「万感」って何と読む?「まんかん」ではありません!
明日・10月31日は、ご存じ『ハロウィン』ですね。ハロウィンといえば、仮装、カボチャ、お化け…などなど、昨今では日本でもすっかりお楽しみイベント化していますが、もとは紀元前の古代ケルト民族の「おおみそか」にあたる日でした。古代ケルトでは、11月1日が新年とされ、前夜には、秋の収穫物を集めた盛大なお祭りが開かれました。
また、この日には死後の世界との扉が開き、先祖の霊が戻ってくる、とも信じられていました。…日本の感覚で考えると「お盆」「大晦日」「秋祭」が、1日に凝縮されたような、大切な日だったわけです。この日には、先祖の霊だけでなく、悪霊や魔女、さまよえる魂などもこの世にやってくるため、それらから身を守るため、彼らの仲間のようなかっこうをして身を守る…これが、ハロウィンに仮装をする起源です。キリスト教でも11月1日を「万聖節(ばんせいせつ)」「諸聖人の祝日」を意味する「All Hallo」と定めており、その前日となる「All Hallo Eve」が転じ、「ハロウィン」と呼ばれるようになった、という説もございます。
本日は「万聖節」の「万」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「万力」ってなんと読む?
「万力」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「工作物をはさんで締め付け、固定させる道具」の事で、「バイス」とも呼ばれます。
<使用例>
「彼女、華奢に見えるけれど、実は万力のような握力の持ち主よ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 万力(まんりき) です。
「万力(まんりき)」という道具そのものは日常的に見かけるものではありませんが、例文のように「大変に力が強い」ことのたとえとして「万力のような」という表現が、しばしば慣用的に使われています。「ばんりき」とカン違いしている方も少なくないようなので、正解は「万力(まんりき)」と、しっかり覚えておきましょう。
さて、2問目にまいります。
【問題2】「万感」ってなんと読む?
「万感」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「心にわき起こるさまざまの思い」という意味をもつ言葉です。
<使用例>
「ずっと願っていたことがようやく叶って、万感胸に迫るわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 万感(ばんかん)です。
「万感(ばんかん)」は、例文のように「万感胸に迫る」や「万感の思い」など、慣用句としても使用される言葉です。こちらも「まんかん」とは読みませんので、ご注意ください。「万感(ばんかん)」です。
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本日は、10月31日『ハロウィン』にちなんで、「万」という字の入った日本語から、
・万力(まんりき)
・万感(ばんかん)
などの読み方をおさらいいたしました。
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱