「長広舌」ってなんと読む?「ながひろした」ではありませんよ!
みなさま、日本に「世界一長い木造歩道橋」があること、ご存じでしょうか? それは静岡県島田市にある、大井川にかかる「蓬莱橋(ほうらいばし)」です。全長897.4mの長さを誇るこの橋は、1997(平成9)年の12月30日に「木造歩道橋として世界一の長さ」でギネス記録に登録されました。つまり、明日が蓬莱橋のギネス登録記念日なのです。「897.4m」の長さは「8974(やくなし=厄なし)」と通ずる、と言われ、蓬莱橋は縁起の良い橋としても広く愛されています。晴れた日には、橋の中ほどから富士山を臨むこともできるそう。時代劇のロケ地としてもよくセレクトされる風光明媚な場所です。
本日は「世界一長い木造歩道橋」にちなんで「長」「木」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「長広舌」ってなんと読む?
「長広舌」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「よどみなく長々としゃべり続けること」を意味する言葉です。
<使用例>
「長広舌をふるうのは逆効果!印象的で簡潔なアピール文を整理しましょう」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 長広舌(ちょうこうぜつ)です。
「長広舌(ちょうこうぜつ)」は、現代では「長々としゃべること」という意味で使用されますが、もともとは、仏の顔にそなわっている特徴と言われる「広長舌」という言葉の字順が、歴史のどこかで入れ替わり、解釈も変化してしまったのではないか?と言われています。もともとの、仏の「広長舌」は「柔軟で広く長い舌=すぐれた特徴」とされていました。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「木淡」ってなんと読む?
「木淡」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「木についたまま熟し、渋味がとれて甘くなった柿」を意味する言葉です。
<使用例>
「実家に柿の木があるから、おやつは、やわらかめの木淡が多かったわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 木淡(きざわし)です。
「渋柿の渋味を抜くこと」を意味する「さわす」「淡す(あわす)」という言葉がありますので、「木になった状態でさわされた、淡された柿」という意味で「木淡(きざわし)」でしょう。柿は、甘味が大変貴重であった昔から、豊富に実り、庶民でも口にすることができた果実なので、日本語にも、この果実に関する言葉や表現が、大変多いようです。
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本日は、12月30日、静岡県の「蓬莱橋」が世界一長い木造歩道橋としてギネス記録された日にちなんで、「長」「木」という字の入った日本語から、
・長広舌(ちょうこうぜつ)
・木淡(きざわし)
などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/島田市ウェブサイト
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱