“美肌見え効果”の新発想で好評を博した傘「リフレクチュール」
日本各地で育まれてきた高度なものづくりの技術と、若き匠たちの美意識や情熱が結びついた「新時代のジャパンラグジュアリー」を体現する逸品を、ギフトという形で提案しているスタイリストの河井真奈さん。
今回ご紹介いただくのは、2020年に本連載で取り上げた傘「RefleCouture(リフレクチュール)」の第2弾。河井さんが手がけるギフト専門セレクトショップ「futo」と、傘の名店「槇田商店」とのコラボで生まれ、傘をさすことで顔色がトーンアップして見えると大反響を呼んだアイテムの新色が登場しました。
傘をさすと顔色がくすむ、ぼやける…。そんな悩みを払拭するどころか、むしろ傘に入ることできれいになれるメカニズムをおさらいするとともに、新旧4つのカラーの特色・魅力をお届けします。
【関連記事:傘をさすことで「きれいに見える!」 新発想から生まれた晴雨兼用アンブレラとは?】
匠の技で実現…傘をさした人が「きれいになれる」メカニズムとは?
「リフレクチュール」という名前の由来は、照明用の傘「reflector(リフレクター)」と、「haute couture(オートクチュール)」の「クチュール」の掛け合わせ。河井さんが長らく携わってきたプロの撮影の現場では、被写体を顔色を美しく補正するために照明用の傘が用いられますが、その技術がふだん使いの傘に応用されています。
傘を選ぶ際、軽さや耐風性といった機能面はどうか、手持ちの外出着と合うかどうかといった点は重視しても、傘をさしたときの顔映りまではなかなか気が回らないもの。しかし、頭上を覆う傘は顔色に大きく影響し、パーソナルカラーに合う傘をさすかどうかによって、見た目の印象はかなり異なってきます。
「傘のせいで顔色がくすんだりぼやけたりするという、雨の日にありがちな悩みを解消し、むしろ傘のおかげで撮影モデルのように肌色が明るくなったり、クマや影が目立たなくなったりする。そんな斬新な発想を叶えてくれたのは、傘の名店「槇田商店」の匠の技です」(河井さん)
自社一貫生産だからこその丁寧なものづくりが愛される「槇田商店」
槇田商店は、1866年に山梨県西桂町で甲斐絹(かいき)織物の卸業として創業し、1954年から傘生地の生産をスタート。富士山の雪解け水で鮮やかに染められた糸を織ったジャカード生地を用いて、裁断・縫製・組立てまで全て自社製作し、こだわりの傘作りを続けています。
「リフレクチュール」では、ジャカードの両面織りで、裏と表の色が反転される特別な傘生地を使用。思いどおりの色にするには苦労があったそう。
「ジャガード織りは生地を希望の色に染めるのではなく、何色もの糸を使って表と裏を同時に織る手法。2020年のデビューの際はもちろん今回の新色も、何度も試作を重ねました。でも、苦労のかいがあって、生地を通過した自然光が、その下にいる人の肌の魅力を最大限に引き立てる理想的な織り地の完成にたどりつけました」(河井さん)
縦糸と横糸の絶妙な比率、織りの力具合など、美しいグラデーションは、まさしく槇田商店ならではの職人技。こだわりの傘生地をまるでオートクチュールのドレスのように裁断したあと、型にかけて丸みが出るように伸ばし、一本一本丁寧に仕上げます。
「この丸みのあるフォルムも『リフレクチュール』の肝。見た目にエレガントなだけでなく、濡れにくく傘の内部で明るく光が回る効果にも貢献しています」(河井さん)
傘骨にはグラスファイバーを採用し、重厚感あるビジュアルとは裏腹に、1本350gという軽やかさも魅力的。また、布地に施したUV加工で肌に有害な紫外線はカットし、自然光が肌の見た目に及ぼす恩恵だけを取り入れられる仕様になっています。晴雨兼用の傘は、これからの紫外線が気になるシーズンにも大活躍してくれそうです。
新色も登場!春夏秋冬「リフレクチュール」の晴雨兼用傘4選
従来は「アプリコット」「ペールブルー」の2色だったところ、このたび新たに「フレッシュグリーン」「オーキッドピンク」が加わり、イエローベースの春&秋、ブルーベースの夏&冬の4カラーが揃いました。それぞれイメージや顔映りの効果が異なるので、好みはもちろんパーソナルカラーも参考に、ベストな一色をセレクトしてみてはいかがでしょうか。
■1:イエベ春カラー「フレッシュグリーン」
2023年の新色のひとつが「フレッシュグリーン」。
「新緑の若葉を思わせるグリーンは元気で明るいイメージの方におすすめ。表にシャンパンベージュ、裏にフレッシュグリーンを配したグラデーションが美肌効果を発揮し、女性らしいかわいらしさを自然と引き立ててくれます」(河井さん)
■2:ブルベ冬カラー「オーキッドピンク」
もうひとつの新色が「オーキッドピンク」。
「蘭のような華やかさがあるピンクはシャープで都会的なイメージの方におすすめです。青みのあるピンクはブルベ肌になじみがよく、傘に入るだけでチークしたように見える効果をもたらします」(河井さん)
■3:ブルベ夏カラー「ペールブルー」
涼しげな「ペールブルー」は、2020年発売当初からの人気カラー。
「優しく上品で爽やかなイメージの方におすすめ。淡く落ち着いた色調のブルーは、くすみがちな肌、骨格の影やクマなどの悩みを払拭し、スッキリとした透明感をもたらします」(河井さん)
■4:イエベ秋カラー「アプリコット」
同じく温かみのある「アプリコット」も2020年に登場。
「健康的な肌色をいかした穏やかなイメージの方におすすめです。柔らかなチーク効果があり、ほんのり上気した肌色に。傘をさしても顔色が沈むことがありません」(河井さん)
今回は、スタイリストの河井真奈さんが手がけるギフトセレクトショップ「futo」と、傘の名店「槇田商店」のコラボにより生まれた傘「リフレクチュール」の新色をご紹介しました。
これから紫外線が強くなるにつれて、傘を使用する機会は増えてきます。「どうせすぐ失くしてしまうから」と、とりあえず安価なものや無難なデザインなもので妥協するのではなく、傘を持ってお出かけするのが楽しみになってしまうようなこだわりの1本を、選んでみてはいかがでしょうか。
※掲載した商品の価格はすべて税込みで、記事公開時のものでです。
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生