に、成人女性の笑顔の回数は、1日で平均約13.3回、ということが、2015年の株式会社アテニアによる調査で分かっています。これは時間に換算すると推計、1日あたり30秒未満とのことでした。
実は、子どもの笑顔の回数は1日平均400回といわれているそうで、それと比較すると成人女性は30分の1にも減っているのです。
また年齢別に見ると、20代をピークに、年齢を増すごとに笑顔の回数・時間ともに減少していることが分かります。
【世代別 笑顔の一日当たりの回数と推計時間】
20代~30代 :約15回・30秒
40代 :12.8回・26秒
50代 :10.6回・20秒
■大人になるとなぜ笑わなくなる?
1日に30秒も笑っていないなんて、ちょっとショックですよね。そこで菅原さんに、なぜ人間は年を取るごとに笑顔が減るのか伺ってみました。
「幼いころは、自分の身体感覚と運動感覚のズレによって笑いがよく起こります。小さい子をくすぐったり、お姫様だっこをして上下させたり、回転させたりすると『キャハハハ(笑)』と笑いが止まらなくなります。しかし大人になってくすぐられると、最初は笑っていてもすぐに『やめてよ!』、お姫さまだっこは瞬時の喜びから『恥ずかしい、危ないでしょ』へと変化してしまうのです。
人間は成長するにつれて認知脳が発達し、危険を回避すること、物事に意味を見出すことをするようになります。そして『楽しい、面白い』より『恐怖』を多く学習し、心と身体が硬直して閉じた状態になっていくのです。これでは笑いは減ってしまいます。大人も心と身体をオープンにし、遊びを受け入れることが必要ですね」
■笑うことの効果とは?
「硬直して閉じた状態」にドキッとした方もいるかもしれません。菅原さんによると、笑顔には次のような効果があるのだそうです。
「笑いは脳を活性化させ、自律神経系活動のバランスを調整してくれます。素敵な笑顔は人の記憶に残りやすく、化粧に勝る視覚的な優位性もあります。赤ちゃんはお母さんの笑顔で学習していることもわかってきています。笑顔は誰もが持っている、身近なお薬、学習教材、お化粧なのです」
■今すぐ実践!自然な笑顔のつくり方
笑顔の効果を知ると、今すぐ笑顔をつくりたくなってくるものです。でも、笑顔を頑張ってつくろうとすると、なんだかぎこちなくなってしまいますよね。そこで菅原さんに、自然な笑顔のつくり方を教えていただきました!
自然な笑顔と笑いを増やす3ステップ
■1:「姿勢を正す」
「まず姿勢を正します。スマホに集中して猫背になっていませんか? 背筋を伸ばすと呼吸が整い、笑顔をつくりやすくなります」
■2:「肯定的な言葉を使う」
「続いて、日ごろから肯定的な言葉『いいね!』『面白いね!』などを使い、否定的なD言葉『でも・だって・どうせ』を減らすことです。脳に取り込む情報の意味付けが変わり、笑顔のもとになる好奇心や遊び心を取り戻すことができます」
■3:「対面で笑顔のキャッチボールをする」
「最後に、笑顔を意識してつくって、対面で笑顔のキャッチボールを行うことです。身近な人に笑顔をプレゼントしてみてください。幸せホルモンのオキシトシンも、微笑み見つめ合うことで分泌されます。そのなかで、自然な笑いが起きやすい心身のリズムが育まれます」
自然な笑顔をつくるには、表情だけでなく、姿勢や言葉のチョイス、そして人との対話習慣がポイントに!
菅原さんによると、「ちょっとした習慣を変えた後に『笑う門には福来たる』」とのこと。ぜひ、福をつかむためにも、今日から笑顔習慣、始めてみましょう!
https://www.kanseismile.com
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利