雑誌『Precious』では「My Action for SDGs 続ける未来のために、私がしていること」と題して、持続可能なよりよい世界を目指す人たちの活動に注目し、連載しています。
今回は、一般社団法人「SDGsヒーローズ」代表理事 井上麻理子さんの活動をご紹介します。
求む!志を同じくする「SDGsヒーローズ」VTuberと共に幅広く情報を発信
地球の大ピンチを救うため、SDGsを合言葉に頑張るヒーローの存在を知っているだろうか。その名も「きらめきひいろ」。井上さんが生み出した「SDGsヒーローズ」のVTuber(バーチャルYouTuber)で、イベント出演、愛知県警とのコラボ動画の配信など大活躍中だ。
「SDGsに興味をもって勉強し始めたらすごくおもしろくて。と同時に、SDGsウォッシュ(※)、つまりSDGsをやっているように見せかけている場合も多くあることを知って、地球や人に優しいのはいいことなのに、もったいないと思ったんです。なんとか、SDGsを多くの人に正しく知ってもらうことはできないか――。それが、VTuber『ひいろ』誕生のきっかけになりました」
専門家による発信は、往々にして「お勉強」になりがちだ。井上さんは、16歳のひいろにSDGsを語らせることによって、「大人から大人へ、ではなく子供から大人へ」伝えることを可能にした。環境、安全、健康など、多岐にわたるSDGsの目標を網羅できるのも、VTuberだからこそ。
「私たちは目標を固定しません。SDGsは過去も未来もすべてつながっているので、全部をやっている、という感じです。いじめやパワハラの問題も、突き詰めればSDGsに関連します。みんなが笑って過ごせる世界をつくる。そのための行動は、すべてSDGsにつながると思っています」
「SDGsヒーローズ」は、現在、世界中から仲間を絶賛募集中だ。
「『SDGsヒーローズパスポート』という認定資格をつくりました。履歴書でも有効な資格です。活動を広めて、『誰ひとり取り残さない』世界を目指していきたい」
【SDGsの現場から】
●愛知県警におけるSDGsの取り組みをイベントでアピール
●活動のパートナーは16歳のVTuber「きらめきひいろ」
※SDGsウォッシュとは…英語で「ごまかし」を意味する「whitewash」と「SDGs」を組み合わせた造語。SDGsをうたいながら実態が伴わないことを指す。
- PHOTO :
- 若林聖人
- EDIT&WRITING :
- 正木 爽(HATSU)、喜多容子(Precious)
- 取材 :
- 河野好美