「縁取」ってなんと読む?「えんしゅ」「えんとり」ではありません!
明日・11月5日は『縁結びの日』。いい(11)ご(5)えん、の語呂合わせで、古くから「縁結びの地」として知られる島根県出雲地方の団体が制定した記念日です。出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれる旧暦10月(この日は旧暦ですと10月に入ります)に全国から神々が集まり、結婚、恋愛、健康などさまざまな「縁(えん)」について会議が行われる…と言い伝えられており、この日に「人々の良いご縁が結ばれるように」との願いで制定されました。ぜひあやかりたいですね。
本日は「縁」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「船縁」ってなんと読む?
「船縁」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「船の側面」という意味の言葉です。
<使用例>
「昨年、この船の船縁から見た夕日の美しさは、一生忘れないわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 船縁(ふなべり)です。
「縁」という字、「エン」意外にも、ひと文字で単語として成立する読み方が複数あり、そのひとつが「縁(へり)」です。もののはじっこの部分を指す言葉ですね。「船縁(ふなべり)」のほか、畳のはじの部分なども「縁(へり)」と表現します。誤読にご注意ください。
さて、これを踏まえて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「縁取」ってなんと読む?
「縁取」の「へりとり」以外の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「物の周囲やへりに飾りをつけること。また、そのもの」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「このテーブルセンター、縁取の刺繍が精巧ですてきね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 縁取(ふちどり)です。
「縁」という字「縁(ふち)」とも読みます。こちらは常用漢字の範囲内の読み方ですので、読めないとちょっと恥ずかしいラインです。ちなみに「縁取(へりとり)」と読むと、「ふちの部分の色がちがうもの」「ふちの部分をつけた縁取茣蓙(へりとりござ)の短縮語」「ふちにビロード、ラシャ、革などをつけた縁取草履(へりとりぞうり)の短縮語」などを意味します。
***
本日は、11月4日、遺跡から「ツタンカーメン王の墓」が発見された日にちなんで、「発」「見」という字の入った日本語から、
・船縁(ふなべり)
・縁取(ふちどり)
の読み方についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定教会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱