「京」って「きょう」「けい」以外になんと読む?昔は京都がこれでした!
明日・12月18日は、東京駅が完成した日です。東京駅というと、現在は交通の起点になっていますが、日本最初の鉄道駅ではございません。日本で最初に鉄道が開通したのは、1872(明治5)年、現在でいう東京都の新橋駅から神奈川県の横浜駅間で、この時に、新橋、品川、川崎、鶴見、神奈川、横浜の6駅が設置されました。その後、当時は未開発の地域であった丸の内に、1914(大正3)年に東京駅が設置され、首都の玄関口となったことで、周辺地域も急速に発展したのです。
ということで本日は「東」「京」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「東雲」ってなんと読む?
「東雲」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「夜が明けようとして東の空が明るくなってきたころ。明け方」という意味の言葉です。
<使用例>
「今朝はゴルフの予定があって、東雲のころに家を出ました」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 東雲(しののめ)です。
「東雲」という表記は、太陽がのぼる東の空を意味しており、「しののめ」の語源は「篠の目(しののめ)」であるという説が有力です。古代の住居では、明り取りの役目をした、篠竹で荒く編んだ網目の部分をこう呼んでおり、次第に「明け方の明かりがさすこと」そのものを「しののめ」と呼ぶようになった…と言われています。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「京」って「きょう」「けい」以外になんと読む?
「京」の、1文字で単語として成立する「きょう」「けい」以外の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「王宮や政府のあるところ。首都」を意味する言葉です。
<使用例>
「昔は京都が首都だったので、『東京』は『東の京』という意味でしょうね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 京(みやこ)です。
「京(みやこ)」は「京」という常用漢字の表外読み(常用漢字表に掲載されていない読み方)です。「京(きょう=京都)=首都、みやこ」だった時代は平安時代以降、日本の歴史上、大変長く続きました。改めて考えてみると、昔話などに出てくる「都(みやこ)」といえば「京の都(きょうのみやこ)」で、京都が首都だったころのお話が多いですね。「東京」という地名は、近代になってから「江戸に、東の京(みやこ)としての機能を持たせる」…という意図をもって名付けられた地名なのです。
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本日は、12月18日、東京駅が完成した日にちなんで、「東」「京」という字の入った日本語から、
・東雲(しののめ)
・京(みやこ)
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/TOKYO STATION CITYウェブサイト/『語源由来辞典』(株式会社ルックバイス)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱