昨年末、63年ぶりに誕生石が改訂されたニュースが全国宝石卸商協同組合から届きました。新たに10種類のストーンが加わり、全29種類へ。それぞれが美しい輝きを携えた貴石ばかりです。
そもそも貴石は自然が生み出した神秘の存在。かつてのヨーロッパの王侯貴族たちは、そのパワーにあやかろうとさまざまな宝飾品に取り入れていました。そんな誕生石にスポットを当て、おすすめのジュエリーをお届けします。
本記事では、11月の誕生石を用いたジュエリーをピックアップ。トパーズは「ポメラート」、「グッチ」、「モーブッサン」から、シトリンは「TASAKI」、「ダミアーニ」、「モーブッサン」からセレクトしました。
涼やかな白とブルーも素敵!幅広い発色の美を楽しみたい「トパーズ」
トパーズの語源は、ギリシャ語で探求することを指す「topazos(トパゾス)」、もしくはサンスクリット語で炎を意味する「tapas(タパズ)」が由来とされています。和名が「黄球(おうぎょうく)」と聞くと、つい黄色?と連想しがちですが、カラーは、無色をはじめ、オレンジ系の暖色系、ブルー系の寒色系とバリエーションがあります。これは、ストーンに含まれるフッ素や水酸基の成分の微妙なさじ加減で色が違ってくるそう。
巨大サイズの石が見つかることもあり、アメリカのワシントンD.C.にある国立自然史博物館には、「アメリカンゴールデントパーズ」と呼ばれる172面のファセットが施された22,892.5カラットのイエロートパーズが収蔵されています。
■1:ポメラート|スイートな表情にとろけそうな「ヌード」
キャンディのようなスイートな煌めきを添える、ポメラートの人気コレクション「ヌード」から、ホワイトトパーズを2つの異なる表情に仕上げたジュエリーをピックアップ。リングは、ジェムにフロスト加工を施すことで半透明のシャーベットのような独特のニュアンスを見せる「ヌード ジュレ」のシリーズです。
ネックレスは、メゾン独自のクレシドラカットにより、片面にホワイトトパーズ、もう片面にはマザーオブパールを配してローズゴールドのバンドで一体化させたデザイン。ホワイトトパーズの白い輝きがさらに魅惑的な雰囲気に生まれ変わっています。
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■2:グッチ|ブランドの象徴がジェムを支える「グッチ インターロッキングG」
グッチを象徴するモチーフを随所に配した「グッチ インターロッキングG」コレクション。注目はジェムを支えるクラウンセッティング部分。こちらにアイコニックなディテールをあしらうことで、繊細でクリアなブルートパーズのさわやかな個性を引き出しつつ、グッチらしいファッション性を強調しています。
また、ブレスレットはトパーズの間にインターロッキングGが配され、リズミカルな印象に。リングのアームにも同ディテールが施され、キャッチーなアクセントとなっています。
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■3:モーブッサン|主役の輝きを届ける大粒トパーズの「クルール・ダムール」
1827年にパリ・ヴァンドーム広場で創業し、現在は「ラ・ペ通り」に本店を構えるモーブッサンは、グラン・サンク(パリ5大宝飾店)のひとつ。カラーストーン使いの素晴らしさで定評があるジュエラーです。
「クルール・ダムール」コレクションのリングは、その象徴のよう。約7カラットの大粒のブルートパーズを、整然とならんだパープルのアメシストとダイヤモンドが引き立てるデザインです。この色使いの絶妙なバランス感覚はさすがというべき。ピアスにも同様の配色が用いられ、トパーズの存在感を際立てています。
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黄色からアースカラーまで温かみある色合いが好印象の「シトリン」
ラテン語の「citrus(シトラス)」やフランス語の「citrine(シトロン)」、ともに柑橘系の果実や色を意味する言葉が由来とされるシトリン。和名は「黄水晶」。その名が示すように彩度の高い黄色はもちろん、やや茶色がかったアーシーなカラーもあるのが特徴です。
この発色の違いは鉄分の含有量の加減。見る者を魅了するエキゾチックな輝きを放ち、ヘレニズム時代のギリシャで宝飾品として、すでに使われていたという記録があります。
■4:TASAKI|こだわりのカットで最大限に光を取り込む「ルミノ」
コンケーブカットを施したシトリンのリングは、ブラウンがかったオレンジ色のジェムとイエローゴールドのコンビネーションがシックな華やかさを発揮。コンケーブカットとは、パビリオン側(指側)に凹面のカットを入れる技法。これにより、石の内側から閃光のような輝きが生まれます。
また、側面からも光が取り込めるようにセッティングされたデザインは、丸みを帯びたストーンの美しさを横からも楽しむためのTASAKIらしいこだわり。シャープでありながら女性の心をくすぐるリングが指元を明るく照らします。
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■5:ダミアーニ|可憐な花を映した姿が愛おしい「マルゲリータ」
ダミアーニの創業者が1900年初頭にイタリアの初代王妃マルゲリータに捧げるリングからスタートしたコレクション「マルゲリータ」。花芯にあたるセンターストーンにシトリンを使用したリングとペンダントは、ダイヤモンドを散りばめた立体的な12枚の花びらがシトリンを囲み、いきいきと咲き誇っているかのよう。
「マルゲリータ」はイタリア語でヒナギクのこと。黄色に染まった姿がまさにその花を連想させる、愛らしさも抜群のジュエリーです。
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■6:モーブッサン|太陽を彷彿させるシトリン使いの「ソレイユ・エテ」
「真夏の太陽」を意味する「ソレイユ・エテ」コレクションのリングとペンダントは、鮮やかなオレンジ色のシトリンが燦然と輝くジュエリー。いずれも約2カラットのセンターストーンにはラウンドブリリアントカットが施されています。
また、周りをぐるりとパヴェダイヤモンドが囲んでいる様は、太陽から眩い光が放たれているかのよう。シトリンの美しい色と輝きを巧みに増幅するデザインです。
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以上、11月の誕生石ジュエリーをお届けしました。
霜月と呼ばれるだけに、冬の足音は確実に聞こえてきています。誕生月のカラーストーンのジュエリーと共に、晴れやかに、颯爽と、出かけましょう。
※文中の表記はWG=ホワイトゴールド、RG=ローズゴールド、YG=イエローゴールドを表しています。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部