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二番町の場所は?「最寄り駅」と「地図」

ビルの合間に、表千家東京稽古場がありました。オフィスビルやマンションが多いのですが、道幅も広くゆったりとした雰囲気。程よく賑わいながらも、落ち着いた雰囲気があり静かに暮らせる住環境が人気です。
ビルの合間に、茶道の表千家東京稽古場がありました。オフィスビルやマンションが多いのですが、道幅も広くゆったりとした雰囲気。程よく賑わいながらも、落ち着いた雰囲気があり静かに暮らせる住環境が人気です。

千代田区番町はとても広大で一番町から六番町までありますが、今回ご紹介するのは、JR四ツ谷駅寄りにある二番町。北部は四番町や六番町に、東部は一番町に、そして南部から西部は麹町に接しています。順番に並んでいるわけではないんですね。現在の二番町にはオフィスビルと高級マンションが混じり合って並んでいますが、とても落ち着いた雰囲気があります。

二番町の「最寄り駅」

麹町駅5番出口が二番町内の日本テレビ通り沿いに。日本テレビ通りは、麹町大通りと靖国通りの主要幹線道路をつなぐ通りです。日本テレビ通りの一部、麹町三丁目と四丁目の間を二番町に上る坂は善国寺坂(ぜんこくじざか)と呼ばれています。昔、麹町大通り(新宿通り)寄りの坂上に「善国寺」があったことによります。
麹町大通りと靖国通りの主要幹線道路をつなぐ日本テレビ通り。二番町に入るのは、麹町駅の5番出口からです。日本テレビ通りの一部、麹町三丁目と四丁目の間を二番町に上る坂は善国寺坂(ぜんこくじざか)と呼ばれています。その理由は、昔、麹町大通り(新宿通り)寄りの坂上に「鎮護山善国寺」があったからなのだとか。全国寺は230年前の火事により、現在の神楽坂に移転されたのだそう。

最寄駅の「四ツ谷駅」には、JR中央・総武線、東京メトロ丸ノ内線・南北線の3つが通っています。都内のどこに行くにもアクセスが良好。東京駅までは電車で10分程度です。地域内には、東京メトロ有楽町線の麹町駅があります。この路線を使うと、有楽町へは7分程度、池袋へは14分程度で到着できます。

二番町の「地図」

二番町の「歴史」と「由来」

二番町の「歴史」

尾張屋板江戸切絵図「御江戸番町絵図」(国立国会図書館)
尾張屋清七 板江戸切絵図「御江戸番町絵図」(国立国会図書館より)

二番町の街並みは、道幅こそ広くなったものの通りの位置は江戸時代から大きく変わっていません。江戸城に近く、当時は富士山が望める場所だったそう。

番町には多くの武家屋敷が建ち並んでいましたが、明治になると、武家屋敷の跡地は華族や官僚などの屋敷に替わっていきます。二番町には、明治・大正期の外交官で、のちに首相となった加藤高明の邸宅がありました。現在のベルギー大使館あたりに昭和初期まであったのだとか。その前にはこの場所に教育者で女子英学塾(現在の津田塾大学)の創設者である津田梅子が住んでいたのだそう。そして、その近くにはホテルオークラなどを経営していた実業家・大倉喜七郎邸がありました。

ベルギー大使館の外壁は、曲線になった白いライムストーンの石材がとても美しい。この建物を取り囲むように植えられている街路樹はマロニエ。ベルギーでよく見かけるという街路樹で、ベルギーの雰囲気を味わえる場所です。
ベルギー大使館の外壁は、曲線になった白いライムストーンの石材がとても美しい。この建物を取り囲むように植えられている街路樹はマロニエ。ベルギーでよく見かけるという街路樹で、ベルギーの雰囲気を味わえる場所です。

明治時代には横浜にあったベルギー大使館ですが、1893年に霞が関の大久保利通邸に移転したのち、昭和3年(1928年)にこの地へ。現在の建物は2010年に建て替えられたものなのだとか。大使館の横に建てられている「二番町センタービル」の上層部には「二番町テラス」という高級賃貸マンションが入っています。建物の前にはベルギースクエアという石畳が美しい広場があり、ヨーロッパの街並みを感じさせます。この広場には、ベルギー産の天然石ブルーストーンを敷いているのだそうです。

二番町の「由来」

天正18(1590)年、江戸城に入った徳川家康は、城の西側に「大番組」と呼ばれる警備役の旗本達を住まわせ、城の守りを固めました。ここから、「番町」という地名が生まれました。現在の二番町周辺は、明治5(1872)年から昭和13(1938)年まで「下二番町」と呼ばれていたそう。

二番町の「魅力」

■1:東京の中心地でどこへ行くにもアクセス良好

新宿通り沿いには上智大学があります。四谷駅周辺には学校もたくさんあるので、学生も多い街です。
新宿通り沿いには上智大学があります。四ツ谷駅周辺には学校もたくさんあるので、学生も多い街です。

二番町の南部には、新宿通りが通っています。そして、この新宿通りは皇居の周りを1周する内堀通りとぶつかります。東京のど真ん中にある内堀通りは、六本木通り、青山通りなど主要な放射道路の起点となっている道路。タクシーでのアクセスが抜群によいエリアです。

■2:癒しのスポット「番町の森」がある

番町の森では、園児たちが元気よく走り回っている姿を見かけます。どんぐりがなる木もあるそう。様々な植物が植えられていて、都心の数少ないオアシスになっています。
「番町の森」では、子どもたちが元気よく走り回っている姿を見かけます。どんぐりの木のほか、さまざまな植物が植えられていて、都心の数少ないオアシスになっています。

二丁目内には、民放テレビ局第一号の日本テレビの社屋がありました。現在この場所は、有期限の広場「番町の森」となっています。広場内には芝生エリアや木製の遊具などが。植物もたくさん植えられています。オフィスビルが立ち並ぶ都心のど真ん中にある貴重な広場で、この地域の住民や働く人たちの憩いの場になっているのだそう。マルシェなどのイベントがたくさん開催されていて、地域と共生するサステナブルな広場として使われています。

■3:千代田区の手厚い子育て支援が受けられる

二番町エリア
千代田には、区内に5年以上居住する親がいる新婚世帯や、区内転居する子育て世代などに、最長で8年間、最大で毎月8万円が支給される「次世代育成住宅助成」という制度があります。

千代田区は子どもの医療費が23区共通の「15歳まで無償」に加えて、高校生相当の児童への医療費も助成されます。さらに、高校生相当までの児童のうち、国の制度の児童手当の支給対象となっていない児童を養育している家庭にも、独自に月額5,000円の手当を支給しています。例えば、所得上限額が超過して児童手当の支給対象外となる人には「次世代育成手当」が支給されます。また、千代田区の保育園の待機児童はゼロ、学童保育の待機児童もゼロを達成しました。そして、番町地区は千代田区のなかでも、学校の多いエリア。それだけに、子育て世代に人気が高くなっています。

商業ビルの多い二番町ですが、道路幅も広く開放感があり、子どもたちが元気に走り回れる広場もあり、一方で、とても落ち着いた雰囲気の場所です。どこに行くにもアクセス抜群なのも魅力的。それが子育て世帯から高齢者世帯まで、誰もが住み続けたくなる理由です。

参考:千代田区ホームページ
   国立国会図書館
   千代田区立 日比谷図書文化館 常設展示図録(千代田区教育委員会)
   千代田区麹町出張所地区連合会 ホームページ
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PHOTO :
AC、柳堀栄子
WRITING :
柳堀栄子